【43階超高層ビルからは名古屋の高層ビル群まで一望】
岐阜県の県都、岐阜市の駅前や中心市街地の景観が大きく様変わりしているという。高架化されたJR岐阜駅前には金ピカの織田信長像が立つ広場が整備され、近くには超高層ビルが完成。このほかにも駅周辺や柳ケ瀬で再開発ビルの建設構想が浮上し、高層の分譲マンションの建設も相次いでいる――。その変貌ぶりを一目見ようと久しぶりに岐阜を訪ねた。
岐阜駅の改札口を出ると、眼下に「信長ゆめ広場」と名付けられた空間が広がっていた。その広場に下りる階段の名前も「信長ゆめ階段」。黄金色に輝く信長像は広場の左手奥に立つ。市制120年を記念し、市民の寄付によって2009年に建てられた。高さは台座を含めて11m。マントを羽織った信長は右手に火縄銃、左手に西洋兜を持ってまっすぐ前を見据える。「この像は常に時代の最先端を歩き、『変革』を目指した信長公の姿を象徴しており、都市再生を図る岐阜のまちの未来を表現する」。説明文にはこう刻まれていた。
駅前広場から西に数分歩いた場所に超高層の建物が2棟立つ。「岐阜シティ・タワー43」(2007年竣工)は高さ163m・43階建て、「岐阜スカイウイング37」(2012年竣工)は136m・37階建てのタワーマンション。岐阜駅の東側でも24階建てタワーマンション「岐阜イーストライジング24」(来年1月完成予定)の建設が進む。県内で最も高い「岐阜シティ・タワー43」は最上階の展望スペースが無料開放されている。高速エレベーターで昇ると、眼下に岐阜の市街地や岐阜城がそびえる金華山、長良川などが広がり、遠く名古屋駅前のビル群を望むこともできた。
中心商店街柳ケ瀬はかつて美川憲一の『柳ケ瀬ブルース』が大ヒットし、全国有数の繁華街としてにぎわった。かつての隆盛には遠く及ばないが、毎月様々な集客イベントが繰り広げられ、2009年には「新・がんばる商店街77選」に選ばれた。その柳ケ瀬の核店舗でもある「岐阜高島屋」の南側で、来年3月から市街地再開発事業が本格化する。再開発ビルは高さ約130mの35階建てで、4年後の22年8月の完成を目指す。対象地域の一角に再開発ビルの概要を示す「事業計画のお知らせ」の看板が掲げられ、通りには「ここから始まる、街ものがたり…2018年度着工!」と印刷されたポスターや旗が飾られていた。
さらに岐阜大学医学部跡地でも今春から高さ約84m・18階建ての岐阜市新市庁舎の建設が始まった。場所は2015年にオープンした図書館や文化交流などの複合施設「みんなの森 ぎふメディアコスモス」の南側。2021年春の完成を予定している。今後、市庁舎移転後に現市庁舎の跡地をどう活用していくかに注目が集まりそうだ。岐阜市中心部ではこのほか高島屋西側や柳ケ瀬の中心地域など数箇所で15階建て前後の分譲マンションの建設が進んでいた。岐阜市は今まさに都市再生の真っ只中といった様相だった。
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