CLASS3103 三十三組

しがない個人ホームページ管理人の日記です。

【ドラマ】戦争と平和

2016-12-06 21:11:38 | ドラマ映画テレビ感想
NHK海外ドラマ枠であります
マスケティアーズが個人的にはずれだった後に、
こんな重厚なのやるとは夢にも想いませんでしたが
凄い面白かった
いや、ちゃんと面白がれたんだろうか
楽しめていたんだろうかと
自分のレベルを疑ってしまいたくなるような感じであります
私が感じたもの以上の感動が
ここにはあったんだろうと想うんだが、
情動は受け皿に比例するのである、哀しい

と、何を書いているのかねという体たらくでありますが、
トルストイだったか、ロシア文学を原作としたそれで、
読んだこともないので、今回のドラマが、
再現度といえばいいのか、どの程度、忠実であったのか
そこはまったくあずかり知らないので
純粋にドラマとして見てて、どう想ったかを
メモっておきたいところであります

やはり、わかりやすくキャラクタから語りたくなってしまうわけでありますが
個人的には、主役のピエールについては、
流石海外モノといっていいのか、あれだけ右往左往しながらも
確かな成長というべきか、主人公として物語の真ん中に居るという
存在感といえばいいか、物語への関わり方が
素晴らしいなと惚れ惚れしたのでありました
アンドレイとのやりとりなんぞ見ていても、どう考えたって
アンドレイのほうがかっこいいのに、
かっこ悪いというのがピエールであって、それでいて主人公だと
そう想わされる展開でもあり、キャラクタでもありというのに
感激したのでありました

フリーメイソンになったあたりとかは、迷走してるなとか、
決して人間として理解できる範疇ではないといえばいいのか、
なんか、しっくりこないことばかりするんだけども、
そうすることで成長していく様みたいなのが、
めきめき見えてきて、とても頼もしく思えたのであった
素晴らしいな、本当にもう

そしてアンドレイ
彼の成長というか、変化もまた素晴らしかった
軍属になって、死を求めるように進む様から
一瞬の解放、そして、またも自棄のように戦争へという触れが
これまた素晴らしくて、もうかっこよすぎて驚いた
見た目も秀逸な軍人という男らしさにあふれているわ
それでいて、妹やら、ナターシャやらとの関係なんぞも
なんとも考えさせられたのでありました
あの最期が、どうもロシアではああいう最期が
素晴らしいそれとされるんだろうかと
死ぬ間際に司祭から祈られ、そのまま死ぬというのが
衝撃的ではあったんだけども
ぐっとくる感動を覚えたのである

そしてもう一人は、ボーロドフ
いや、アトスじゃんとか役者さんを見て思ったというか
アトスであってんだよな、嫌な役というか嫌な奴だなぁと
死んだらいいのにと、素直に思わされていたんだけども
ああいうのに限って、うまく生きていけるし、
また生き残っていると、ふと、善人ではないが、
そこに意味があるかのように思えるという
これまた、この物語にとって無くてはならない男だったんだなと
終わってから思わされたのでありました
物語上は生き残ったけども、きっとろくな死に方しないんだろうし
それで当人はきっと満足だろうと思わされる
いかにもロシアっぽい、文学の徒というか
文章上の人間だと思わされたのであります
嫌いなのに好きだとか、わからない感想を抱いた

歴史モノとしても面白くて、
その当時の情景、ロシアといえば没落貴族という
これまた、楽しくて仕方なかった
古い友人の影響で、少しだけチェーホフを読んだので
当時はピンときてなかった姿形がこれで補完されたというか
こういう感じで桜の園とか見てみたいなぁとも
思ったりしたのである
貴族の放蕩さと、追われる悲劇と、その合間合間に成長し
世界に気づくといったらいいのか
大きなものを感じる姿に、題名の通りの感傷を覚えたわけであります
本当、理解できていたかわからんが、素晴らしい物語でドラマであった

とまぁ、備忘録にもならない、
殴り書きの感想となってしまうのでありますが
かなり端折られていたんじゃないかという
早回しの展開だったけども、
人間模様というか、生きることについて
あの当時のロシアの苦難とともに、思い知らされたといっていいのか

まぁ、そう言うには
私にとってロシアというのは、先の大戦のかたきではないかと
思うところもあるので、なんとも言いようが無いのだけども
それはそれ、含めての物語でありました
何と戦ったとかではなく、
生き残り、何を得たのかという話が
とても美しく描かれていたと感動したと
メモっておくのである