miniな舞台

観劇記録+日記@不定期更新。俳優・内野聖陽さんを勝手に応援中!時々サカナクション。

今後の観劇予定

直近はナシです… コロナめ!

No.418 「断色~danjiki~」

2013年06月22日 22時53分26秒 | 過去の観劇記録
2013年6月22日(土) マチネ 青山円形劇場 Fブロック 15番

小杉保=堤真一、小杉朝子/夕子=麻生久美子、刈谷基=田中哲司。
作=青木豪、演出=いのうえひでのり。

時は近い未来。
自然農法の畑作を行う小杉保(堤 真一)の母・小杉朝子(麻生久美子)が腎臓ガンで亡くなり、 まもなく保のもとに怪しげな保険外交員の刈谷(田中哲司)がやってくる。
「お母様は生前、自身のクローンをお作りになりました。クローンの移植手術は行われましたが 合併症により移植のかいもなくお亡くなりになりました。」
母・朝子はクローン保険に入っていたのだ。
「残されたクローンは処分にするか、解放にするか?」
刈谷の質問に「え、どうゆうこと?」と困惑する保。
保険で作られたクローンは本人が亡くなることによって、殺されるか、普通の生活を営むかの選択をしなければならなかった。
母親の遺した保険が、保を奇妙な運命へと導いていった。
(あらすじは公式HPより)

1幕 1時間50分 休憩ナシ

青山円形で、このメンツですよ。まぁスゴイですね。
そして私の席は2列目の通路側。横を堤さんと麻生さんが通っていった…
(田中さんが 堤さんより背が高いという!)

調整卓などがある壁の上に いのうえさんの姿を発見。遭遇率は高いんだけど、毎公演 観てらっしゃるのだろうか。

壁も円形なのですよ。当然の如くw そのグルっと囲んでいる壁360°に映像が映し出されて、これまた何とも言えない空間になるのです。

プロデューサーの細川さんがパンフレット(チラシに挟まれた、ごく小さいモノ。なくさないように)で書かれていたように、母に捧ぐ という印象でした。
クローンでも母性は生まれるのかな…

麻生さんがねー。“解放”されてすぐは表情がまったく動かなくて、ほんとああいう役は白眉だと思いますね~
そして吐くセリフが!(爆) ここでも書けない(^_^;) シモネタのオンパレードでした。
それを真顔で言うワケですよ。さすがの堤さんも本気で照れていたように思えました。

自然農法でイチゴなどを育てている保。だが色盲でイチゴの色も見えない。
“近い未来”では作物は工場で作られ、種もなくクローンでコピーされた無機質なモノしかない。
保と朝子がいた“北”の地方では子どもも生まれなくなり、年寄りしかいない無法地帯と化していた。

必要なことも、そうでないことも感情豊かに話しまくる保。それに応じてか だんだんと意思をもつ夕子。
夕子を“解放”したのにはワケがあって、「借金取りを追い払ってくれ」という保。
その追い払い方で… うぉーww(18禁)な展開なんですわ。

色盲の保と母・朝子が、森の奥にある沼で日暮れ(たぶん夕方だと私は感じた)に2人して佇み、真っ赤に染まる沼を見ながら
「保の見ているものと 私が見ているものは同じ」というセリフにはグッと来た。
堤さんと麻生さんのダンスシーンには客席は思わず どよめく(*^_^*)

借金取りの件で色々あって、保と夕子、それに刈谷までも一緒に“北”へ行こうとした時。
刈谷の自分勝手な欲望が爆発する。
ここで何と!田中さんの いちごぱんつ姿がっっ!!
その いちごぱんつに無理矢理 手を入れられる夕子(対策?はしてあるでしょうが、ナマの舞台で きゃーでした)
この刈谷っていう男がイヤなやつでねー。

“北”へ着いたものの、保の精神は夢と現実が入り乱れ、母と、そして父との関係が明かになってきます。
さらに自分自身がナニモノか、という所へ。

“コピーは劣化する”

保も うすうすは感じてたんだよね。きっと。
でも認めたく無かった。

朝子に愛されて、夕子にも愛されて、保は幸せだったハズ。
刈谷と違って―― ね。