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「しんぶん赤旗」の記事を中心に、政治・経済・労働問題などを個人的に発信。
日本共産党兵庫県委員会で働いています。

徹底追及 統一協会 信者2世編② 避妊を禁じられ DV「神の試練」

2022-09-06 07:10:50 | 政治・社会問題について
徹底追及 統一協会 信者2世編② 避妊を禁じられ DV「神の試練」

天井にはシャンデリア、床には毛足の長い高級そうなじゅうたん。左側に女性、右側に男性が並ばされ、統一協会(世界平和統一家庭連合)の開祖、文鮮明が指をさし、集団結婚の相手を決めていきます。
文鮮明の横には妻の韓鶴子現総裁が。会場の韓国・清平修錬院(当時)にはピリピリと張りつめた空気が漂います。1世信者の場合は20代の女性に50代の男性が選ばれることも。
Aさんは数十年前に統一協会で集団結婚をしました。

神の子扱い
両親が集団結婚した信者で、幼いころから信仰を強要されていました。統一協会内では、集団結婚をした信者同士の子どもは「祝福2世」と呼ばれ、「神の子」扱いされます。
「信者になると、神の愛にふれたという責任で、信仰を広げなければなりません。2世が3世を生み、祝福結婚をさせないと『失敗』とされます」
Aさんの夫はマッチングで初めて会った年下の韓国人でした。
統一協会では「コンドームやピルを使ってはいけない」と教えられたといいます。避妊が禁止されていることをAさんが知ったのは、祝福を受けることになってから。それまでは「純潔」を守らせるため、性的な話を聞いたことがほとんどありませんでした。
仕事が決まらないまま、夫は来日します。
「私が妊娠してしまうと、家計を担う人がいなくなってしまうので、避妊できないというのは本当に不安でした」



清平修錬院で花束を受け取る文鮮明夫妻(Aさん提供)

Aさんの貯金を取り崩しながら生活していました。1人で産婦人科に行き、ピルを飲みました。
知り合いの信者には、毎年のように妊娠し、何人も子どもが産まれ、統一協会から逃げる機会を失ってしまった人もいます。
「『仕事を辞めたくなかった』という声も聞いています。統一協会で女性は、自分の体についての決定権がありませんでした」
夫は毎日のように性行為を強いました。Aさんが拒むと、「どれだけみじめなことか分かるか」と泣いて暴れました。Aさんを追いかけまわし、転ばせ、暴力をふるうことも。精神的に追い詰められていきました。
ある日、家に帰ると破られた夫の名刺と折られた携帯電話が床に。「嫌だったけれど受け入れるしかなかった」と振り返ります。

心が壊れた
先に壊れたのは子どもの心でした。
学校から、「手に負えない」と連絡がありました。駆け付けてみると、机の下で鉛筆を食べたり、消しゴムをちぎったりする子どもの姿が―。
それでもAさんは自身がDV(ドメスティックバイオレンス)に遭っていると気づけなかったといいます。暴力について相談しても、親は「神が与えた試練」「あなたの愛で彼を変えなさい」と言い放ちました。
統一協会では離婚はタブーで、祝福結婚を壊すことが大きな罪だと信じ込まされていたからです。
Aさんは振り返ります。「通院していた医者がDVだと気づかせてくれ、『嫌だと思ってよかったんだ』と分かりました。弁護士に相談し、離婚できました。女性にとって地獄のような環境でした」
(信者2世編 おわり)

「しんぶん赤旗」日刊紙 2022年9月4日付掲載


Aさんの夫はマッチングで初めて会った年下の韓国人でした。
統一協会では「コンドームやピルを使ってはいけない」と教えられたと。
仕事が決まらないまま、夫は来日。
「私が妊娠してしまうと、家計を担う人がいなくなってしまうので、避妊できないというのは本当に不安」
暴力について相談しても、親は「神が与えた試練」「あなたの愛で彼を変えなさい」と。
通院していた医者がDVだと気づかせてくれ、「嫌だと思ってよかったんだ」と分かった。弁護士に相談し、離婚できた。
「集団結婚」という名の、愛のない強制的な結婚。まさに、人権はく奪です。

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