P・G・ウッドハウスの『シーヴズの事件簿 才気縦横の巻』を読みました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/76/80/70d3e1a1f3b5a6d9525ca2209dd387d3.jpg)
バーディはお人好しでおつむがちょっと弱いお金持ちの青年です。彼の周囲には、女性に惚れっぽくて何かとトラブルを持ち込む親友のビンゴや、厳格で押しの強い叔母などがいて、事あるごとにバーディを困らせています。バーディには、新しく雇ったシーヴズという優秀な執事がいます。この小説は、バーディに持ち込まれる、あるいは巻き込まれるさまざまな難題を、シーヴズの見事な手腕が解決するという短編集です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/66/50/aa0bed6fa8a39f87f08eac63e8dbda18.jpg)
20世紀初めのロンドンを舞台にしたこの小説は、随分前に刊行されています。ここへ来てあちこちの書店の平台に並ぶようになりました。僕はこれを読んでいて、ふと夏目漱石の小説を読んでいるような気がしました。漱石の小説の主人公には、親の財産で暮らしている高等遊民が出てきますが、バーディはまさにそれです。オックスフォードを卒業してからは定職に就かず、倶楽部や競馬場などを出入りしています。もちろん漱石の主人公とは違って、バーディの悩みは恐ろしく現世的ですし、困った主人公が優秀なパートナーに助けられるのはドラえもん的でもありますが。ホッと一息つきたい方にオススメの一冊です。
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バーディはお人好しでおつむがちょっと弱いお金持ちの青年です。彼の周囲には、女性に惚れっぽくて何かとトラブルを持ち込む親友のビンゴや、厳格で押しの強い叔母などがいて、事あるごとにバーディを困らせています。バーディには、新しく雇ったシーヴズという優秀な執事がいます。この小説は、バーディに持ち込まれる、あるいは巻き込まれるさまざまな難題を、シーヴズの見事な手腕が解決するという短編集です。
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20世紀初めのロンドンを舞台にしたこの小説は、随分前に刊行されています。ここへ来てあちこちの書店の平台に並ぶようになりました。僕はこれを読んでいて、ふと夏目漱石の小説を読んでいるような気がしました。漱石の小説の主人公には、親の財産で暮らしている高等遊民が出てきますが、バーディはまさにそれです。オックスフォードを卒業してからは定職に就かず、倶楽部や競馬場などを出入りしています。もちろん漱石の主人公とは違って、バーディの悩みは恐ろしく現世的ですし、困った主人公が優秀なパートナーに助けられるのはドラえもん的でもありますが。ホッと一息つきたい方にオススメの一冊です。