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「しんぶん赤旗」の記事を中心に、政治・経済・労働問題などを個人的に発信。
日本共産党兵庫県委員会で働いています。

世界基準で5Gを再考する 加藤やすこ④ EU市民が規制を提案

2022-05-06 07:12:16 | 政治・社会問題について
世界基準で5Gを再考する 加藤やすこ④ EU市民が規制を提案
今年3月から、欧州連合(EU)では、市民が提案した法案「ストップ(((5G)))つながっても保護される」の賛同署名が始まりました。
これは市民が直接、政策提案を行う制度「欧州市民イニシアチブ」を利用したもの。1年以内にEU域内の七つ以上の国で100万人以上の署名を集めれば、欧州委員会は法案を検討・対応することになります。
この法案では三つの対策を求めています。まず、人間だけでなく動植物、植物の受粉に関わる昆虫を守るための被ばく規制です。次に5Gに接続される電子機器やアンテナ、通信衛星が急増し、エネルギー消費と重金属の採鉱も増えて環境汚染が発生するため、生物多様性と自然環境を保護する規制を求めています。さらに、機器による大量のデータ収集と監視が可能になるので、プライバシーと自由を守るデータ保護の実現を求めています。



100万人の署名を目標にした「ストップ5G」のツイッター画面

昨夏には、欧州議会の下部機関「欧州議会科学技術選択評価委員会(STOA)」も報告書を発表しました。携帯電話で使われるマイクロ波電磁波は、男性の生殖能力と女性の受胎能力、胎児・新生児の発達に悪影響があり「人に対しておそらく発がん性がある」というもの。さらに、電磁波の少ない携帯電話の開発や、学校・図書館・住宅・職場・公共施設に有線回線を設置して電磁波の被ばくを避けることなど、五つの政策を提案しました。
5Gでは周波数28GHzのミリ波も使われますが、ミリ波は主に軍事で利用されており、通信では5Gが初です。しかし、ミリ波による健康・環境影響に関する科学的文献はほとんどないため、STOAは「適切な研究が終わるまで5Gミリ波の導入を一時停止すること」も提案。一方、日本ではミリ波基地局の導入が進んでいます。
EUでは、因果関係が完全に立証されていなくても、取り返しのつかない被害を防ぐための「予防原則」に基づいて政策を決定しています。日本も予防原則を採用すべきです。
(環境ジャーナリスト、いのち環境ネットワーク代表)
(金曜掲載)

「しんぶん赤旗」日刊紙 2022年4月22日付掲載


まず、人間だけでなく動植物、植物の受粉に関わる昆虫を守るための被ばく規制。次に5Gに接続される電子機器やアンテナ、通信衛星が急増し、エネルギー消費と重金属の採鉱も増えて環境汚染が発生するため、生物多様性と自然環境を保護する規制。さらに、機器による大量のデータ収集と監視が可能になるので、プライバシーと自由を守るデータ保護の実現を。
5Gに使われる28GHzのミリ波による健康・環境影響に関する科学的文献はほとんどないけど、「予防原則」に基づいて政策を決定を。


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