kazuフォトローグ

「徒然なる日常」を写真で語ります。

悲しみと苦悩。カレーの市民

2014年08月31日 | アート
美術展などの催し物で、上野公園に行くと、
いつも国立西洋美術館前庭のロダンの作品を外から眺めていた。
それが、いつの間にか前庭が入場券なしで入れるようになっていた。
(後で調べたら建物免震構造工事後の1998年)
「考える人」「カレーの市民」「地獄門」そして、ロダンの弟子ブールデルの「弓をひくヘラクレス」が展示されている。

これは、見ないで帰るわけにはいかない。
美術館としては、企画展・常設展に入って貰うための誘導策のひとつなのだろうが、今回はパス。
彫像を見るだけ。
いつ見ても圧倒させられる迫力である。
「カレーの市民」を、しみじみと観賞した。

仏英百年戦争のさなか、英軍に包囲され、仏軍が降伏したため、明け渡す城門の鍵を持ち、人質となったカレー市民6人の悲しみと苦悩をあらわしたロダンの最高傑作(とカメラ爺は思う)だ。

ロダンも「カレーの市民」も、だじゃれを言うには、うってつけだが、彫像を目の前にすると、とてもそんな気になれない。