【けいはんな記念公園・水景園で秋風コンサート】
男性テノールデュオ「HAMORI‐BE」(はもりべ)のコンサートが21日、けいはんな記念公園・水景園(京都府精華町)で行われた。題して「秋風コンサート~男性デュオのハーモニー」。「日本の美しいうたを後世に歌い継ぎたい」との思いから活動を始めて今年で9年目。2人の伸びのある歌声で懐かしい唱歌や童謡が披露されると、会場はゆったりとした温かい空気で満たされた。
「はもりべ」はハーモニーと語り部の合成語。中川公志と小原有貴の2人のユニットで、大阪教育大学大学院(音楽教育専攻声楽専修)時代の2003年、由紀さおり・安田祥子姉妹のようなデュエットを目指して活動を開始した。昨年4月東京を皮切りにスタートしたその姉妹の25年目の童謡コンサートツアーにゲスト出演、それを機に活動の幅を広げている。昨年11月と12月にはCD「あしたの空」「あしたの空Ⅱ」を相次いで発売した。
「♪歌はぼくたちの心の中に 友達のようにやさしく いつでもそばにいるよ~」。この日の演奏はピアノの伴奏(古谷優子)で合唱曲「歌よありがとう」から始まった。この後「まっかな秋」「野菊」「里の秋」など懐かしい唱歌が続く。「紅葉」では「♪秋の夕日に照る山紅葉~」と観客も一緒に合唱。時まさに秋真っ盛りで舞台背景の木々も黄色く染まっていた。「旅愁」「みかんの花咲く丘」「赤とんぼ」……。24曲目は日韓共同開催の2002年サッカーW杯のテーマ曲「U&I」。アンコールは「じゃあね」(谷川俊太郎作詞)で締めくくった。
「古くから歌われてきた唱歌や童謡などには日本人が大切にしてきた思いやりや季節の移ろいなど、子どもの豊かな感性を育もうという先人たちの情熱が込められています。だから世代を超えてもっと多くの人に歌ってもらいたいですね」(中川)。会場では中高年の方が多く、歌に合わせくちずさむ人や手足で調子を取る人もいた。ただ若いお父さんやお母さん、お子さんたちが少ないのがちょっと残念だった。
「はもりべ」は今後、11月16日の奈良(百年会館)を皮切りにコンサートツアーをスタート、来年1月まで兵庫・伊丹、名古屋、滋賀・東近江、東京、大阪・柏原を巡る。
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