映画が中心のブログです!

中島けんです。新しい映画や舞台の感想を中心に、大映の思い出、海外旅行・地元の話題などを写真付きで書かせていただきます。

映画 「それでも夜は明ける」

2014年03月19日 | 日記

   

     過日行なわれたアカデミー賞では、作品、監督ほか計9部門にノミネートされ、
     作品賞、助演女優賞、脚色賞の3部門を受賞した作品です。
     南部の農園に奴隷として売られた実在の人物ソロモン・ノーサップが、12年間
     の壮絶な奴隷生活をつづった伝記を、「SHAME シェイム」(‘11)で注目を集めた
     スティーブ・マックイーン監督が映画化した人間ドラマです。

     物語は1841年、奴隷制度が廃止される前のニューヨーク州サラトガから始まり
     ます。
     自由証明書を持ち白人の友人も多くいた黒人バイオリニストのソロモン(キウェテ
     ル・イジョフォー)は、愛する家族とともに幸せな生活を送っていました。

     ある日突然、白人の裏切りによって拉致され、奴隷としてニューオーリンズの農
     園に売られてしまうのです。
     狂信的な選民主義者のエップス(マイケル・ファベンダー)ら白人たちの容赦ない
     差別と暴力に苦しめられながらも、ソロモンは尊厳を失うことはなく、妻と子ども
     に会いたいという希望だけが彼を支えます。

     やがて12年の歳月が流れたある日、ソロモンは奴隷制度撤廃を唱えるカナダ人
     労働者バス(ブラッド・ピット)と出会い、最後の望みを彼に託しますが・・・。

     12年間にも及ぶ奴隷生活は、目を伏せたくなるほどのリンチと過酷な境遇で、と
     にかく酷い話の連続です。最後に救われると判ってはいても最後まで引き付け
     られて見ました。
     映画の出来ばえは勿論素晴らしいのですが、あまりの理不尽さと衝撃に、見る
     側としては重過ぎるとも言えるのです。
     常日ごろ、良質な娯楽作品を望んでいる私ならではの感想かもしれませんが、
     アカデミー賞はそういった方向性の作品に与えて欲しかったと思います。
     問題作としてお薦めは勿論ですが、覚悟?してご覧ください。


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