CLASS3103 三十三組

しがない個人ホームページ管理人の日記です。

【ドラマ】大奥

2023-04-04 21:17:22 | ドラマ映画テレビ感想
NHKの渾身の一作といって過言ではなかろう
実に面白い時代劇でありました
元漫画を読んでないので、ドラマがどうであったのか
そのあたりはわからないのだけども、
原作がしっかりしているからこそであろう、話の面白さに
くぎ付けとなったのでありました
そして、何よりも女優陣が誰も彼も抜群に上手くて半端ねぇと
毎回ゆるぎなく面白かったドラマでありました

正直感想まとめるのも大変というか、もうみんなよかった!
そして、続きあるんだ嬉しいなと
それで終わってもいいくらいだったんでありますけども、
なんか書いておきたいとメモを置いておく次第

家光こと堀田真由さん
初めて見た女優さんだったんだが、家光の女体化というか、女性化として完璧じゃないかと思うくらい、
儚さとも異なる繊細さ、危ういとすら思うような壊れ物感が、
見た目というではなく、所作、仕草に滲みでていて、実に素晴らしかった
キャラクタとして、役目の悲惨さによって、この大奥という悲劇の初代となった
まさに始祖としての堂々たる迫力が出ていて、最終シーンの「滅ぶまで」というあたりが
最高にかっこよくて実に素晴らしかったと思うのでありました
これはなんというか、凄いな
相手役の福士蒼汰もまたよかったんだが、彼女を引き立てるかのように、
出しゃばらない、このドラマならではの男女関係が見事に描かれていて
すげぇドラマだと、感激したのでありました
そして、このターンにおいては、斉藤由貴の怪演が図抜けてすごかったのも見所でありました
春日局の狂気といっても差し支えない迫力が、
言動と行動と両方に出て見事すぎて震えるほどだった
思うに、このドラマは、将軍と補佐の女、そして男が一人という
その繰り返しになってるわけだけども、それぞれが実によい仕事をしていたと
感動したのでありました、血塗られた母とでもいうような、
架空の時代なのに、あの時代なら仕方ないとすら思わされる悲壮と覚悟が
演技を通して伝わってくるようですごくよかったのでありました

時代降って綱吉・仲里依紗さん
こっちはすでに名女優と知っていたので安心して見ていたけども、
こちらもまた淫蕩をそういう風に見せるんだという感じが素敵で素敵で、
その裏腹ともいうような本心を、睦事を見られるということの意味を、
山本耕史に語らせるという構図が実に素晴らしくて
これもまた、男女の間というものを描いているんだが、
そこに悲劇しかないというのがまたなんとも素晴らしい
それを支えた柳沢吉保の倉科カナも、なんかあるだろうと思っていたら案の定という感じで
人間不条理じゃないが、感情の発露が際立つシナリオになってて、
ここもまた、全員の仕事が完璧に折り合って、実に見ごたえがあったと思うのであります
ただ、ドラマのためのスペシャル番組で見た、
綱吉が桂昌院を振り切って、打掛を残して前に出るシーン、
あの漫画の迫力というか、絵から伝わる情報量に対して、
ドラマはそこまでのものがなかったように見えたのは、演出の問題なのか、
漫画の方もすごい気になるなと思わされたのでありました
ああいうのを見ると、漫画ならではという見せ方があって、ドラマでそこの再現をしたかったんだが
それは漫画の妙に追いつけないということなのかもとも思わされたのである
よかったんだけどな

そして、吉宗・冨永愛さん
この人確かモデルじゃなかったっけと思ってたら、
最終シーンで現代人の恰好させていたら、そのかっこよさたるやという感じで
あれは作ったスタッフがよくわかってるよなと、見せる絵というものを女優というツールを最大限に生かして見せてくれていて
最高によかったと思ったのでありました
また、上背もあるし、線が細いがシャープで迫力をもってるのがよかった、
演技云々よりも、その風格というか、見た目で納得させる力があったなと観ていて伝わってきたのであります
この編に関しては、語るべき女優が二人で、加納久通の貫地谷しほりさんと家重・三浦透子さん
久通との話が最後に明かされるあたりは、サスペンスドラマの最終回みたいな感じもあって、
緊張感のある会話、そして感動に包まれて、これまたすげぇいいなと感激したし、
家重のどうしてもという感じ、そして、喋ることができないという演技の凄さが
あれは相当に負担のかかる演技だったろうに見事にやりきっていて感動したのでありました
思うにならないのが、体だけではなく、世の中もという悲しさと
そこに偉大な吉宗という親がいてという、シナリオの妙もあるんだが
それぞれが役割を見事にやりきった感じがして
このシリーズの〆として見事としか言いようがなかったと思うのでありました

まぁ、長々こんなこと書いてどうなるでもないんだが
すごく感動したし、秋が楽しみでならないので
メモを置いておくのである