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観劇記録+日記@不定期更新。俳優・内野聖陽さんを勝手に応援中!時々サカナクション。

今後の観劇予定

直近はナシです… コロナめ!

No.452 「コクーン歌舞伎 三人吉三」

2014年06月22日 22時03分36秒 | 過去の観劇記録
2014年6月22日(日) ヒルの部 シアターコクーン 2階 E列 7番

和尚吉三=中村勘九郎、お嬢吉三=中村七之助、お坊吉三=尾上松也、十三郎=坂東新悟、おとせ=中村鶴松、海老名軍蔵/八百屋九兵衛=真那胡敬二、太郎右衛門/長沼六郎=大森博史、安森の家来・弥次兵衛/堂守源氏坊=笈田ヨシ、土左衛門伝吉=笹野高史、研師与九兵衛=片岡亀蔵、他。
作=河竹黙阿弥、演出・美術=串田和美。

2007年6月に前回のコクーン歌舞伎「三人吉三」を観てから早7年…
その間に勘三郎さんは亡くなられ、2年降りにコクーン歌舞伎が再出発となりました。

今回はキャストがフレッシュに!
なにせ前回は和尚=勘三郎さん、お嬢=福助さん、お坊=橋之助さんですもんねー。
十三郎とおとせに勘太郎くん(当時)と七之助くん兄弟っていうキャストでした。

前回は初日観劇+コクーン歌舞伎初体験というスペサル感があって、すごく記憶に残っています。
今回も天井桟敷で遠いけれども良く見えましたよ。うん。
でもねー 私の前3列くらいが観劇ツアーの団体さんで、前ノメラーだわ上演中に喋るわガサガサするわ…と、私がこの団体の前だったら休憩時間にゴルァ!ってキレそうでしたよ(-_-)
劇場は茶の間じゃないんでね。静かに観ようねww

とまぁ文句も言いながらも。
前回の記憶が余りにも印象に残っていたせいなのか、1幕~2幕は何だかイマイチなシーンも…
主3人のキャストが若いからイキオイは凄かった。
場面転換時の市井の人々の生活を描いているシーンは、何気ない市井の幸せから隔離された三人の「吉三」との対比を描いたのだろうか。
あと1幕の本水の池… 怪しく青く光る水面が素敵。回り舞台も効果的。
2幕のお寺の場面はプロジェクションマッピングかな?このセットはちょっと頂けないけど、須弥壇がぱっくり開いて奥から十三郎・おとせの首を落とした鬼気迫る和尚が出て来たのは良し(後ろの竹藪含め)

今回下座の音楽は無くて、カミテシモテの舞台脇にパーカッション。このヒトがツケ打ちもしたり。
パーカッションの音もアジアンチックな、デカイお鈴みたいなヴォォォ~ン&高い金属音のシャリリリン♪ていうイメージ。
あ、今日は大向こうさんが居なかったのが残念だった。声を掛けたい!中村屋っ!淡路屋っ!て(コクーン歌舞伎に限っては女性も掛けてOK…はダメだろうか。ダメかorz)

和尚吉三の勘九郎くんがねー。もう途中途中で声がお父さんそっくりで。何か乗り移ったかのように聞こえました。きっとどこかにいたんじゃないかな?
頼れる兄貴分の和尚になってましたよ。
お嬢の七之助くんがキレイで♪ お嬢様のカッコして盗賊している男なワケですけど、お坊との腐腐腐な雰囲気も漂わせつつ、男と女の使い分け、お見事。
お坊吉三の松也くんは何かと話題(笑)←ネタになってましたけど。ちゃんと(?)歌舞伎で見たのは初めてだったのですけど、なかなかの男前感でした。もっとキザに徹した男前キャラに走っても良かったかな?
笹野さん・亀蔵さんは出てくるだけで場が締まる。特に笹野さんの安定っぷり。
十三郎の新悟くんは別の歌舞伎で拝見したような気がしますけど、その時は娘役だったと。娘役にしては面長だなぁという印象でしたが、今回立役でシュッとした優男っぷり。
おとせの鶴松くんは初見。親孝行な娘…は合格だけど、夜鷹としての魅力はチト少なめか?

時々出る夜鷹のオババ3人衆 悪ノリ気味(^_^;)←嫌いじゃないけどw

んでもって!ここは大詰の三幕。またもや白いぜ!
雪が降りしきる中(客席平場にも雪)白い衣装の捕り手達との立ち回り。お坊は青、お嬢は赤、和尚は龍の絵がついた着物→フンドシいっちょ。
櫓の太鼓を叩こうと登るお嬢の美しさ。
少しばかり長い気もしたけど、ドドーン!と上から落ちる大雪に客席が一斉にどよめく。
雪で滑りながら必死の立ち回り。客席使いもアリ、スピード感は若いからこそ、という感じか。
ラストにこれでもか!と再度大雪。平場の半ばくらいまで、雪崩の時のような白い壁がブワッと押し寄せる様を2階から眺める。

最後は3人が違いに差し違えて、重なるように息絶えた。お嬢とお坊の亡骸に最後の力をふりしぼって着物を掛けてやり、自分も倒れた和尚にグッと来る。

カテコは盛り上がりましたよー。平場の人はスタンディング。
やがて演出の串田さんが勘九郎くんに呼ばれて舞台上へ。と「ハッピーバースディ」の曲が。誰かな~と思っていたら笹野さん@淡路屋でした!
キャストからは雪の洗礼(笑)掛けまくられてました。
犬の絵がついたケーキ(そりゃこの舞台で犬を抜かして語ることは出来ない)を一口パクり。
胴上げもされたり何かして♪ そして舞台に寝かせられて雪に埋められる淡路屋… これこれw