miniな舞台

観劇記録+日記@不定期更新。俳優・内野聖陽さんを勝手に応援中!時々サカナクション。

今後の観劇予定

直近はナシです… コロナめ!

No.445 「ファスター/カルミナ・ブラーナ」

2014年04月20日 22時57分02秒 | 過去の観劇記録
2014年4月20日(日) マチネ 新国立劇場 オペラパレス 3階 4列 4番

●ファスター
音楽=マシュー・ハインドソン、衣裳=ベックス・アンドリュース、照明=ピーター・マンフォード、振付=ビントレー。
今回初演となる『ファスター』は2012年のロンドン五輪の開催を祝して作られたビントレー振付作品で日本初演となります。タイトルは五輪のモットー「Faster, Higher, Stronger(より速く、より高く、より強く)」に因んでおり、ダンサーが、そのスピード、力強さ、そしてスポーツマンシップを表現します。またダンサーとアスリートたちに共通する精神性に注目した作品でもあります。音楽はビントレー振付作品『E=mc2』を作曲したマシュー・ハインドソン。2012年6月の英国での初演は大きな反響を呼びました。


●カルミナ・ブラーナ
音楽=カール・オルフ、装置・衣裳=フィリップ・プロウズ、照明=ピーター・マンフォード、振付=ビントレー、指揮=ポール・マーフィー、管弦楽=東京フィルハーモニー交響楽団。
ソプラノ=安井陽子、テノール=高橋淳、バリトン=萩原潤、合唱=新国立劇場合唱団。
運命の女神フォルトゥナ=米沢唯、神学生1=奥村康祐、神学生2=福田圭吾、神学生3=福田雄大、恋する女=小野絢子、ローストスワン=本島美和、他。

『カルミナ・ブラーナ』は中世ドイツ世俗歌曲集の世界と英国ポップ・カルチャーを融合させたセンセーショナルなバレエで、新国立劇場で2005年に初演、10年にも上演、大きな話題となりました。オルフ作曲のカンタータにのせて、運命の女神に翻弄される3人の神学生が世俗の欲望に飲み込まれていく様を描いています。ソリスト歌手3名と迫力の合唱によるドラマティックな音楽とビントレーのエネルギッシュで 洒脱な振付との融合は、忘れられない舞台経験を約束します。

ていうか何で急にバレエなんだろ?って感じですが(笑)
バレエを観に行くというよりは、「カルミナ・ブラーナ」をナマで聴きたい!という不純な(?)動機からです。
新国立劇場には中・小共に馴染みがありますが、オペラパレスに入るのは初めて。
なんだか雰囲気が違う… バレエを習っている感じの女の子やら、着物姿やドレスの女性、結構男性も多かったし、外国の方もいらっしゃいました。
ロビーではシャンパンやらオサレな軽食など。
観に来ている人は案外フツーの人が多かったですが。
劇場内は広くてドアが沢山あり、解りづらくて思わず係員さんに聞いてしまったし(^_^;)

オケピが広いな~ ミュージカルとは違ってフルオーケストラが入る大きさ。
「カルミナ」ではこのオケピに合唱団(60人くらいかな?)とソリスト3名が入るんだから、狭いのなんの!

ちゃんとバレエ観るの、実は2回目位なんですわ。
最初の作品「ファスター」はオリンピックがモチーフ。広い舞台を駆け回り、フェンシングやら新体操やらシンクロやらと色々なスポーツ競技が取り上げられています。
バレエといっても様々なスタイルがあるのねぇ。初心者丸出し(少し眠気がw)
そしてカテコで急にブラボーが沢山かかり、おおっ!でした。ミュージカルやストプレだと基本掛け声ナシなのでね。
カテコ自体も結構アツイ。ストプレ見慣れていると、千秋楽かよっ!という位の盛り上がりでした(いつもこんな感じなのでしょうか…)

「ファスター」は40分位。休憩25分をはさんで、いよいよお目当ての「カルミナ・ブラーナ」へ。
運命の女神に弄ばれる神学生たち。衣装も運命の女神=フォルトゥナは赤or黒い超ミニのワンピ、靴はハイヒールという!神学生を色々な遊びにさそうヤロー共はなんかヤンキーちっくな衣装や髪型。女性陣は下に肌色の衣装(ハダカっぽい柄。ワハハ風ではない・笑)をつけた上にスケ感溢れる衣装を。
非常に面白い舞台構成でした。ダンサーの方々の躍動感溢れる踊りと曲が相まって、ワクワクしました。
3階の上の方で、チケット何と4200円と破格(?)
ですが今後オペラパレスには ほぼ行かないだろうなぁ(笑)

No.444 「ラブ・ネバー・ダイ」

2014年04月20日 22時56分47秒 | 過去の観劇記録
2014年4月19日(土) ソワレ 2階 H列 23番

ファントム=市村正親、クリスティーヌ・ダーエ=濱田めぐみ、ラウル・シャニュイ子爵=橘慶太、メグ・ジリー=彩吹真央、マダム・ジリー=香寿たつき、グスタフ=山田瑛瑠、他。

続いてソワレ。
こちらは市村ファントム。
私が舞台を見始めた頃には市村さんは四季を退団していたし、初めて舞台を観たのは「ミス・サイゴン」。もちろん市村さんでした。

市村ファントムが拝見できて本当に良かった。
失礼ながらマチネの鹿賀さんが不調だったので、余計に市村さんのエネルギッシュなファントムが素敵に見えました。
動きもずいぶんと違う。最後までグッと引き込まれました。

濱田さんのクリス。華やかさという点では(^_^;) ですがあんなに高音が出るとはビックリ。そして歌詞の聞き取り具合も四季仕込みなので、良かったです。ラウルが橘くんだったからか。だいぶ歳上の姉さん女房的な雰囲気がw
橘くんのラウル。アイドル畑ぢゃないですか… あのキャストの中だと大変だったと思います。
見た目良し。歌はまぁまぁ許せる範囲(←上から目線)。セリフ部分はいただけないなぁ~
彩吹さんのメグ。痩せてらっしゃるので、苦労しまっくった感が(笑)
それにしてもこの作品でのメグは… 本当に可哀想すぎるよ~
グスタフは山田くん。こちらも素直でキラキラしている少年。10歳のグスタフ、素直すぎるって(^_^;)

とにかく市村さんの存在感はすごい。あの年齢であれだけ動ける&歌える。
それとコートの裾使いとかメッチャ カッコいい!

No.443 「ラブ・ネバー・ダイ」

2014年04月20日 22時49分06秒 | 過去の観劇記録
2014年4月19日(土) マチネ 2階 F列 12番

ファントム=鹿賀丈史、クリスティーヌ・ダーエ=平原綾香、ラウル・シャニュイ子爵=田代万里生、メグ・ジリー=笹本、マダム・ジリー=香寿たつき、グスタフ=加藤清史郎、フレック=あべみずほ、スケルチ=辰巳智秋、ガングル=ひのあらた、他。

音楽=アンドリュー・ロイド=ウェバー、歌詞=グレン・スレイター、脚本=アンドリュー・ロイド=ウェバー/ベン・エルトン/グレン・スレイター、
フレデリック・フォーサイス、追加歌詞=チャールズ・ハート、音楽構成=デヴィッド・カレン、アンドリュー・ロイド=ウェバー、翻訳・訳詞=竜真知子、指揮=塩田明弘。

パリ・オペラ座の失踪から10年。ジリー親子の助けを得てニューヨークに移ったファントムは、コニーアイランド一帯の経営者となり財をなしていた。
クリスティーヌの幸せを願い一度は彼女の前から姿を消したファントムだったが、その想いが消えることはなかった。
一方、ラウルと結ばれたクリスティーヌは一児の母となり、高名なプリマドンナとして活躍していた。
一家の幸せに影を落としたのは、ラウルがギャンブルでつくった多額の借金だった。そんな折、クリスティーヌにニューヨークで催されるコンサートへの出演依頼が舞い込む。借金返済のため、仕事を引き受ける決意をしたラウルとクリスティーヌ。
息子グスタフを伴い渡米した彼らの前にファントムが現れ、隠された衝撃の真実が明らかとなる…
(あらすじは公式HPより)

「オペラ座の怪人」から10年後の設定。
場所はアメリカのコニーアイランドという遊園地のような、怪しげな雰囲気の漂う娯楽地。

まずはセットが見事。怪人のマスクを模した大きなアーチ状のもの、口の部分に幕があって、ナナメ上に素敵な開き方。
カミテ・シモテには鉄パイプで組んだ足場、それを繋ぐ可動式の橋。カミテ奥には出し入れ式のスロープ。
さらに3重の盆が回って、動きのある、かなり豪華なセットだった。
衣装も「オペラ座の怪人」を彷彿とさせるものが多い。

ナンバーはロイド・ウェバー独特の甘美な曲もあったが、『とってもきれい』は急に(笑)ロック調。
ファントムとクリスティーヌのデュエット『月のない夜』やクリスティーヌのソロ『愛は死なず』、久しぶりに再会したクリスティーヌ・ラウル夫妻とジリー母娘のカルテット『懐かしい友よ』等、聞きごたえのある大ナンバーがズラリ。
それと「オペラ座の怪人」のナンバーもチラホラ挟まれているので、おお!と思ったり。

しかし… ストーリーの方は、オリジナルの「オペラ座の怪人」のイメージが台無し(笑)
ラウルは酒浸りのギャンブル好きでダメダメ、パリからファントムを逃がしたジリー母娘にいたっては、マダムはクリスティーヌが近寄ると折角の苦労が台無しと、クリスティーヌに敵意を剥き出しに。メグは何故か(笑)ファントムに片思い。コニーアイランドで興業できるように、イヤイヤながら地元有力者に身体を売ってまでも何とかしてきたのに、全く自分の事を見てくれないファントムに対して悲壮感漂う。やがてその思いがラストでの悲劇に繋がっていくのだけど。
ファントムの方も妙に人間臭いというか、あの圧倒的な存在感は少し薄れ、ちょっと老いぼれw
クリスティーヌ・メグから思われてモテモテだな(笑)
その他ツッコミ所は満載だけどなー。

鹿賀さんのファントム。ここのところ体調不良の為に休演されるという事が。今回ももしかしたら…と心配したが、無事に舞台をつとめられた。
しかし… 歌声に張りはなし、動きも少なめ。“安心して曲が聞ける”という感じには至らなかった。
平原さんは今回ミュージカル初出演。舞台映えはする。歌姫というヴィジュアルは平原さんの方が華やかさがあって良し。
ときどき平原綾香としての歌になる感じもあったが、さすがの歌唱力と安定した高音が素晴らしかった。
生活に疲れた感がチト少ない感もあるけど、やはり夢見る夢子ちゃんなのかも…
ラストはおい!!って突っ込みたい衝動(笑)←どう見てもハラは撃たれてないぞ♪
田代くんのラウル。ああーやさぐれw
歌良し。あまりナンバーないけどね。見た目が童顔なので、パパっぷりが馴染まないけど。
玲奈ちゃんのメグ。どうしたんだ…メグが余りに可哀想じゃないか。報われない一方通行の愛。
玲奈ちゃんの方がむっちり(爆)してて、悲壮感含めて痛々しい感じがドンピシャでした。
香寿さんのマダム・ジリー。ええっ。ダークサイドに走ってるしw
「オペラ座の怪人」の時にはファントムに対して恐れながらもリスペクトしてたように思っていたけど、こちらの作品では“世話してやったのに飼い犬に手を噛まれた”みたいな?(違?)1幕最後のナンバー 、ちょっとドロドロ(笑)
加藤清史郎くんのグスタフ。クリスティーヌとラウルの息子。実は…な。
音楽に対して類まれな才能を発揮し、ファントムと同じ価値観・見え方をする少年。
ボーイソプラノもそろそろ終わりの清史郎くん。ガブローシュやルドルフの時とは違った、好奇心に満ち溢れた素直な少年を見事な歌声で演じてました。

コニーアイランドという、ちょっと奇妙で怪しげ、でも人を引きつける感じの不協和音も雰囲気を醸し出してました。

まぁフォーサイスの「マンハッタンの怪人」を読んだ時も思ったけど、「オペラ座の怪人」とはパラレルワールドと思った方が良いかも。