CLASS3103 三十三組

しがない個人ホームページ管理人の日記です。

台灣縦断旅行記 29 高雄を歩き、木瓜牛奶を飲む

2016-12-16 16:37:34 | 台灣縦断旅行記(2016)
えらいざっくりしたタイトルですけども
夜市に行くには少し時間が早いということもあって、
せっかくだからと、六合夜市とは逆方向へ
軽く歩いて観光しようと、つらつら高雄の町を練ったのであります


まず、すぐ近くに観光市場のようなところを発見
こういうアーケードはなかなか好きですよと
大坂は天神あたりを思い浮かべながら
するすると露地へ入っていきます


こんな按配で明るいアーケード街
夜市めいてくるというか、屋台がそろそろ準備を始めると
そんな雰囲気もあって、実に過ごしやすいというか
いい気持ちだと思っていると、


屋台の果汁屋さんを発見
高雄まで来たんだから、せっかくだし木瓜牛奶(ムーグォニューナイ)こと
パパイヤミルクでも飲もうと意気込む

私「請給我、木奶(チンケイウォー ムーナイ)」
小姐「木瓜牛奶?」
私「是、是」

ここでしゃれ込んでというでもないが、
若者は木瓜牛奶を木奶と略して使うと聞きかじっていたので
さも現地人のように振舞ってみたんでありますが
思いっきり不審顔で聞き返されてうろたえたのであります
アイスミルクティをアミティって呼ぶみたいな感じ(いまどき言わねぇよ)
慣れないことをしてはいけませんね本当に



木瓜牛奶 40元
まさに目の前で、パパイヤをジューサーにかけて作ってくれる
非常にステキすぎると思って、また、おばちゃんの手の早さに圧倒されつつ
あっという間に出てきてご相伴
こいつがまぁ、とんでもなく美味い、甘いのにべたつかない
本当にすごい美味い
もっちりでもないが、シェイクみたいなのみ応えもありつつ
のどが渇いていたのに、こんな甘いもので大丈夫かと
不安になっていたのも嘘のように、あっという間に飲みきったのでありました
とんでもなく美味しかった、謝謝と笑顔で告げて後にしたのであります



あとは、よくわからないけども、またも町中に寺院があるので
もさっとそれを撮影、もういい加減に中はいいかと思うものの
面白いものがあるかもと、あれこれ見てまわったりしつつ
線香をあげて、地元のおばちゃんに笑顔を向けられたりしながら
ふらふらと歩き続けたのであります


高雄のマスコット、高雄熊
デパートだったと思うのですが、窓にステッカーが貼ってあって
これが有名な高雄熊かと感心しきり
くまモンとコラボといっていいのか、くまモンが殴りこみをかけていたのを
どっかで見たと思っていましたが
お互い仲良くやっている感じで落ち着いていたのが
いい塩梅だなと思ったりするところ


あとは名古屋人必見というほどでもないが、
まさかのスガキヤ、高雄にもあったのかというか、
高雄にあるのかと驚いてしまったのであります
凄い食べてみたい誘惑にかられましたが、ぐっとこらえつつ
台灣では「寿賀喜屋」なんて、とんでもなく
有り難そうな漢字を当てるんだと驚いたのであります
確か、日本名は菅木屋じゃなかったか?
台灣発音でも、寿賀喜屋は、スガキヤって発音しなくね?
あれこれ思うんだが、いいのである
名古屋に台灣ラーメンがいっぱいあるんだからとか、
わけわからんことを思いながら納得というか
一人うなづきつつ、いい時間になってきたので
いよいよ夜市に向かうのであります

【読書】終わりの感覚

2016-12-15 20:45:14 | 読書感想文とか読み物レビウー
終わりの感覚  作:ジュリアン・バーンズ

面白いといえるほど、自分で消化できてない
難しいといってもいいのだろうか
私では理解が届かない小説でありました
考えさせられるとか、感動しましたとか、理解できましたとか
こういった感想ばかり書いてきたというか
そういうものを抱くのが感想だと思っていたんだが
そのどれでもない読書であったように
思うのであります

内容は、なんといっていいのか、
老いた男の初恋の懐かしさと勘違いと、青春とを思い返しながら
それまでに重なった年月について、様々思い抱かされるものでありまして
いや、違うな、うまくまとめられてない
哲学的な命題をめぐりながら、生きることと死ぬことに
老年になってやっと気付いたという話、なのかな

と、やっぱり理解できてないので
なんと書いたらいいのかわからないのであります
描かれていた情景だけを見ると
哲学にはまる高校生にありがちな思索と思い上がりが
見事にあてられていて、自分にもそんなところが
あったんじゃないかと、気恥ずかしい気分にもなれたり

そこで、キーマンとなる優秀な少年エイドリアンとの出会いが描かれ
彼の描写がまた素晴らしい、同年代だけどもどこか大人びている
大人が一目置く人物という、これもまた、
若かりし頃に居たなぁ、そういうやつというのが
老年になった主人公が、彼のどこか違うと思っていた部分と
案外、そうでもないものだったんだと気付くというところが
また見事で驚いたのであります
大人になって、子供の頃に折り合いをつけていた人物について
後から俯瞰するという不思議、これは
まだ私には訪れていない感傷だけども、きっといつかやってきそうだと
思わされたのでありました

哲学命題といっていいのか、
生きることと自発的な死、制御できる死というものについて
つらつら、かっこいいことと、真理と思しきそれもあり
読んでいるだけで、思索にふけるようでもあって
面白かったのでありました

それだけ、理論でもないが、哲学を振り回しておきながら
最期のオチというべきか、納得の部分は、
そういうことではない、もっと身近といっていいのか
卑近と呼べばいいのか、感触のある机上ではないものを
得るように思えてならないのでありました

何書いてるか、わからん感じが
読後混乱している私を言い当てている
そんなメモになってしまう

真田丸  前夜

2016-12-14 18:12:44 | NHK大河ドラマ感想
NHK大河ドラマ「真田丸」
事情によって、ようやく視聴完了しました
いやぁ、最終回に向けて面白くなってきたというか
綺麗にまとまってきた、すげぇと
感動であります、最終回前が一番面白いと
なってしまうんじゃないかと
心配になるほどステキでありました

どこから手をつけようかという具合でありますが
ばたばたと、主要人物の退場があり、
それぞれのベタというか、見事な見せ場と散り際があって
面白かったという言葉が漏れてしまう
盛り込んできたというか、のっけてきたというか
まさかの「黙れこわっぱ」が引き継がれるとか
やりそうだなと思ってたけども
ここで来たかというのに感慨深いものもあり
きりちゃんとのロマンスが、
えらい綺麗に決まったなというのも衝撃で
三谷はそういう色恋はあんまりやらないんじゃないかと
勝手に思っていたんだけども
まぁ、なんかいい話っぽくなったし
ステキでありました、満足である

淀のダークっぷりというか、
素のままに不幸をふりまくという具合も素晴らしいし
後藤殺しを仕掛けた怖いほうの本多の策略が見事で、
これまた見せ場として最高すぎたと
本当、凄い回だったと思うのであります
出来すぎではないかとも思えてしまう

と、まぁそんなこんながありつつ
いよいよ次回最終回だそうで
楽しみに待ちたいと、つれつれ書いておくのでありました
考えてみれば、このブログにNHKを書き始めたのが
新撰組!のときからなので、思い年月なんなりと
最終回前に思うのであります

【読書】太陽は動かない

2016-12-13 19:29:08 | 読書感想文とか読み物レビウー
太陽は動かない  作:吉田 修一

クライムエンターテイメント小説だったように思います
犯罪か?と言われると自信がない感じですが、
非合法といったらいいか、アンダーグラウンドな雰囲気と設定も考えると
なかなか楽しく読めるステキ小説でありました

どこまでが本当なのかなんて、ちょっと夢を見られるというか
ロマンあふれる設定から始まるステキ物語で、
NHKがぶち上げたGNN構想なる
世界放送ネットワークの構築に端を発する(これは本当にあったようである)
情報機関が、闇に隠れ、まことしやかに続いて暗躍していると
まぁ、そういうお話でありました
この機関を通じて、世界との情報戦を含めて、
アジア各国での切った張った、諸外国との外交という名の妥協と裏切りみたいなのが
非常に面白く描かれていて、経済小説といっていいのか、
社会派の一面もあるエンターテイメントを堪能できたのであります

幾人かのキャラクタが出てきて、
暗躍する不幸な男たちもあり、
夢見るといっていいのか、不思議な魅力を持った政治家の駆け出しが出てきたりと
全体的には、さわやかといっていいのか
氏の作品共通といっていいのかもしれない、読後感ステキな作品に仕上がっていまして
はらはらするけども、最後まで読んで、非常に満足したと
そういう具合でありました
さわやかすぎるのではないかとも思うんだが、
これくらいがちょうどいいのだ

結構残虐というか、残酷なシーンもあり、
複雑なやりとりもあるのだけども
天下国家を語るような内容ではなく
人間の生きる様というか、ありていにいえば、かっこいいを描いたそれとも読めるし
非常にベタなハードボイルドでもあったように思えます
途中、どう考えてもテンプレ的な韓流ドラマ展開も目白押しなのに
それが気にならないというか、ベタに王道をなぞられると
たまらないなと感心しきりで
ともあれ、楽しく読み終えたとそんな具合だったのでありました

長いのに読んで疲れないから素晴らしいと
文章の読みやすさ、出来のよさにも脱帽でありました
面白かった

台灣縦断旅行記 28 美麗島站

2016-12-12 21:57:01 | 台灣縦断旅行記(2016)

歩いて地下鉄駅まで行く途中に
大きな果物屋さんがあったので例のごとく撮影
木瓜ことパパイヤであります
高雄の名産の一つだ、これのジュースがすこぶる旨いと聞いたので
是非に飲みたいと思いながらあとにするのである


蓮池潭から歩いて少々、生態圏区という駅までやってきました
迷子になるかとどきどきしてましたが、
案外ちゃんとたどり着けるもので無事高雄の地下鉄へと合流

このときはまだ、台北の悠遊カードが使えなかったので
自販機でチケットを購入して乗車という段取りでありましたが
段取りは台北と変わらず、大変快適かつ、
電車の本数も多くて安心でありました
違うといえば


萌え絵である
この高雄地下鉄ガールズみたいなのが、
台灣のヲタクを中心にえらい人気を誇っているのだそうで、
このポスターやら、様々なデコレーションを見るために
地下鉄乗る人が増えて業績が上向いたとか、
どっかのニュースで読んだほど有名なそれであります
日本語がおかしいな
ともかく、こんなのが電車の側面にも様々プリントされているのである
進んでるな、色々な意味で

途中で高雄站も通りすぎるのでありますが、
このあたりの区間では、地下鉄アナウンスに日本語があって驚くのであります
台北は、中国語、台湾語、客家語、英語でアナウンスだったけども、
高雄のほうが日本により優しい感じで、大変ありがたいのでありました

この駅から25元で20分弱移動しますと
今回の目的地というか、高雄でもう一つ見ておきたかった
美麗島站に到着します
この駅から、高雄随一の夜市にもアクセス可能なうえに
観光パンフなどでも有名なまさに「美麗」な駅が見られるということで
降車後、おっかなびっくり地上へ向かうと


美麗島(メイリータオ)の語源、フォルモーサをそのままにと
言っていいんだかどうかわかりませんが
誰が、どんなカメラで撮っても美しくなる
素晴らしいスポットであります



ステンドグラスのような様相でありますが、
これが地球を表してんだったかなんだったか
何か神話めいたいわれも描かれていると読んだ気がするけども
まぁ、ともかく美しくて見事でありました

地下鉄の駅構内が存外広くて、この部分を中心に
長い道行きがあって、様々な施設前にアクセスしやすくなっております


ちなみに、構内には先の美麗な何か以外にも
普通のといっていいのか、これまた面白モニュメントもあったりして
和んだりできるのである
なぜ、ちびまる子ちゃんなのか、これも台灣で人気なのかもと
思わされたりしたのでありました


地上に出てみると、駅はこんな感じで
やっぱり近代的というか、かっこよさ重視な感じでステキであります

さて、ようやっと高雄中心部にたどり着いて、
早速六合夜市に出てもよかったのですが、写真の通りまだ明るいので
ここは近隣を散策しようと、ぶらっと高雄散歩を始めるのであります

NHK土曜ドラマ  スニッファー

2016-12-11 21:45:56 | ドラマ映画テレビ感想
NHKが結構力を入れて作っていたと察せられた
なかなか面白い作品でありました
この枠というか、こういうジャンルに
果敢に挑戦するという姿を
何度も見てきたなと思ったというか、
続編が出来たのはトトリだけだったかと
残念に思うのでありますが
今回のは、海外原作だしもう1シーズンくらいはやりそうだと
嫌な見方をしてしまうのであります
それよりも、骨董屋の推理話だとか、
数学ガールの続きとか、やって欲しいの多いんだけどなぁ

と、一通り愚痴ったりしつつ
内容としては、正直ちょっと微妙かしらと
感じた次第であります
いや、そういうノリで、こんなもんだと割り切ったら
非常に楽しめる作品だったと思うのでありますが
いかんせん、真面目な推理モノドラマかと思うと
だいぶつくりが甘いというか
ゆるいそれだし、コミカルに振ろうという意識が強いというか
なんか勿体無いなぁと思わされてしまったのであります

海外の原作がどういうテンションで
どんなドラマかわかりませんので
はたして、これがどの程度それに即しているのか
それを知らずに語るところでありますが、
もうちょっと、真面目に作っても
よかったんでなかろうかなどと、偉そうに思ったのであります

場面つくりと、小道具に並々ならぬ力を感じられて
凄い好きなタイプのドラマ演出だったのでありますが
どうも脚本というか、絶対そんな風にならないだろうと
突っ込みどころ満載だったのが残念で、
そのせいで推理モノとして、なんかもう一つだわさと
思わされてしまったのでありました

ただ、役者は絶妙にといっていいのか、
もともとそうなる配役だろうという感じかで、
誰も彼もいい演技をしていて
個人的にこのドラマ内の香川さんには感心というか
新しいなと感激してしまったのであります
こういう役も実にうまい、というか面白くていいなぁと
毎回見入ってしまったのでありました

話としては、贋作作家の話が一番好きだったのですけども
舞台演劇を見ているような中での
スリリングな芝居が楽しくてよかったと思い返すのであります

小道具というか、車に狂気というのは言いすぎですが
変なこだわりが見えたのも不思議なところで
ワーゲンのなんとかという古い車だと父親に教えられたのだが、
これといい、数学ガールのときのジャガーといい
NHKはどっから、ああいう旧車を持ってくるんだろうかと
不思議に思ったりしつつ、次回があったら
また見てしまうだろうなと思うのでありました

【読書】しくじり姫

2016-12-10 00:20:09 | 読書感想文とか読み物レビウー
しくじり姫  作:ゴマブッ子

女の悲哀を描いたエッセーかと思ったら、
まさかの童話風のお話集でした
なんというかな、肩肘張らずにさらっと読めるんだが
いたたまれないというか、どうというか

内容は、御伽噺や昔話、童話なんかを本歌として、
女がしくじっていく様に置き換えて
面白おかしいお話に仕立て上げたものの連作でありました

大枠の物語では、行き送れ気味のキャリア女子編集者が、
年下の作家男子(彼氏)に、新しい企画として
しくじり姫という面白おかしい女の童話を書かせようとする
その最中に、こんな話がと、先だってのお話が出てくるといった具合で
よく考えたものだなと思うんだが
これは女性が読むと、また違う味わいがあるんだろうか
ともかく、男にもてない、よい男と結婚できないという
直球の欲望に対して、こんなだからできないんだよというのを
お話として語り聞かせるという
なかなか残酷なものでありました

ウサギとカメになぞらえて、イケイケ(古い)の女が行き送れる話だとか
まずもって、そういうもんだよなと思えるところから
もはや無理というか、強引すぎるだろうと思われる改編まで
様々に載っていて、楽しいといえば楽しかったのであります

最終的には、めでたしめでたしみたいな感じで終わるので
よかったといえばよかったんだが、
少し前の世代の女性像ではないかなとも
思えたりしつつ、猛禽女子だのなんだのを
つと思い出させてもらったわけでありましたとさ

【読書】プライベートバンカー

2016-12-09 18:12:22 | 読書感想文とか読み物レビウー
プライベートバンカー  作:清武 英利

副題に「カネ守りと新富裕層」と銘打っていまして、
金融資産が1億円以上の人々を相手に、
その資産を運用する仕事を担う人々、プライベートバンカーについて
業態と生態を描いた小説でありました
ノンフィクションの側面が非常に強いようで、
一部実名が出てくるなどして、
興味深い、金融の世界について
その仕事なんかを読める小説でありました

主人公が、そもそも実在しかつ、実名なんだそうで、
野村證券から、いくつかの転職を重ねて、
シンガポールで一旗あげようと目論む男でありまして
彼を通じて、この世界を描いていくのであります
どんな顧客がいるのか、
どういう組織で働いているのか、
組織にはどんな人がいるのか
そんなことを描きながら、節税スキームを解説したり
お金の運用と、プライベートバンクという業態の恐ろしさというべきか
コネクションによる独裁めいたやりとりなんかを
生々しく堪能できるわけでありまして
まぁ、正直なところ、ちょっと想像がつかない感じなんだが
とんでもないノルマを課せられながら、
自分の資質、資産とも呼べるもの
信頼や信用というものを、どこまで誰に託すことができるかと
しのぎを削りながら、何億というお金を動かし
フィーとして、何千マンも年間に貰うという
まぁ、大変な業界であり、酷い有様だと
思わされたりするのでありました

どうやら、実在の事件も扱っている内容なんだそうですが
正直さっぱり知らないことなので、ピンとこなかったのですけども
お金が集まるとろくなことが起こらないんだなと
改めて思わされたというか、
お金がある人の強欲は、留まるところがないのであろうと
それでいて、お金を守るというために
様々な悲哀というべきか、犠牲があるんだなと
思い知らされるようでありました
相続税のために5年間は海外に居る必要があるという
約束されたわけでもない制度の穴をつくために
好きでもない外国で暇をもてあます富裕層というのも
なんとも、嫌な生き方だなと思ったりしたんだが

お金ってなんだろうかしらねと
改めて思い知らされたのでありました
運用されているので死蔵しているわけじゃないんだろうけども
なんだろうか、やっぱりしっくりこないわけで、
それがたくさんになってきたので
世の中の不均衡というのが生じるのだろうとも
難しいことを考えるのである

台灣縦断旅行記 27 慈済宮と拱辰門

2016-12-08 11:57:54 | 台灣縦断旅行記(2016)

慈済宮
お医者さんの神様が祀られているんだそうで、
龍虎塔の前にある大きなお寺であります
結局、お寺見るのかよという具合でありますが
もう流石に元気がないので、さらっと流しただけでありまして



こんな感じでありました
門前の果物屋さんがとても魅力的というか、
のどが渇いて仕方なかったので
ここで買おうかしらと思っていたんだが
どうも、果物が大きいので躊躇してしまい
結局買わないまま、お医者さんに何を願うわけでもなく
さらっと見てあとにするのでありました


ゆるゆる歩いていると、警察の交通取り締まりが行われてまして、
普段は、双方向に行き来している場所なんだが
実際は一方通行に指定されているようで
ねずみ取りよろしく、ばったばったとバイクが捕まっていました
気の毒になぁと思ったりもするんだが
みんな笑いながら、なんとかしようと交渉していたのが趣深い

さて、のどが渇いたというのがいよいよ切羽詰ってきた感じなので
この感じなら、どっかにジュース売ってる店でもあるだろうと
うろうろ歩いていきました


いや、どこだよここ
明らかに店探しではない場所についつい入ってしまうのが
私のいけないところでありますが、
なんか史跡のようなものがあって、ついつい近づく
なんか万里の長城みたいな感じである


拱辰門
調べてみますと、昔ここら一帯にお城があって
その城壁の名残なんだそうであります
北門にあたるんだそうで素敵な城壁っぷりでありました
遠目に龍虎塔が見える
ずずいっと歩いていくと、民家のすぐ横みたいなところまでいけたり、
布団が野ざらしに捨てられていたりと
実に土地に根ざしている(違う)
いや、危険じゃなかろうかとようやく気づいたのでおずおずと戻る


蓮池潭に戻ってみると、ほどよく果物屋の屋台を発見
これでのどを潤おそうと買ってみる
芭楽?なんだろうか、しかも味付けが選べるらしく甘草を選ぶ


芭楽 50元
意外と高いななどと思ったんだが、とりあえず
ようやく果物だ、のどが潤う…とかじってみて驚く
まるで果汁がない、なんだこの食べ物
しかも、甘草のふりかけが、名前からして甘いと思ったけども
まったくそんなことなく、むしろ苦い?なんだこれ、
どう楽しむものなんだ

芭楽(バーラー)で、どうやらグアバのことを示すそうで
初めて食べたんだが、梨みたいな食感だけども
甘味が全くない、むしろ酸っぱい、なんだ、
どう楽しむものなんだ…
調べてみれば、旬は冬なんだそうで、それもあってだろうか
台灣で珍しく、まったく美味しくないと思ったものでありました
今度はちゃんと、旨いのを食べたい
あと、甘草は、多分カンゾウのことだから甘くねぇだろなと
うすうす気づいていたのであるけども、
看板で詳しく読むと利尿作用的な説明が書いてあって
水分補給したかったのに出してどうすると、踏んだり蹴ったりでありました

うろうろしていると、突然の雨が降ってきたので
高雄のお土産館みたいなところへ逃げ込む



猫とともに雨宿り
スコールのように、どしゃーっと降ってきたので
呆気にとられたのでありますけども
とりあえず難は逃れて、お土産品を見てまわる
高雄ゆかりのマスコットなのか、
よくわからん物体を横目に、マンゴーアイスとか発見して
こっちを買えばよかったとうな垂れたりしたのでありました
そこで、買いなおさないのが私ですね
ついでに、利尿作用が働いてきたのでいそいそと雪隠へ
どういう苦行なんだ

猫とじゃれあいつつ、雨が止むのを待ち
いよいよ地下鉄に向かおうと歩き出したのであります
相当にあやふやな地図を持ち、道々の看板をあてにしながら
地下鉄駅へと向かいます


これが凄い坂なんだがまったく写真で伝わらないそれ、
サイクリングロードで有名なんだそうで、
あとから知ったところですが、この坂道を歩き上り
ゆっくりと高雄中心部へと近づいていくのでありました

前回と引きが一緒じゃないか

【読書】ある奴隷少女に起こった出来事

2016-12-07 17:53:02 | 読書感想文とか読み物レビウー
ある奴隷少女に起こった出来事  作:ハリエット・アン・ジェイコブズ

近年アメリカで一大センセーションを起こした
隠れたというか、秘められた古典だそうであります
奴隷解放前のアメリカで、奴隷として生きた女性の半生を
自伝として描いていたノンフィクションであります
この本の成り立ちも含めて
非常に稀有なものでありました

内容は、アメリカで奴隷として生まれ、奴隷として生きていた
あるムラート(白人黒人のハーフ)の女性が
子供の頃からどんな扱いを受けてきたか、
そして出会った主人に追われるようになった悲劇の日々、
そこからの長い逃亡劇に悲惨な境遇などなど
奴隷とはこのような生き方をしていたのかと
伝えられてこなかったことが
克明に記されているというのが魅力であります

そもそも、こういったことが残らなかった事情に
奴隷に学がなかった、授けられなかったという問題があったようで
そのせいで、文章としてこのように残ったこともないらしく
ここまで書けた人が奴隷だったというのが
近年まで信じられていなかったんだとかなんとか
このあたりも含めて、人間の歴史が刻まれた一冊なんて
かっこいいことを感じるわけである

現代に生きていて、奴隷という言葉は知っていても
それがどういう仕組みで、どんな世界の下にあったのか
その当時の世界の認識みたいなのも含めて
まざまざ描かれているのが面白く
まぁ、こればっかりは仕方ないことだけども
ちょっと、一方的すぎる部分も含めて
その当時の差別のありかた、そこに根強い不満というか恐怖が
ありあり伝わってくるのでありました

物語というか、話としても大変で
主人公であり著者でもあるジェイコブさんの一生は
あまりにかわいそうだとも思うのだけども
それ以上に、この状況といえばいいのか
奴隷を雇う白人資本家が、
なんだかんだいいながら、奴隷に手を出してやめないというのが
不思議だったのであります
それでいて子供が出来ても知らないふりというのが
なんだろうかな、親のなんとかというのが
極めて薄いというのが、これもまた
時代なのかなと思わされるのである
日本でもまた、そんなことがあったのかもしれないと
人類のなんかとして思わされたりだったのである

と、まぁなんか難しいことを考えて読んでしまったけども
なかなか勉強になって楽しめた一冊でありました

【ドラマ】戦争と平和

2016-12-06 21:11:38 | ドラマ映画テレビ感想
NHK海外ドラマ枠であります
マスケティアーズが個人的にはずれだった後に、
こんな重厚なのやるとは夢にも想いませんでしたが
凄い面白かった
いや、ちゃんと面白がれたんだろうか
楽しめていたんだろうかと
自分のレベルを疑ってしまいたくなるような感じであります
私が感じたもの以上の感動が
ここにはあったんだろうと想うんだが、
情動は受け皿に比例するのである、哀しい

と、何を書いているのかねという体たらくでありますが、
トルストイだったか、ロシア文学を原作としたそれで、
読んだこともないので、今回のドラマが、
再現度といえばいいのか、どの程度、忠実であったのか
そこはまったくあずかり知らないので
純粋にドラマとして見てて、どう想ったかを
メモっておきたいところであります

やはり、わかりやすくキャラクタから語りたくなってしまうわけでありますが
個人的には、主役のピエールについては、
流石海外モノといっていいのか、あれだけ右往左往しながらも
確かな成長というべきか、主人公として物語の真ん中に居るという
存在感といえばいいか、物語への関わり方が
素晴らしいなと惚れ惚れしたのでありました
アンドレイとのやりとりなんぞ見ていても、どう考えたって
アンドレイのほうがかっこいいのに、
かっこ悪いというのがピエールであって、それでいて主人公だと
そう想わされる展開でもあり、キャラクタでもありというのに
感激したのでありました

フリーメイソンになったあたりとかは、迷走してるなとか、
決して人間として理解できる範疇ではないといえばいいのか、
なんか、しっくりこないことばかりするんだけども、
そうすることで成長していく様みたいなのが、
めきめき見えてきて、とても頼もしく思えたのであった
素晴らしいな、本当にもう

そしてアンドレイ
彼の成長というか、変化もまた素晴らしかった
軍属になって、死を求めるように進む様から
一瞬の解放、そして、またも自棄のように戦争へという触れが
これまた素晴らしくて、もうかっこよすぎて驚いた
見た目も秀逸な軍人という男らしさにあふれているわ
それでいて、妹やら、ナターシャやらとの関係なんぞも
なんとも考えさせられたのでありました
あの最期が、どうもロシアではああいう最期が
素晴らしいそれとされるんだろうかと
死ぬ間際に司祭から祈られ、そのまま死ぬというのが
衝撃的ではあったんだけども
ぐっとくる感動を覚えたのである

そしてもう一人は、ボーロドフ
いや、アトスじゃんとか役者さんを見て思ったというか
アトスであってんだよな、嫌な役というか嫌な奴だなぁと
死んだらいいのにと、素直に思わされていたんだけども
ああいうのに限って、うまく生きていけるし、
また生き残っていると、ふと、善人ではないが、
そこに意味があるかのように思えるという
これまた、この物語にとって無くてはならない男だったんだなと
終わってから思わされたのでありました
物語上は生き残ったけども、きっとろくな死に方しないんだろうし
それで当人はきっと満足だろうと思わされる
いかにもロシアっぽい、文学の徒というか
文章上の人間だと思わされたのであります
嫌いなのに好きだとか、わからない感想を抱いた

歴史モノとしても面白くて、
その当時の情景、ロシアといえば没落貴族という
これまた、楽しくて仕方なかった
古い友人の影響で、少しだけチェーホフを読んだので
当時はピンときてなかった姿形がこれで補完されたというか
こういう感じで桜の園とか見てみたいなぁとも
思ったりしたのである
貴族の放蕩さと、追われる悲劇と、その合間合間に成長し
世界に気づくといったらいいのか
大きなものを感じる姿に、題名の通りの感傷を覚えたわけであります
本当、理解できていたかわからんが、素晴らしい物語でドラマであった

とまぁ、備忘録にもならない、
殴り書きの感想となってしまうのでありますが
かなり端折られていたんじゃないかという
早回しの展開だったけども、
人間模様というか、生きることについて
あの当時のロシアの苦難とともに、思い知らされたといっていいのか

まぁ、そう言うには
私にとってロシアというのは、先の大戦のかたきではないかと
思うところもあるので、なんとも言いようが無いのだけども
それはそれ、含めての物語でありました
何と戦ったとかではなく、
生き残り、何を得たのかという話が
とても美しく描かれていたと感動したと
メモっておくのである

【読書】ヘヴン

2016-12-05 21:26:59 | 読書感想文とか読み物レビウー
ヘヴン  作:川上 未映子

苦手なジャンルくさいよなぁと思いつつ読んで
やっぱりそうだったと確認した
そんな読書でありました
でも、この紡がれた物語からは目が離せないというか
まぁ、ひきつけられた感じがします
特にこんないぢめにあった覚えはないし、
見たこともないのだけども、
そこでのなされように対する解き方というか、
心の処し方について、思い至らざるを得ない
やっぱり、芥川賞作家は重いなと
ラベルに頼った感想を書いてしまうのである

いじめと、自分とは何かと、生きる意味
こんな感じで例えられるのだろうか、
足らないような、多すぎるような
印象としては、このあたりで結ぶ像が近いと思うのですが
ともかく、いじめられる男女が
奇妙な友情めいたものを覚えたのもつかの間、
それすらも、いじめをするということと
似た、といえばいいか、どうしようもない運命のような
ともかく、益体も無いとらえどころの無い理不尽
いや、もっと軽々しく、と
ことの軽重もわからない内容でありました
重いんだけども、そこが根幹ではないと読めたのだから
たぶんそこを描きたかったんだろう

何書いているかまったくわからん感想である

ともかく、物語の筋道は、このなんともいえぬ感情を抱かせるための
装置でしかないという具合で、読んで、想って、感じてというのが
この本から得られる何かであり、
それはきっと、言葉で尽くすとこの文章になるんだろうと
そう想わされるような、
つかみどころがないけども、終わりが無かった話ではない
ひとつ、何かを描き終えていると思える
小説だったと、なんか、わかった風のかっこいいことを書いておくのである

どうも、頭が弱ってきている
いかんね

真田丸  引鉄

2016-12-04 21:10:07 | NHK大河ドラマ感想
NHK大河ドラマ「真田丸」
視聴完了であります
もうクライマックスだなという具合で
どこで終わるんだろうかと思ってたけども
あと、2回?3回?、わからんが、
さほどに時間をかけてられないという具合だろうけども、
夏の陣に向けて、ひた走るようでありました

うまいこと作られてるなと思ったわけだが、
これで、主戦派が夏の陣を引き起こしたと
そういう具合になっているわけで、
この描き方ならば、一方的に信繁が正義でもない感じで
いいバランスというか、なるほどと
思わされた次第なのでありました
結局は、死に場所を求めたという
ありていな感じでもあるんだが、その機微というか
大坂方の思いみたいなのが見えて
非常に面白かったのでありました

それはそれとして、先週の修羅場を乗り越えた兄上が
なんだかかっこよく出てきて終わるという
嫌な予感しかしない感じでありましたけども、
細かいイベントといっていいのか、
きりと佐助のフラグが折れるだとかが
とても大雑把に、でもちゃんと描かれていたのが
衝撃というか、やりたかったんだろうなと
思わされたのでありました
面白かったからいいんだけどな、
影武者のくだりで、ふられた腹いせみたいなのでも
面白いと思っていたのですが、
それはまた、次回に持ち越されたのか、
なんか、いたたまれなくて、佐助が出奔しそうだというか
あいつ、最期になんかやるんじゃないかと
思えてならないのでありますけども

次週、きりちゃんがようやっと報われる風の話で
楽しそうだと思われるので
わくわくして待ちたいのだが、
所用があって、リアルタイムで見られないのが残念と
個人的メモを置く

台灣縦断旅行記 26 蓮池潭龍虎塔

2016-12-03 11:26:38 | 台灣縦断旅行記(2016)
ただの行ったところ記録だけになってて、
ぜんぜん役に立つ話とか出てこないのが恐縮ですが
それでも続く蓮池潭を進むの巻


ようやく到着したぜ、龍虎塔(ロンフーター)
近づくまでが、ギザギザの橋になってまして、
以前、漫画島耕作で読んだ、中華圏でギザギザの橋は悪霊が渡れないというそれかと
勝手に妄想というか、想像しつつ、わきわきと近づきます
これが意外と遠いのだ


ほぼ一緒の写真だけども近づいたらこれだ


龍から入って、虎から出る
すると、身体か、精神か、両方か、ともかく清められるとの御話で
まずは龍の中へと入っていきます
というか、さっき春秋閣でも龍くぐったな…



謎の絵巻物というか、既視感を覚える絵面であります
おそらく、地獄と極楽を描いていると思うのですが
極楽なんだろうか、何もせんでも乳を飲まされるというのがどうなんだ、
このあたりの感覚、儒教なのか、もっと違う何かかわかりませんが
エキゾチックである
さて、龍の中にはこんな按配で、壁画がびっしり、
これを見やりつつ通り抜けると龍の塔のふもとに出ます
写真で判りづらいですが、別に、竜虎と塔はくっついてないのである


せっかくだからと、龍の塔を上ってみる
屋根には、こんな按配で龍の彫り物がいくつもくっついている
なかなかというか、かなり彫りが細かくて驚いた次第、
ちゃんとしていると言うと失礼かもしれないが、
思ったよりもきめ細かい仕事でありました



塔は6階建てで、まぁ、上るのに辛い辛い
二重螺旋階段で、のぼりとくだりで別の階段なんですが、
ここまで歩いてきた疲れがどっと押し寄せるようである
途中、窓から下を覗いてみたのが竜虎の口の写真であります
運よく、そんなに人が写ってないですが
実際は結構というか、相当量の観光客でごった返していました
団体さんがはけていくと、スムーズに遊べますね



降りてきて、近くからの竜虎をながめみる、
龍の塔の隣に、今度は虎の塔があって、そっちを上っていく
当然同じ高さで6階建て、中身というかつくりは
龍の文様だった部分が虎に差し替えられているだけの
ある種コンパチ的なものであります
当たり前だけども、感激してしまう


虎のモチーフ
こっちも彫りが細かくて立派である
ちょっと持って帰りたいと思わせるような精巧さに驚く
毛並みを表現しようとしたのか、
毛羽立っているというか、とげとげしすぎだろうと思うんだが
これがなんか、よりかっこよく見えてしまうのである


虎の塔から見た、歴々のモニュメントたち
手前が龍の塔で、その次が五里亭で、もうひとつ向こうが玄天上帝
思えばよく歩いてきたと感慨深い
この写真が撮りたかったので上ったといっても過言ではないのですが
これで蓮池潭を満喫できたと快哉
塔から降りて、虎のお尻からトンネルを抜けていきます



虎の内部は、偉人録のようで、北極亭でも見た神将と古代偉人と思しき人々が描かれていました
三国志、あるいは、水滸伝ならわかるところだが
知らない名前だ、なんか知ったような名前を組み合わせられているようにしか読めないんだが、
きっと立派な人なんでしょう、ありがたい


そんなわけで、虎から出てきた
これで人間が一等上等になったかもと思いつつ
写真の通り、虎の口前で、物凄い一生懸命撮影しまくるおねーちゃん二人を
どいてくれないかしらと眺めながら、我慢しきれずに龍虎塔をあとにしたのであります
ガイジンさんの撮影は気合が違いますね
ポージングが素人とは思えないのである

とりあえずこれで、蓮池潭が堪能できた
正直高雄はこれで十分などと思ったりしたのですが、
まだまだ、これから本当の高雄といったら怒られそうですが
高雄中心部に向かって移動を始めるのである

【読書】マルガリータ

2016-12-02 17:47:45 | 読書感想文とか読み物レビウー
マルガリータ  作:村木 嵐

千々石ミゲルを主人公にした、
いや、天正遣欧少年使節の四人の人生を描いた小説でした
この時代のことは、ドラマや本でも読んできたけど
まったくノーマークだったと、反省しきり
とても面白い読書となりました

そもそも、天正遣欧少年使節がどこから、
どんな思惑で遣わされたのか、まったく覚えていないというか
秀吉くらいの時分に、その後のことも考えると
伊達あたりが出したんだろうかなどと、
間違った知識しか持ち合わせていませんでしたので
なかなか、新鮮でありました
そうか、九州のバテレン大名から出てたのかと
感心しきりであります

内容は、彼らが華々しく訪欧したものの
帰ってきてからの、キリシタンへの弾圧様々という苦境、
そこで四人はどう生きていたか
特に、棄教したといわれる千々石ミゲルはどうしていたのかと
そこが主眼となって進むわけでありますが
いやはやこれが面白かったというか
なるほどなぁと思わされたのであります

どこまで史実なのか、本当はどうだったのか
そのあたりはまったくわかりませんが、
人間味と、本当にそうであったかもしれないという
キリシタンの矜持、生き様みたいなのも見られて
非常に読み応えがあった
自己犠牲というものが神化されているようでもあり
バテレンの教えは、あんまり好きではないけども
そこに殉じたというべきか、生きた人というのは
生半ではないなと感じたわけであります

そこに、なんら知恵も、信仰ももたない女が一人、
ミゲルを慕い、敬い、一生懸命に尽くすというのが
アクセントというか、これもまた
いい物語だなと読まされたわけでありまして
全体的に物悲しいテンションなんだけども
なかなかに面白い読書ができたのでありました

彼らがヨーロッパで実際どうだったのか
ちょっと興味がわいてしまったと
素直に訴えたくなるお話でありましたとさ
やっぱり、歴史小説は好きだなぁ