【メキシコ原産、「ホワイト・ベルベット」や「白雪姫」とも】
ツユクサ科ムラサキツユクサ属(トラデスカンティア属)の多年草。草丈は20~40cmほどで、夏から初秋にかけて茎の頂に紅紫色の小花を付ける。朝方開いて昼ごろには閉じる一日花。その花は同属で一般に「ムラサキゴテン(紫御殿)」の名前で知られる「トラデスカンティア・パリダ‘プルプレア’」によく似る。原産地はムラサキゴテンと同じくメキシコ。
学名は「トラデスカンティア・シラモンタナ」で、属名は17世紀のイギリス国王チャールズ1世の庭師で著名な植物学者でもあったジョン・トラデスカント(1608~62)に因む。種小名は「メキシコのシラ(シーヤ)山脈の」を意味する。葉はやや肉厚で、絹糸のような白くて長い軟毛が密生する。そのため観葉植物や多肉植物として扱われることも。その葉の様子から英名では「ホワイト・ベルベット」と呼ばれ、日本の園芸界では「シラユキヒメ(白雪姫)」や「シラゲ(白毛)ツユクサ」といった名前で流通している。白い毛は直射日光や水分の蒸発を防ぐ役割を持つそうだ。
日当たりが良く、やや乾燥した栽培環境を好む。水をやり過ぎると、茎が徒長して節と節の間が間延びし、毛も少なくなるという。日本では冬になると地上の茎は枯れるが、株元から先がまん丸い白い毛に覆われた冬芽が顔を出す。同属の仲間にムラサキツユクサ、ムラサキゴテンのほか、セブリナ(ハカタカラクサ=博多唐草)やシロフ(白斑)ハカタカラクサ、トキワツユクサ(常盤露草)とも呼ばれるノ(野)ハカタカラクサ、ハツユキ(初雪)ツユクサなどがある。
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