映画が中心のブログです!

中島けんです。新しい映画や舞台の感想を中心に、大映の思い出、海外旅行・地元の話題などを写真付きで書かせていただきます。

映画 「大統領の執事の涙」 & 「キック・アス ジャスティス・フォーエバー」

2014年03月05日 | 日記

   

     「大統領の執事の涙」
     7人の米国大統領に仕えた黒人執事の実話を基に、彼の苦難だった人生を通し
     て激動のアメリカを描こうとするヒューマンドラマです。

     綿花畑の奴隷として生まれたセシル・ゲインズは、1人で生きていくため見習いか
     らホテルのボーイとなり、やがて大統領の執事にスカウトされるのです。
     キューバ危機、ケネディ暗殺、ベトナム戦争など歴史が大きく揺れ動く中で、セシ
     ルは白人に従順に仕えながらも、執事としての誇りを胸に、30年にわたり7人の
     大統領の下で働き続けます。

     しかし彼の家族では家庭が崩壊するする不安から酒におぼれる妻、白人に仕え
     ることに反発して反政府活動に身を投じる長男、ベトナム戦争へ志願兵として赴
     いて戦死する次男など、セシルだけではなく家族もまた、激動の時代に翻弄され
     て行くのでした・・・。

     主演は「ラストキング・オブ・スコットランド」のフォレスト・ウィテカー。監督は「プレ
     シャス」でアカデミー賞を受賞したリー・ダニエルズで、この膨大なストーリーを正
     攻法の演出で引っ張って行きます。

     この作品以外にも、最近では「42~世界を変えた男」も然り、今年のアカデミー賞
     作品賞に輝いた「それでも夜は明ける」も、黒人差別がはびこっていた時代の実
     体を生々しく描いた作品であり、今さらながらアメリカの人権問題を振り返ってみる
     いい機会だと思うのです。
     オババ大統領の出現で、この問題は全て解決という訳には行かないのは、最近
     の世界とアメリカの情勢を見比べ、これからの起こり得る問題と併せて考えてみる
     キッカケになる作品でもあるような気がします。

     内容的にはもう少し大統領とのつながりとか、ホワイトハウスの内部の人間関係
     とかを描くと、もっと深みのある作品になっただろうとは思うものの、若き日から晩
     年までの主人公を見事に演じたフォレスト・ウィテカーはじめ、出演者の熱演・好演
     がとても見事な秀作です。是非ご覧ください。


 
       

     「キック・アス ジャスティ・フォーエバー」
     第1作は2010年に公開され、大人気だったマーク・ミラー原作のコミックを映画化し
     たものですが、今回はその続編で監督も新人のジェフ・ワドロウの変わっての第2
     作です。

     今ではキック・アス、ヒット・ガールというヒーローの姿を捨て、学園生活に戻ってい
     るデイブ(アーロン・ジョンソン)とミンディ(クロエ・モレッツ)でした。
     しかし、卒業がせまり将来について考えたデイブは、スーパーヒーロー軍団ジャス
     ティス・フォーを新しく結成し、世界の平和を守ることを決意しますが、ミンディは養
     父から普通の女の子になるように諭され、ヒット・ガールを封印します。

     一方、キック・アスのために父親を殺されたクリス(クリストファー・ミンツ=プラッセ)
     は、復讐のため悪の化身マザー・フッカーとなり、世界各国から凄腕の暗殺者を結
     集、破壊と悪の限りをつくしはじめます。
     その魔の手は、打倒キック・アスを誓うレッド・ミストがマザー・ファッカーと名を改め、
     悪の軍団を率いて姿を現し、遂にはディヴの父親にまで迫ってきたのです。
     対して正義の集団は魔の手を撃退出来るか、そして肝心のヒット・ガールは闘いの
     場に姿を現すか・・・。

     前作のクロエ・モレッツが可愛く小気味良かったので期待して見た第2作でしたが、
     第1作を上回る続編はなしというジンクス通り、新味はなく面白さが低下してしまっ
     た第2作です。
     しかも原作がコミックだから仕方がないとしても、大人向けのガキ映画の感じですし、
     セリフも演技も悪趣味の羅列で下品というか汚れ過ぎです。
     もし第3作が出ても絶対に見ないと思わせる今回でした。

コメント
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