定年退職後の生き様

定年退職後、残された人生を如何に意味有るものに、しようかと悩んでいます。

補遺伊予國風土記プロット2

2014年04月12日 23時53分00秒 | まんが
シーン2
バイクで自宅に帰る幸美
誰もいない暗い部屋
だだっ広い部屋で、支所に隣接する購買部で購入した売れのごりの惣菜を温めなおし、ボソボソと夕食を食べる。

幸美はアツじいちゃんとの会話を回想していた。
「確かにアタシ、友達と比べると出遅れてるなあ・・・このまま三十路を迎えちゃうのかなあ・・・」

「結婚願望は強い方だと思うんだけど・・・良い人には巡り合わないなあ・・・」

「・・・・・・・・・・・」

「最近、アタシ、独り言が多くなったなあ・・・・」

だだっ広い家は、どの部屋も依然として静寂に包まれている。

補遺伊予國風土記 プロット1

2014年04月12日 02時29分01秒 | まんが
「春や春 春爛漫の花の色」 誰の俳句だったかは忘れた。

シーン1 

 田舎の農協の総合窓口
 青く地味な制服を来た眼鏡の女子事務員がうつむいて作業をしている。
 眼鏡のつるに魚眼レンズのようにデフォルメされた異形な生物の姿が映し出されている。

 気配を感じ、幸美は窓口の方に顔を上げる。

 ニワトリの大きな顔が受付窓口に対峙
 つつかれそうなくらいの近い距離で幸美と目があう。
 
 ニワトリの後ろに、抱きかかえた善良そうな老人

 慣れていることなので、幸美は少しもたじろがない。
「こいつら最近元気が無くてのう、配合飼料に少しカルシウムを増やして、200キロ程もらえるかのう」
「アツじいちゃん、アサリ貝殻のボレーで良いよね。軽トラを裏の倉庫にまわしといて」

西日が差す中、アルミの飼料タンクから老人の軽四タンクにニワトリの飼料を配給している幸美 ガチャ ブーン(タンクから配合飼料が強制排出されるモーター音)

「ユキちゃんは今年で何歳になったかのう」
「お孫さんのタカ君と同級生だよ」
「・・・・もう29歳か。ユキちゃんの子供はいくつになった? タカの息子はもう4歳じゃ」
「アタシ・・・まだ独身だよ」
「おうおう出遅れか。それなら婿を世話してやらなきゃのう・・・・」
「じいちゃん、いい人がいたらよろしく頼むね」
「よっしゃあ まかせとけい‼」

大きなクラクション+けたたましいニワトリの鳴き声とともに、田園風景の中、夕日の中に黒点となって軽トラが消えていく・・・・