く~にゃん雑記帳

音楽やスポーツの感動、愉快なお話などを綴ります。旅や花の写真、お祭り、ピーターラビットの「く~にゃん物語」などもあるよ。

<斑(ふ)入りパイナップル> 観賞用のパイナップルの変種

2016年08月18日 | 花の四季

【葉に白や黄の縁取り、果実が赤みを増すと斑の一部も鮮紅色に】

 パイナップルの原産地はブラジル、アルゼンチン、パラグアイなどの熱帯アメリカ地方といわれる。パイナップルは松かさを表す「パイン」と果物を表す「アップル」の合成語。新大陸に渡ったスペイン人によって世界中にその呼び名が広まった。一方、パイナップルは「アナナス」とも呼ばれる。この呼称はポルトガル人によって広められたもので、南米で香りのいい果実を指す「nana」に冠詞の「a」を付したそうだ。

 ただ日本の園芸界で「アナナス」という場合、パイナップル科の植物のうち葉や果実が美しく観葉植物として栽培されているものを指すことが多い。この斑入りパイナップルもその一つ。その名の通り、剣状で先端が鋭く尖る緑色の葉の縁に、白やクリーム色の斑が縦じま状に入る。花穂は円筒形で螺旋状に白っぽい小花が密生する。果実は成熟するにつれて赤みを増し、同時に葉の縁の一部がピンク色から鮮紅色に変化していく。

 パイナップルは熱帯果実としてバナナに次いで多く栽培されている。そのうち生産量が圧倒的に多いのが「カイエン系」と呼ばれる品種。19世紀前半にフランス領ギアナのカイエン地方で発見されたもので、果実が大きいうえ葉の縁に棘(とげ)がなく栽培管理上扱いやすいことから「スムース・カイエン」と呼ばれる。一方、「クイーン系」や「レッド・スパニッシュ系」と呼ばれるものには鋭い棘があるものが多い。

 斑入りパイナップルにもこの写真のように葉の縁に棘があるものが多い。ただ、ほとんどないものもあるそうだ。この斑入りは植物の一部分が突然変異で他とは異なる遺伝形質を示す〝枝代わり〟によって生まれた。よく似た観葉植物に「五色パイナップル」と呼ばれるものがある。斑入りパイナップルより大型で、葉や果実が多彩な色模様を見せてくれる。(写真は宮崎市の宮崎県立青島亜熱帯植物園で)


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