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1988年はまだネットも携帯もない時代です。アラスカ発の小さなニュースは、
当時アメリカと冷戦状態だった旧ソ連まで巻き込む事態になったという、実
際に起きた実話を元に映画化されたものです。
アラスカの地方テレビ局でレポーター兼ディレクターとして働くアダム(ジョン・
クラシンスキー)は、氷海の小さな空間にとらわれた3頭の親子クジラを見つ
けます。このままでは水中で呼吸が出来ないクジラは死を待つばかり。
アダムがその様子をニュースとして放送すると瞬く間に全米に広まり、彼の
元恋人で環境保護団体職員のレイチェル(ドリュー・バリモア)も駆けつけて
きます。
現地の石油会社が資材を提供し、各国から報道陣も押し寄せるなど、現場
はさまざまな思惑と熱気に包まれて行きますが、果たして・・・。
監督は「旅するジーンズと16歳の夏」「そんな彼なら捨てちゃえば?」のケン・
クワピスで、正直言うと、演出もやや稚拙で平凡なのですが、なんと言っても
実話の強みで迫ってくるものがあります。
冷戦中の国同士、捕獲して食べようとする原住民、功をあせるテレビレポータ
ー、宣伝になるからと資材を提供する会社、環境保護でなんとしてでも助けた
い団体など、立場が異なる人たちですが、縄張り、面子、意地を乗り越えて、
最後には一致団結し救出に当たって行く姿は、屁理屈抜きで感動ものですよ。
( 9/28 TOHOシネマズ天神 14日目 15:20の回 8人)
PS:
土曜・日曜はお休みをいただき、また来週月曜日にお目にかかります。
来週は映画の感想に加えて、インド旅行~(2)をお届けしますので、宜しく
お願いします。
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