映画が中心のブログです!

中島けんです。新しい映画や舞台の感想を中心に、大映の思い出、海外旅行・地元の話題などを写真付きで書かせていただきます。

映画 「あなたを抱きしめる日まで」

2014年03月26日 | 日記

   

     2009年にイギリスで出版されたアイルランド人の主婦フィロミナの物語は多く
     の人に衝撃を与え、ベストセラーとなりました。
     いま流行の実話を基に映画化されたものですが、まるでフィクションのような
     数奇な内容で、最新のアカデミー賞で4部門にノミネートされた作品でもあり
     ます。

     物語は1952年のアイルランドから始まります。18歳で未婚のまま妊娠したフィ
     ロメナは、親から強制的に修道院に入れられて出産、3歳になった息子のアン
     ソニーはアメリカに養子に出されてしまいます。

     それから50年後。イギリスで娘のジェーンと暮らしていたフィロメナは、手離し
     た父親違いの息子の存在をジェーンに打ち明けます。
     ジェーンが偶然知り合った元ジャーナリストのマーティンとともに息子探しの旅
     に出た二人は、アイルランド、ワシントンへ。そして、アメリカの地で驚きの事
     実を知ることに・・・。

     監督は「クィーン」のスティーブン・フリアーズであり、名優ジュディ・デンチの主
     演ですが、「24アワー・パーティ・ピープル」などの喜劇俳優スティーブ・クーガン
     が企画を立て、脚本やプロデューサーを務めたほか、原作著者でもある元ジャ
     ーナリスト役を演じていて、そのせいもあるのでしょう、本来は悲劇のジャンル
     のものなのに、思わず微笑むシーンに出くわしホットすることがしばしばです。

     主演のジュディ・デンチはさすが想像通りの名演で、始めはギコチない二人の
     旅が少しづつ噛み合ってくる場面をはじめ、ミステリーも加わった色々な要素
     の重層ドラマ作りはさすがスティーブン・フリアーズ監督だと思います。
     アカデミー賞の各部門にノミネートされながら賞は逸したのは残念ですが、脚
     本・演出・演技・撮影・編集などのハーモニーは素晴らしいものかあります。
     絶対お薦めの一本です。

コメント (2)
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