千の天使がバスケットボールする

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メロスフィルハーモニー 第14回演奏会

2009-08-30 21:16:30 | Classic
今日は、日本の政治が転換期を迎える(かもしれない)歴史的な選挙の日。投票を済ませてメロスフィルハーモニーの演奏会へ向かう。
今回初めて「当日券」を購入して会場に入ったら、前列の数列ほど空席がめだつが、第一生命ホールの767席のおおかたが観客でうまっているなかなかの盛況ぶり。前回の「第九特別演奏会」の時は、合唱に出演された方のつながりで来場された方もいらっしゃるだろうが、1200人以上の集客だったそうだ。念のため、今後は事前にチケットはおさえていた方がよさそうだ。特別演奏会を含めて、今日は15回めの演奏会を数える。私が聴き始めたのは、第8回の「ティアラこうとう」での演奏会からだったと思う。この会場は、地域になじみがあるが、ちょっと交通が不便。第9回の「石橋メモリアルホール」は、春の風が強く地元に住む友人が途中で漢方薬局に立ち寄って漢方薬を買ったことや、第10回の「紀尾井ホール」では・・・、と次々とその時の情景やら会話がうかんできて、またとまらなくなる。(肝心の音楽の感想は、遠いアルバムに閉じられてしまっているようで再現しないのが情けないのだが。)
指揮者の中田延亮さんも当時はまだ20代の半ば頃?だったのだろうか。ちょっとした歳月の流れを感じて感傷的になってしまい諸々感慨にふける。それから、このようなアマチュアオケも少しずつ種をまくように”実績”を積んで、進化しながら継続していくことに価値があるとつくづく考える。特別演奏会を経て、メロスフィルハーモニーは第2ステージへとすすんでいる。

先日読んだ「マエストロ、それはムリですよ・・・」の著書で、音楽監督の飯森範親氏が団員に厳命しているのが、お客さまに生活感を感じさせる会話をしてはいけないことだった。「けっこう、生活が苦しくって大変なんですよ」ということは、禁句。なぜならば、音楽家は夢を売る商売だから、ということだ。格別、チケット代と交換で夢を買っているつもりはなかったが、団員やソリストが正装してステージに登場するのは、日々日常の生活の苦悩?(我家の場合は生活苦も?)や些事をこの時だけは完璧に封印して、美しい音楽や荘厳な音楽の調べにおける非日常の”ハレ”という儀式に参加しているからだ。夢はともかく、この非日常性の”夢のような時間”は、私にとっては絶対に必要なものである。

前半のベートーベンは、丁寧に練られた音楽つくりに誠実さを感じたが、メロスらしい音楽への喜びがこめられた演奏を感じたのは後半だったような気がする。特に「フィンガルの洞窟」は素晴らしい演奏で、この曲の魅力を再発見!

---- 09年8月30日 第一生命ホール -------

曲目:
L.v. ベートーヴェン 「レオノーレ」序曲第3番
L.v. ベートーヴェン ピアノ協奏曲第3番
F. メンデルスゾーン 演奏会用序曲「フィンガルの洞窟」
F. シューベルト 交響曲第7(8)番「未完成」

■アンコール
F. シューベルト 「ロザムンデ」バレエ音楽第2番より

指揮: 中田延亮 (メロスフィルハーモニー 音楽監督)
ピアノ独奏: 村田千佳


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