【ペルーなど中南米原産、主な種に「ルテア」や「コッキネア」】
キツネノマゴ科パキスタキス属(ベニサンゴバナ属)の熱帯性常緑小低木。この属の植物はメキシコ、ペルーなど中南米や西インド諸島に数種分布するが、最も多く栽培されているのは花穂が鮮やかな黄色の「パキスタキス・ルテア」と呼ばれるもの。パキスタキスといえば、このルテアを指すことが多い。
パキスタキスの名前はギリシャ語の「太い・厚い」を意味する「パキス」と「穂」を意味する「スタキス」に由来する。つぼみを包む葉が変形した苞片(ほうへん)が規則正しく4列に重なり合って太い花穂を作る。実際の花は長さ5cm前後の唇形花で、苞葉の間から飛び出すようにして咲く。
ルテアは背丈が1m前後で、初夏から秋にかけて直立する10cm前後の穂状花序に白い花を付ける。花の寿命は短いが、黄色い苞は長持ちするため長い間観賞できる。和名は「ウコンサンゴバナ(鬱金珊瑚花)」。苞葉ごとに淡黄色の唇形花を付けるウコンの花に似ているところからか。英名では「ゴールデン・キャンドル」「ゴールデン・シュリンプ・プラント」「ロリポップ・プラント」などと呼ばれる。
ルテアのほかに代表的なものに「パキスタキス・コッキネア」がある。こちらは樹高が1~3mにもなりルテアよりやや大型。苞葉は緑色で、その間から鮮やかな紅色の花を咲かせる。種小名の「コッキネア」も「深紅色の」を意味する。和名では属名にもなっている「ベニサンゴバナ(紅珊瑚花)」と呼ばれている。
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