【ほかに小さな蕾が21個も!】
純白の大輪の花を開いて甘い香りを放つゲッカビジン(月下美人)。その神秘の花が6月16日の夜、1輪開花した。葉っぱ2枚から育て始めて約8年。2019年から花を付け始め、以来毎年10輪ほど開花し目を楽しませてくれてきた。しかし6月中の開花は今回が初めて。昨年の初開花は7月2日だったので2週間ほど早い。この株には小さな蕾が21個も付いている。古い株ほど花を多く付けるといわれるが、今年は何輪咲いてくれるだろうか。
月下美人は中南米原産のサボテン科クジャクサボテン属の多年草。花径は花弁の外側のガク弁まで含めると20~25cmにもなる。花の内側手前には怪しげな形の雌しべ。まるでイソギンチャクの触手のようだ。その奥には絹糸状の無数の雄しべが林立する。今年もまたその不思議な姿にしばし見入ってしまった。翌17日早朝には花弁がほとんど閉じて筒状に。これは後で切り取って、いつものようにポン酢か胡麻和えにしよう。
月下美人は生育条件さえ良ければ、10月ごろまで何度も花を付けてくれる。ただデリケートなため、栄養不足や水加減などによって蕾が赤くなって落下することもしばしば。鉢の場所を移動して日当たりなど生育環境が変わったときに落蕾することが多いような気がする。今ある21個の蕾のうち開花してくれるのはさて? この株以外にもこの親株の葉っぱから育てた鉢植えが3つほどある。2年前に1枚切り取ったものは1年後、水栽培の状態で葉のてっぺんに花を1輪付けてくれた。その後鉢植えにしたが、今年もいま蕾が3個付いている。
ちなみに月下美人という優美な和名にはこんな逸話も。約100年前の1923年、皇太子時代に台湾を訪れた昭和天皇がこの花の名を聞いたところ、当時の台湾総督がとっさに「月下の美人です」と答えた。その後、月下美人の名前が国内で定着したという。
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