宇宙のこっくり亭

意識の覚醒に向かって、精神世界を縦横無尽に語る本格派ブログ!!

集合魂(グループソウル)

2009年12月31日 | 精神世界を語る
     
先日、筆者の知人が急に亡くなりました。酒を飲みすぎて、酔っ払って階段から転げ落ち、打ち所が悪かったらしい。何日か前には元気な姿を見ていただけに、関係者は誰もがショックを受けてます。忘年会シーズンだけに、仕方がないのでしょうか。
  
まったく、人間が世を去るときというのは、あっけないものだ。「経験」という名のお土産を旅行カバンに詰め込んで、旅立つ。この世から解放され、晴れて自由の身となる。一方、この世に残された人々は、さらに大変だ(泣)。
 
「類は友を呼ぶ」なのかどうか知らないが、筆者の周囲には、スピリチュアルな考え方をする人が次第に増えてきているため、「彼は、どのように生まれ変わってきたか」(?)が改めて話題になりました。

「人は生まれ変わる」というのが、現代のスピリチュアル界の常識。いまや、精神世界ファンなら、洋の東西を問わず、輪廻転生思想を支持しています。
 
ただし、その「生まれ変わり」の内容については、人によってさまざま。

伝統的なのは、「人間の実体は霊魂である。その霊魂が、過去から未来に向かって、転々と生まれ変わっている」という考え方でしょう。「アナタの前世は、中世ヨーロッパの貴族でした」といったようなのが、それに当たります。

でも、現代の精神世界論では、これほど単純な見方をしなくなってきています。

そもそも、「過去から未来に向かって一方向に流れる時間」(これを、線形時間と呼ぶ人もいる)という見方が、好まれません。精神世界では、時間が意味をなさない。もちろん、物事には起きる順序というものがあるので、まったく「時間そのものが存在しない」というのは言い過ぎかもしれないのだが、少なくとも「時間が意味をなさない」世界であるということは言える。このため、「過去から未来に向かって転生する」というような、時間を固定的にとらえる転生観が、好まれなくなりました。

また、「自分の霊魂というカタマリが、永遠に存続している」というような、固定した自我観も好まれません。精神世界は、「ワンネス」の世界。自分は、あくまでも、「全一者」(ザ・ワン)から一時的に分離した、仮の姿にすぎない。「全一者」に溶け込んで一体化しているというのが、本来のあるべき姿。このため、「私は永遠の輪廻転生を続けている」というような、自我を固定的にとらえる転生観が、好まれなくなりました。

では、それに変わって登場した輪廻転生観とは、どのようなものなのか。

それは、「グループソウル」(集合魂)、もしくは「トータルセルフ」(すべての自分)などと呼ばれます。

いわく、過去世の自分、現世の自分、未来世の自分。それらの全員が、時間のない世界で、ひとつに集まっているという。
  
体外離脱で有名なロバート・モンローは、原因不明の腹痛で悩んでいた。すると、道案内が現れ、ある場所に連れて行ってくれた。そこは、古代ローマ帝国のようなところで、剣で腹を刺された若者が苦しんでいた。そこで、ふと気づいた。その若者は、過去世の自分だということに。ついでに、そこに連れて行ってくれた道案内も、未来の自分だったという。
   
チャネリング界の古典、「シルバーバーチ」は、集合魂という考え方の提唱者として知られています。集合魂は、無数のカット面を持ったダイヤモンドのような存在。ひとつひとつのカット面が、それぞれに個性をもった過去・現在・未来の「自分」なのだという。「マシュー君のメッセージ」では、これらのカット面を「パーソネージ」と呼んでます。
 
つまり、「自分の霊魂」というカタマリがあって、それが転々と生まれ変わっているわけではない。過去・現在・未来の「自分」は、集合魂というカタマリを形成する、ほんの一部分にすぎない。そういう見方。

現在の自分も、そういう集合魂のかたわれの一つ。いわば、「自分が、過去から未来に向かって生まれ変わっている」という輪廻転生観から、「より大きな自分が、過去・現在・未来へと無数の分身を送り込んでいる」という輪廻転生観に変わってきたと言える。とはいっても、バラバラな寄せ集めというわけではなく、すべての記憶を共有し、強い影響をおよぼしあっています。
 
古代インドのお釈迦さまも、「過去世の自分と現世の自分は、同一ではなく、別々ではなく、同一であると同時に別々だというわけでもなく・・・」と語っています。もちろん、古代インドに、現代スピリチュアリズムのような「トータルセルフ」という考え方があったわけではないですが、何か通じるものを感じる。

ちなみに、ロバート・モンローの最後の著作・「究極の旅」によれば、モンロー氏のトータルセルフには、何百万、何億という「自分」が含まれており、その数は天文学的で正確には把握できないという。それが、地球の過去・現在・未来だけでなく、銀河系にまで広がっているという。

ここまで来ると、「輪廻転生思想」というより、やっぱり「ワンネス思想」と呼ぶべきなんでしょうな・・・。
 
      
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