アキバ系ギャンブラーの賭け

ギャンブルで儲けてアニメに貢ぐという崇高(?)な目的のため、ありとあらゆるギャンブルに手を出すギャンブラーの日記

(その他)今更の話

2019-06-12 22:41:24 | その他
 金融庁が「老後に2000万円必要」という報告書を出した話。

 私にとっては、「何を今更」としか言えない話です。
 マネー記事を読んでいると、夫婦で3000万円という話が一般的で、もっと多くの額が必要と言う人もいます。少なくとも、年金だけでは足りなくなるという話ははるか前から出ており、少なくとも40代以下の人で、年金だけで生活できると思っている人は、あまりに世間知らずとしか言いようがありません。
 原因は少子化です。これまで老人を若い世代が支えてきた年金制度ですから、少子化が進めば年金額が下がり、年金だけでは暮らしていけなくなるのは当たり前の話です。なお、10~12月期で年金の運用で15兆円くらい損失が出て、野党が鬼の首を取ったように政府を責めていましたが、1~3月期は10兆円くらいの利益が出ているはずです。少なくとも現時点で年金運用は順調で、今回の件とは関係ありません。

 野党の批判一辺倒の態度は相変わらず、いい加減庶民を騙せなくなってきているように思います。「100年安心」はあくまで年金制度が破綻しないだけの話で、年金だけで暮らせるなんて話ではありません。批判するなら、どうすれば良かったのでしょうか。具体的な方法も示さずに青筋たてて批判している姿に、多くの国民が飽き飽きしていることがまだ分からないのでしょうか。そもそも国民年金だけなら40年欠かさず納めても月6.5万円しかもらえないわけで、自営業者などは元から年金だけで暮らすことは不可能です。この人達まで「100年(年金だけで暮らせるほど)安心」だと思っていたのでしょうか。
 政府も、報告書を受け取らないみたいな、いかにも議論から逃げているような対応はどうかと思います。参院選前でピリピリするのは分かりますが、ここは逃げずに立ち向かう姿を見せるべきだと思います。

 とはいえ、この問題は根本的な問題である少子化を解決するまではどうしようもないと思います。私は、今の少子化傾向を打開するためには、「子供を作った方が得だ」と国民に思わせるしかありません。となると、子供を作った夫婦に手厚い手当を出したり減税したりするのはもちろんですが、その財源として最も有効なのは「独身、或いは子供がいない夫婦を増税する」ことです。これが、少なくとも多くの人の理解が得られると思うのですが、どうしてそんな話が一向に出てこないのでしょう。


 なお、今回の「2000万円不足」の理屈は、大雑把に言えば「標準的な夫婦の収入が20万円、支出が25.5万円で、5.5万円足りないから30年で2000万円足りない」という話です。しかし、この程度なら3年くらい受給を繰り下げれば、68歳以降は収支が拮抗します。なら、3年間を月25.5万円、すなわち1000万円くらいで解決してしまいます。その1000万円は、貯金でもいいし、仕事でも構いません。仕事なら夫婦二人で年333万円ですから、今の時代なら何とかなるかもしれないレベルです。正直、それほど酷い話ではないように思ってしまいます。
 どちらにしても、年金定期便で将来どれくらいの年金がもらえるかは誰でも分かる話ですから、自分の貯金や仕事、老後の生活スタイルなどから、老後をどのように過ごすか考える上で、今回の件はいいきっかけになれば良いのではないかと思います。

 個人的には、若い人は騙されたと思ってiDeCoで月1万円を日本株と外国株のインデックス投信に投資してほしいと思います。多分30年後には1千万円以上になると思います。減っても責任は持てませんが(笑)。

追記

 みんな口癖のように「今の年金は収めた分すら払ってくれない」と言うので、そういうものかと思い込んでいましたが、国民年金の計算は分かりやすいので、今の納付額と受給額を比べてみると・・・

 令和2年の納付額 16,540円/月 (今年はもう少し安い)
 これを40年納付すると 7,939,200円・・・・A
 令和2年の受給額 65,008円/月 (今年はもう少し安い)・・・・B
 
 納付額が受給額を上回るには・・・ A/B/12=122か月=10年ちょっと

 つまり、65歳から受給開始して75歳の2か月目でクリアしてしまうのです。

 もちろん、今後は納付額が上がり、受給額が下がる可能性は十分にあるし、途中で死んでしまえば取られっぱなしになるのですが、平均寿命より遥かに低い(そもそも、60歳まで満額納付できた人は平均寿命以上生きる可能性の方が高い)ところでペイできてしまうのですから、これを「収めた分すら払ってくれない」と言うのは、ちょっとどうなのかと思ってしまいます。
 なお、Aは2年前納制度を利用すれば納付額を7,592,800円に抑えることができ、117か月でペイできることになります。また、クレジット払いなら1%還元のカード利用でも更にお得になります。

 「自分で運用するから年金を返せ」なんて言ってる人がいますが、もし返してもらえたとして、年金よりうまく運用できますか?