共同の力 大阪市解体NO① “担ぎ出した”人たちも
「市民は勝利した」―。大阪市役所横の女神像前で18日午後、「大阪市がなくなるで!えらいこっちゃの会」事務局長の池田裕子さんがマイクを握りました。「ハラハラした」と前夜の住民投票開票を振り返り、「でも必ず勝つと思った。(大阪市廃止・解体に)大阪市民が怒らないわけがない」「(10日の5000人市民集会など)政党と市民がひとつでやれたのは画期的なこと。新しい扉を開いた。これからの大阪市政を築く道筋ができたと思う」。
デモの先頭に
今回の住民投票で「橋下徹氏を大阪府知事に担ぎだした張本人」と語る人や政党が大阪市解体に待ったをかけるため立ち上がったことも特徴した。「民意の声」代表の浅野秀弥さん(フリーマーケット社社長)もその一人。「引っ張り出した以上、責任を持って退場させる」とデモの先頭にも立ちました。「橋下さんには期待した」という財界人も、やがて「独裁って怖い」と思うようになりました。「大阪市をなくすな」の一点で市民と自民党から共産党まで共同したことに「一致するところは、手を携えてしっかりやろう。これは、今後も政治行動として必要なことだと思う」と語ります。
橋下・維新の「大阪都」構想をめぐり、「堺はひとつ。堺をつぶすな」と市長選を勝ち抜いた「堺市長選型」の共同をという言葉をよく耳にしました。
住民投票否決から一夜明け、大阪市役所前で勝利の報告をする池田さん(右端)ら、市民団体の人たち=18日、大阪市
3市長選全敗
いっせい地方選後半戦(4月26日投票)の市長選では、吹田、八尾、寝屋川の3市で維新を全敗に追い込みました。そして大阪市での住民投票。竹山修身堺市長は、住民投票の結果について17日、次のようにコメントしました。
「一昨年の9月に、堺市民のみなさんが『都』構想にNOといったことと同様に、大阪市民のみなさんも大阪の歴史・文化を守り、一体性を保持することを選んだ結果だと受け止めています。このような大阪市民の『民意』に敬意を表します」
橋下大阪市長は住民投票の結果を受けて「政界引退」を表明しました。憲法改悪での維新への協力を期待して「大阪都」構想へのエールを送り続けた菅義偉官房長官は、「(憲法改悪に)影響はない」と記者会見でのべたものの、終始不機嫌でした。
1万票差の大接戦。「明るい民主大阪府政をつくる会」と「大阪市をよくする会」は18日の声明のなかで「賛成」票を投じた市民について「『今の大阪をよりよくしたい』と願ったうえでの投票であったと考えます。橋下・維新による『対立』ではなく、『対話』こそが明日の大阪を作り上げる原動力です」とよびかけました。
(つづく)
「しんぶん赤旗」日刊紙 2015年5月19日付掲載
橋下氏を知事に担ぎ出した人が、「引っ張り出した以上、責任を持って退場させる」とデモの先頭にも立つ。
「賛成」票を投じた市民は、「『今の大阪をよりよくしたい』と願ったうえでの投票。
『対話』こそが明日の大阪を作り上げる原動力。『対立』をあおる維新と比べて、懐の深い取り組みが必要です。
「市民は勝利した」―。大阪市役所横の女神像前で18日午後、「大阪市がなくなるで!えらいこっちゃの会」事務局長の池田裕子さんがマイクを握りました。「ハラハラした」と前夜の住民投票開票を振り返り、「でも必ず勝つと思った。(大阪市廃止・解体に)大阪市民が怒らないわけがない」「(10日の5000人市民集会など)政党と市民がひとつでやれたのは画期的なこと。新しい扉を開いた。これからの大阪市政を築く道筋ができたと思う」。
デモの先頭に
今回の住民投票で「橋下徹氏を大阪府知事に担ぎだした張本人」と語る人や政党が大阪市解体に待ったをかけるため立ち上がったことも特徴した。「民意の声」代表の浅野秀弥さん(フリーマーケット社社長)もその一人。「引っ張り出した以上、責任を持って退場させる」とデモの先頭にも立ちました。「橋下さんには期待した」という財界人も、やがて「独裁って怖い」と思うようになりました。「大阪市をなくすな」の一点で市民と自民党から共産党まで共同したことに「一致するところは、手を携えてしっかりやろう。これは、今後も政治行動として必要なことだと思う」と語ります。
橋下・維新の「大阪都」構想をめぐり、「堺はひとつ。堺をつぶすな」と市長選を勝ち抜いた「堺市長選型」の共同をという言葉をよく耳にしました。
住民投票否決から一夜明け、大阪市役所前で勝利の報告をする池田さん(右端)ら、市民団体の人たち=18日、大阪市
3市長選全敗
いっせい地方選後半戦(4月26日投票)の市長選では、吹田、八尾、寝屋川の3市で維新を全敗に追い込みました。そして大阪市での住民投票。竹山修身堺市長は、住民投票の結果について17日、次のようにコメントしました。
「一昨年の9月に、堺市民のみなさんが『都』構想にNOといったことと同様に、大阪市民のみなさんも大阪の歴史・文化を守り、一体性を保持することを選んだ結果だと受け止めています。このような大阪市民の『民意』に敬意を表します」
橋下大阪市長は住民投票の結果を受けて「政界引退」を表明しました。憲法改悪での維新への協力を期待して「大阪都」構想へのエールを送り続けた菅義偉官房長官は、「(憲法改悪に)影響はない」と記者会見でのべたものの、終始不機嫌でした。
1万票差の大接戦。「明るい民主大阪府政をつくる会」と「大阪市をよくする会」は18日の声明のなかで「賛成」票を投じた市民について「『今の大阪をよりよくしたい』と願ったうえでの投票であったと考えます。橋下・維新による『対立』ではなく、『対話』こそが明日の大阪を作り上げる原動力です」とよびかけました。
(つづく)
「しんぶん赤旗」日刊紙 2015年5月19日付掲載
橋下氏を知事に担ぎ出した人が、「引っ張り出した以上、責任を持って退場させる」とデモの先頭にも立つ。
「賛成」票を投じた市民は、「『今の大阪をよりよくしたい』と願ったうえでの投票。
『対話』こそが明日の大阪を作り上げる原動力。『対立』をあおる維新と比べて、懐の深い取り組みが必要です。