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観劇記録+日記@不定期更新。俳優・内野聖陽さんを勝手に応援中!時々サカナクション。

今後の観劇予定

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No.358 「アントニーとクレオパトラ」

2011年10月11日 22時32分49秒 | 過去の観劇記録
2011年10月10日(月・祝) マチネ 彩の国さいたま芸術劇場大ホール 1階 Q列 3番

マーク・アントニー=吉田鋼太郎、クレオパトラ=安蘭けい、オクテヴィアス・シーザー=池内博之、ドミティアス・イノバーバス=橋本じゅん、オクテーヴィア=中川安奈、シャーミアン=熊谷真実、他。
作=W.シェイクスピア、演出=蜷川幸雄。

紀元前40年のローマ帝国。ジュリアス・シーザーが暗殺され権力を握るローマ帝国の武将アントニーは、今ではエジプトの女王クレオパトラの色香の虜となり、周囲の者をあきれさせている。そこに、妻のファルヴィアが、同じくローマの武将であるオクテイヴィアス・シーザーとの戦いに負けたあと、病死したという知らせが入る……。
(あらすじはホリプロHPより)

半年以上耐震工事等で休館していた さい芸に久々に行ったが、やはり遠いなぁ~。
与野本町の駅ビル(?)Beansがキレイになっていた。食事出来る所も若干増えたようだ。
しかも駅前にファミマが出来ている!
劇場自体はガレリアの写真が新しくなり、座席の座面が新しくなったかな?程度だったが(^_^;)
今日の公演は、スポンサー様・久光製薬関連のオエライさん達が招待か何かで来ていたようで、終演後は送迎のタクシーがびっちりと待っていました。

なぜか歌舞伎の定式幕。真ん中にシェイクスピアの肖像がデーンと書かれています。
幕が開くと全キャストが衣装の上に稽古着を羽織って並んでお辞儀。
舞台セットは白い壁。映像が映し出される。センターが観音扉で大きく開き、左右の壁も3つずつくらい出入り口あり。
ローマ側の場面で「ロームスとレムス」の、オオカミの乳を吸う双子の兄弟の彫像。エジプト側の場面ではスフィンクス像が、交互に出たり入ったりします。若干忙しいかな。スフィンクスが扉にぶつかってた所があったぞw
それと客席使いも勿論多い。伝令は必ず通路を通っていくし(笑) まぁ一番の見所(?)は2幕後半、虫の息のアントニーを乗せた担架を兵士6人が担いで下手通路→上手通路まで通っていったことです。これかなりキツイと思う。狭い通路を、鋼太郎さんを乗せて、しかもあの急斜面。
乗ってる方も大変だと思うが。

1幕前半は疲れもあってか、なかなか芝居に のめり込めなかったですが、徐々に良くなってきて2幕は集中して観劇出来ました。
クレオパトラに翻弄され続けるアントニーのアホさ加減(爆)は愛ゆえに?
2人はらぶらぶなので、いちいちキスしたり抱き合ったり床をぐるぐるしたりしてます。
そこまで惚れれば一国ぐらい捨ててもいい…んだろうか。
クレオパトラも伝令の話を聞いてやれよ!伝令が悪いんじゃないぞ。政略結婚とは言えシーザーの姉・オクテーヴィアと結婚したアントニーが悪いんだからねっ!
ネコの目のようにクルクル変わるクレオパトラの考え。皆かき回されています。アントニーの愛を確かめようとすればするほど、悪い方にどんどん行ってしまう。自殺した、って言わなければ、アントニーだって自害しようと思わなかったんだろうに。
ま、どっちみちシーザーに連れられて凱旋の行列で見せ物になるよりは死を選んだと思うけど…
衣装5着くらいでしょうか。どれもこれも素敵でした。太ももの付け根までガッツリと開いているスリットからのぞく おみ足w
余りに性格がキツ過ぎて(笑)、ちょっと同感は得られない安蘭クレオパトラ。
池内くんのシーザー、姉ちゃん大好きすぎ♪
じゅんさん、始め解らなかったです。新感線で見るじゅんさんとはまた違った。ちょっと浮いてるかな?と思ったけど、アントニーを裏切りシーザー側に寝返ったけど、アントニーの高潔さ・懐の深さを改めて感じ、自分が情けなくて死んでしまう悲しい武人でした。
蜷川演出常連の横田さん。「冬物語」の時も良かったけど、今回もいい!
それとアントニーに最後まで忠義を誓うエーロスを演じた二反田さんが良かったです。
熊谷さんのシャーミアン(クレオパトラの侍女)も女王を案じる忠実な侍女っぷり良し。

ラストはアントニーの後を追って、毒蛇に胸を噛ませてクレオパトラも自害。それを知ったシーザーが、二人を同じ霊廟に入れて手厚く弔うように命じて終わります。
私のクサレアタマの中は「ロミオ&ジュリエット」のラストが重なって見えました。“エメ”が鳴り響いてる~♪