勝地(かつち)ブログ

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vol.233 ラッキー

2017年04月29日 20時02分44秒 | Weblog
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朝8時から老人会で草取り作業の連絡をもらっていました。道路脇の空きスペースに植えられたツツジの周りです。8時前に現場に行くと、もう作業が始まっていて、それならそれで集合時間を早くしてくれれば良いのに、なんか遅れて参加したみたいで気分が折れます。老人会時間は、そんなもんかと認識新たにしました。作業が終わってから、ラジオ体操? これも逆で作業前だろうなと思いつつ、文句も言わずに従いました。


作業終わってから、急いで有害鳥獣駆除班の活動に参加。関宮を一応済ませたので今度は大屋です。3ラウンドをこなしました。昼にはカミナリが鳴り、ヒョウが降ってきましたが負けずに続行。6頭から、7頭かな獲れましたが、私は下手くそ。走って行くシカなんて当りませんわ、私の場合。



その間、メールが入ってて、娘とその孫が夜の食事をと誘いもらい、ラッキー。隣の町まで乗せてもらえるままに。


そして、行き先任せるがままに、コスモスへ。品数いっぱいでした。


連休初日は幸先が良い日となりました。ちなみに連休の予定はまったくゼロ。どっこかで神戸に行って、一番お気に入りの革靴メンテナンスをしたい。


*誤変換及び文章の瑕疵は後ほど推敲します。

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vol.232 農家を守る④

2017年04月28日 22時29分49秒 | Weblog
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vol.230の続きです。

(文責:勝地、小見出しは勝地)

自由民主党農林部会長 小泉進次郎 氏 講演詳報
~ 2020年以降の日本の行方 ~
一般社団法人内外情勢調査会 〈8月全国懇談会〉
ホテルニューオータニ東京 2016年8月25日


マーケットは世界
そのためにも、何が今、消費者から求められているかをしっかり考えたうえで生産を行うという、今の言葉で言うとマーケットイン。需要に応じた生産を考えるのが当たり前の世界に変えていきます。
これをやることが、これからの農業で求められていることであり、2年後の30年産のお米から、いわゆる減反が廃止される新しい環境の中で、これから当たり前になっていくのは、作って出して終わりの世界ではなくて、何が必要とされているかをしっかりと市場のニーズを把握して、生産を考えるという農業に変えていかなければなりません。それが出来れば、日本の農業は、ものすごく発展できます。
私が見ている先というのは、これだけ日本の食のレベルは高い、多様性もある。そして品質が高い。このことが今のままだったら、日本の農業は、技術で勝って、ビジネスで負ける、ということになる。今日は商工会議所会長の三村さんもおいでですけども、これは農業だけの課題じゃないと思う。技術で勝って、ビジネスで負ける日本。これを技術でも、ビジネスでも勝つ日本にしなきゃいけない。農業はそれが出来る。
そして、それがこれからの2020年以降の議論にも繋がっていくことですが、私は輸出という言葉も、あまり多用しない方がいいのかもしれないと思っている。それは、輸出という言葉を使えば使うほど、国内のマーケットと、海外のマーケットという発想の中に壁が生まれて、日本のマーケットはアジアと一体だとか、TPPのマーケットと一つだとか、世界のマーケットと一つに統合されている中でどのマーケットを取っていくという発想が生まれにくくなる。
これからは世界のマーケットの中で日本がどこを取るのか、それは国内のマーケットと一体化だと。そういった形での経済構造や発想を根付かせていかなければいけない。日本の潜在成長率は、もう0パーセントですよ。しかも毎年人口は減るんですから。そりゃ、当然です。もちろん、頑張ればもっと上げられるけど、ほかの国々にはなかなか敵わない。もう、高度経済成長は無い。
だとしたら、日本が考えるべきことは何かと言ったら、世界に中産階級を増やすことでしょう。世界をもっと豊かにして、この食の世界で言えば、豊かになればなるほど、お腹を満たすという食べ物の食べ方から、美味しい良いものを安心安全な物を食べたいという発想に人は変わってくる。その国が出てくれば出てくるほど、日本のマーケットは増える。 
そういった将来像を描いているからこそ、これからTPPは、まず日本は約束を果たして通さなければいけないし、TPPがどうなろうとも、日本の構造としてこれからも抱えている今日お話ししたような構造的な課題をしっかりと解決していった先に、世界の中で食のリーデイング・カントリーは日本だと。食の世界の認証、基準、そして技術、品質。これらは、日本で達した基準が世界基準だという、オリンピックでいえば日本新記録を達成すると世界新記録になるような、そういった環境に変えていくことが、今私が農業の関係で取り組んでいることであります。

農業の関係で、皆さんに呼びかけをしたいことがある。
日本の食を将来も支えて、これだけ美味しい、多様性のある食を守っていくためには、農業の基盤を守らなきゃいけない。農業の皆さんの生活を、より良くしなきゃいけない。私はそのために頑張りたい。農業というのは、政治のあらゆる政策の中で、誰も無関係な人はいない。毎日ご飯を食べるということは、毎日農業と接してる。そういった中で、皆さんが毎日スーパーで何を買うかが、日本の食を支えるんです。
私が最近会った福島の農家から、こういう言葉を聞きました。
「これからの消費者は、二極化をしていく。一つは、安ければ何でもいいという消費者。もう一つは、道徳や哲学を持った意志のある消費者。もしも農家が、安ければ何でもいいという消費者に向けて仕事をしたら、農業は終わる。だから自分たちは、意志のある消費者の皆さんに選んでもらえるのは何かを考えて、これから農業をやって行きます」という力強い言葉がありました。そういった、意志のある消費者の心を掴みたいと思って必死で頑張っている。意志のある生産者を支えられるかどうかは、私たち消費者の日々の選択にかかっています。どうか、今日を機に、スーパーでの買い物、何処に食べに行くか、何を選ぶか、皆さんの日々の選択の蓄積が、日本の食の未来を、農業の未来を形作るということを、是非、考えていただきたいと思います。
 
2020年以降の国づくり
終りを前に、もう一つの2020年以降の話に移りますが、何故私が2020年以降の日本の経済・財政を考える会の事務局長になったのかということを、先ずお話しする。
昨年、高齢で年金をもらっている低所得の方々に3万円を配るという話が出た時に、私は反対をしました。おかしい。何故これから、子育て、若者、人口減少・少子高齢化の社会では、そっちの方の政策をもっとやんなきゃいけないと言っているのに、何故3万円を高齢者に出す。しかも、そのために使うお金は4千億円ですよ。TPP対策は3千数億円ですよ。財務省は、いつもお金は無いといっている。だけど、出すときは出すんですよ。だけど、子供の子育てにお金がないというと、出てこないんですよ。これは深刻なんです。
財務省不信論というのは、歴史的な不信論です。破綻する破綻すると言って破綻をしないオオカミ少年というのが一つ。だけどこのオオカミ少年の強いところは、いつかそうなれば間違ったこと言ってなかったということになる。だからおそらく言い続けるでしょう。
もう一つの不信論というのが、最近、政治の中で非常に根強くなってきた。それは、一体財務省は幾ら持ってるのか。無いと言ってるのに、言えば出すんですから。これ、いいことじゃないんですよ。そしたら、頑張って財政再建やる気出ますか。「無いと言ってるのに、言えば出すんだったら、出させた方が簡単だ」って。この不信論の根深さ。政治の中の財務省不信論と、政治の行方。社会保障改革に対する様々な影響というのは、私は……すべきじゃないと思うけど、しかし私はどちみちやらなきゃいけないことがあると思ってますから、4千億円の使い道だって考えるわけです。

今、私のやっている小委員会の方では、一つの方向性として、小さなリスクは自分でみる。大きなリスクはどこまで国がみて、どこまで共助でみて、どこまで自分でみていただくのがいいのかを真剣に議論しなければいけない、ということを訴えています。
その中で、例えば、風邪薬、湿布、うがい薬、ドラッグストアに行って買えば全部自己負担。隣りの、処方箋をもらって受ける薬局に行けば、9割オフから7割オフ。どっちに行きますか。風邪薬、湿布、うがい薬、これを税金でみながら、一方で財政はもたないというふうに言ってる。湿布は、お医者さんに行って何枚貰えますか。自分で何枚使いますか。今、病院に行くと70枚までくれます。一回70枚が上限です。その上限が決まったのは最近です。それまでは、何枚でも構わなかったのです。私も自分が高校野球をやっていた時のこと思い出しますね。よく友達のお母さんから、病院から貰ってきた湿布を貰いましたよ。コレ、全員なんですよ。保険なんですよ。ドラッグストアに行けば全部自己負担で買うんです。だけど70枚までは保険なんですよ。一回70枚まで。財務省も頑張って70枚まで抑えましたけど、70枚の根拠は何ですか。分からない。必死で頑張って出してきた理屈は、だいたい一つの体に、肩に1枚、こっちも1枚、腰に2枚、それと足とかにこうやるとなんとなく7枚、10枚あって一週間とかであれば。これはチョットなかなかとか、そういったことなんですよ。私はだからこれから、本当に国民全体で考えなきゃいけないと思うのは、どこまで税金でみますか。そしていつか財務省が言っていたことが正しかったというようなことがおきるまで待ちますか。

私が何故こういう耳に痛いことを言わなきゃいけないかというと、社会保障はどうあるべきかということを考えた時に、年齢に関係なく、困っている人は困ってるんです。若い人はいま大変なんです。高齢者だって大変なんです。だったら、これからの社会保障を持続可能なようにもっていくためには、今までのように年齢で分けるというやり方が、真に困ってる人に、真に必要な給付がいくようなやり方に、変えていく必要があるんじゃないですか。今日は……さんもいらっしゃいますし、経団連の榊原さんがいらっしゃればよかってのですけど……さんがいらっしゃいますから、是非、経団連にも持ち帰っていただきたいのですが、経団連、同友会、日商、新経連、日本の経済を支えている皆さん。私は、皆さんお元気で活躍されている中で、そういった方々も90%オフですよ。まあ、これ以上、止めましょうか。

だけど、私は本当に思ってるんです。これは、誰かがやればいいという問題じゃない。すべての国民で気運を醸成しなきゃいけない中で、真に困っている人に必要な給付を、これからの時代にやり続けるためには、75歳以上は全部9割オフだって本当にいいんですか。これは、経済界上げて本気で議論していただきたい。
仮にですよ、いま経済界の役員におられる方々は、政府の委員にお座りになることが多いですけど、国民から、ああいうふうに政府の委員に出てくる経済界の皆さんっていうのは、他の人と比べた時に、少し負担されてのかな、それくらい頑張ってるという評価がなされると思う。むしろ評価は高まると思う。なぜ今でも私たちは、土光さんのことを語るんですか。土光さんのことはよく分からないけども、メザシを食べていることはみんな知ってるんですよ。ホントに毎日食べていたのかは知らないけど。
これから解るのは、政治は意志なんです。世の中に影響力がある人が、どういった方向性を訴えるのか。今国会議員は、もう年金ないですよ。議員年金は廃止ですから。廃止したのが、私の父だから。その時にぶち当たった国会議員の先輩方から今でも云われるけど、私たちは無しですよ。みんな国民年金ですよ。
是非、この呼びかけに、どうお応えいただけるか。まあ、部会長が言ってもダメだとは思いますけれども。私の問題意識は、そういった形で世の中を動かしていく必要があるのではないかと思います。

そして最後に、私がこの2020年以降のことを考える時に、今日、皆さんに呼びかけたいのは、もう、人口減少を嘆くのは止めようじゃないですか。残念ながら、嘆いて変わるものと、嘆いたって変わらないものがあるんです。人口減少は、嘆いたって変わりません。だったら、嘆くの無駄じゃないですか。
今日全国の地方から北海道から沖縄まで、いろんな方が来ていると思います。地方ほどそうですよ、人がいない、若者がいない、耕作放棄地は増える、空き地は増える、空き家は増える、もうこれではどうするんだ。だけど、どうするんだどうするんだ、減っちゃう減っちゃう言ったって、解決しないんですから。だったら、減るものは減る、無いものは無い、そうしっかり直視した上で、どうやったら人口が減ったって豊かさを保つことが出来るかを前向きに考えて、人口減少を強みに変えていこうじゃないですか。
私は今話題の人工知能、AI。そしてIOTと云われるITの革命。これに伴う省力化、省人化。日本は人口が減るから出来るんですよ。
私はこの前ある方から聞きました。有名な世界のダボス会議で、日本人の隣りに座ったインド人が、隣の日本人にずっと「日本は羨ましい」と云ってる。何故だろう。「もしもインドで、人工知能使います、インターネットで効率化します。こんなことやって若者の雇用を奪ったら、社会が治まらない。だからやりたくたって導入出来ない。日本は羨ましい。人口が減るから、労働力が足りないから躊躇なく技術開発と、その実践が出来るじゃないか。羨ましい」。こういうことは、まったくだと思う。

だから私たちは、そういうこともしっかりと強みに変えて、人口減少を悲観しないで、日本の将来の姿が1億2千万人いなくてもいいと思う。もう1億2千万人イコール日本ということも忘れた方がいい。1億人という目標立っているけども、仮に1億人達成出来なくたって、そこで日本は終わりますか。私は終わらないと思う。
仮に、人口が大きければ大きいほどその国は豊かだと、これが成り立つとしたら、中国見てください。インド、見てください。日本の10倍以上ですよ。問題は日本以上です。アメリカ見てください、日本の2.5倍ですよ。世界最大の経済大国、世界最強の軍事大国、そのアメリカで今行われている大統領選挙の議論は何なんですか。つまり、人口が増える国には、増える国なりの課題がある。人口が減る国には、減る国なりの課題があるということです。だから人口が減ることだけを特別視する必要はない。課題は一つなんだ、大きな問題で、根本的な問題だけども、常に前向きに、だったらどうするかを考えようじゃないですか。頑張って出来ないことより、頑張ったら出来ることの方が多い。

私はそんな発想で、先ずは悲観をしない。フランスのアランの言葉に「楽観は意志。悲観は気分」という言葉がありますが、意志を持って、楽観をして、国造り、進めようじゃないですか。
だから今日から、それぞれの地元に戻って、過疎化を嘆くのではなく、人口減少を嘆くのではなく、だったら何をすべきかを考える。そんな国になろうじゃないですか。
私は、少子化対策も転換すべきだと思う。3人以降から重点支援。私はこれじゃダメだと思う。私は一人目支援をやるべきだと言っている。私みたいに独身の者は、3人目以降支援します、何回越えればいいんですか。結婚、一人目、二人目、ようやく重点支援。いきませんよ、そこまでは。
私はこの政策をずっと続けている一つの理由は、子ども二人三人持つ時代が当たり前で生きてきた人たちが作った政策だからだと思う。今の世の中、晩婚化、晩産化、一人持つのが大変なんですよ。だったら、一番大変な一人目を支えてあげましょうよ。そして一人目にサポートがあって、一人目、なんだって初体験大変じゃないですか。私も初選挙大変だったけど。その初めての出産、初めての育児、その時にしっかりと社会も国もしっかりと支えていくという環境が整って、育児のいい経験があれば、だったら二人目持とう、三人目持とう。ひとり一人を積み重ねていったあかつきに、私は人口減少が下げ止まって、そのあとにまた安定期を迎えていくという日本の将来を描いているから、減ることを嘆くんじゃなくて、まず大事なのは、減ったって大丈夫だという楽観を持つこと。
人間は感情の生き物ですから、楽観がなかったら、どんな論理的なことだって進まない。減ったって大丈夫だ。ひとり一人積み重なって、結果6千万人の日本。それだってひとり一人が前向きな思いを持っていれば、悲観的な1億2千万人の国よりも、楽観的な6千万人の国のほうがよっぽど強いと思う。

私はそんな、将来に向けた国づくりをやるべく、今は農林部会長として、しっかりと目の前の課題に取り組んで行って、2020年オリンピック・パラリンピックが終わった後、それからの時代本当に大変だと思います、むしろその先をしっかりと踏まえたうえで、研鑽を積んでいきたいと思います。
2020年に生まれる子供たち、今の男性の平均寿命が80歳、女性は87歳、あの4年後のオリンピックの年に生まれる子供たちは、2100年以降の日本を見るということです。22世紀へつなぐ、そのバトンを、22世紀に渡していくための政党が自民党でなきゃいけない。
そんな思いで頑張っていきたいと思いますので、残りの時間、皆さんからの率直なご意見、ご質問、よろしくお願いしたいと思います。ご清聴、ありがとうございました。


(試みた議長レポートからの転載は、これで終ります)


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vol.231 夏雲

2017年04月28日 19時57分09秒 | Weblog
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昼間は、夏を思わせるような雲でした。日焼け顔にしてやろうと、帽子を被らずに…


vol.205 で触れてきましたが議会報告会が昨夜ですべての会場が終わりましたね。私は何処にも参加せずです。政治倫理の確立、公共会社の在り方、文化会館の建設などそれぞれの会場ではどんな意見が出され議論されてきたのだろうか。質問に答える十分な知識が議員に無い、という参加者の方からの感想をお聞きしているところです。

今夜は猟友会養父支部代議員総会です。


会員数は、八鹿30名、養父26名、大屋21名、関宮18名の計95名。
許可所持内訳は、罠のみ53名、銃のみ5名、罠+銃37名。
一時期に比べ会員数は大幅に減ってきました。


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vol.230 農家を守る③

2017年04月27日 21時05分33秒 | Weblog
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vol.228の続きです。

(文責:勝地、小見出しは勝地)

自由民主党農林部会長 小泉進次郎 氏 講演詳報
~ 2020年以降の日本の行方 ~
一般社団法人内外情勢調査会 〈8月全国懇談会〉
ホテルニューオータニ東京 2016年8月25日


農協の改革
もう一つ、これからの農業で欠かせないのは、今まで、戦後の日本農業を支えてくれた農協、JAグループ。このJAグループの皆さんの在り方も、今、問われている。
農協法が改正されて、今、JAグループは自己改革という言葉で改革を進めようとしている。本当に自己改革できるのかが問われる。
戦後の日本農業は、農家の皆さんは、農協を使うしかなかった。そして時に、その利用を強制された。農協法が改正されたその大切な理念の一つは、これからの農協は、組合員に農協利用を強制するのではなく、組合員が、使うことにメリットを感じるから農協を利用するという組織に変わらなければいけないということです。
つまり、組合員であっても農協を使うこと、使わないこと、それは農家の皆さんの経営の判断である。そういった環境をしっかり作ることによって、頑張る農家が報われる環境を作ります。つまり、今までの協同から共走をしっかりとやっていかなければいけない。切磋琢磨して、磨きあって、それが結果として、頑張る農家が報われる。そういった姿を、私はこの世界で作っていきたい。
何度も言いますけど、儲からないのが農業で、そして協同が大事だから、突出することが許されないで上手くいってたら、否定することは何もありません。それは、どっちの方向に行くべきかは、明らかではないでしょうか。
特に私が、大切だと思っていることは、JAグループの中で農家の皆さんが使う資材、餌、肥料、農薬、ダンボール、ハウスのパイプ、農業機械、こういった資材の価格が、国際競争力の観点からすると何故日本は高いのか。その高止まりしている構造に、しっかりとメスを入れないといけないと思っています。その資材の部分、それと同時に変えなきゃいけない流通の構造。この部分で大きな役割を担っているのが、全農という組織です。全農は唯一JAグループの中で、物を扱っている組織です。その物を扱っている組織が、本来果たすべき使命は何かというと、協同組合の良い部分を生かして、独禁法から適用の除外を受けている、共同購入という機能を発揮して、みんなでメーカーと向き合って、一円でも安く、適切な落札で良い品質のものを農家の皆さんに卸すという、共同購入の機能を発揮していれば、組織としての役割を果たしているということになるでしょう。
しかし、この組織は、原発事故があった前の経産省と同じような組織で、規制する側の役割と、推進する側の役割が同じ体の中にあるように、農家の皆さんに資材を一円でも安く売ることが使命である部分と、農家の皆さんにできる限り高く、そして利用回数は多く、利用の量も多ければ多いほど稼ぎが上がるという、そういったメーカー的な要素、流通の企業の要素、これを同時に持っていることで、本来果たすべき一円でも安く農家の皆さんに提供して、一円でも多くの農家の皆さんの手取りを実現するということが出来ているかということに対して、私は大きな疑問を持っています。

この組織の在り方にしっかりとメスを入れて、本来果たすべき共同購入の大切な役割をこれからも発揮できる組織になれるかどうか。自己改革というのであれば、今日出席している農協関係の皆さん、是非、考えて頂きたいと思います。私は、秋に取り纏めを行いますけれども、それまで建設的な対話が出来るか、それとも、自己改革するから放っとけと、口出すなと云うのであれば、結論は出さざるを得ない。そういった分岐点にあることは、全農の中野会長にお伝えをしてあります。
因みに、目の前にいる農林中金の河野理事長は、私が農林中金を要らないという、「農林中金96.3兆円の大きな資産を持っているのに、0.1%しか農業関係に融資していない、だったら何故名前が農林中金なんですか。名前、中央金庫でいいんじゃないですか」。そういったことに対しての河野理事長は、非常に前向きのメセージを発信して頂いて、これから農業の世界の構造改革に、そして業界の再編に、金融機関として使命を果たすべく、しっかり必要な資金は提供していくという、そういった記者会見を全中の奥野会長、全農の中野会長と、共同の記者会見でお話をされました。ビックリしたのは、その再編の必要性を真っ向から否定した全農の中野会長という構図であって、大変JAグループの中でご苦労されているなと、今後の動きを期待して見ていきたいと、そういうふうに思っております。

因みに、先ほど農家の高齢化の問題をあげましたけど、ココに対処することが最大の課題といっても過言ではありません。今まで農業に従事する人というのは、基本的に農家の後継ぎ。それに限られていたところを、やりたい人が入れるような環境を作らなきゃいけない。参入障壁を下げるということを、これから進めていきます。
今日は、国家戦略特区で企業による農地の所有が認められた兵庫県の養父市の方も会場にお見えだと聞いていますけれども、そういった形で、企業の皆さんにも入ってきてもらいたい。そして、農業をやりたいという若い人たちにチャンスをしっかりと与えて、これから、農家を増やすのではなくて、農業経営者を増やしていく政策をやります。
そういったことを進めていくことによって、農業の世界を協同から共走へ、そしてアグリカルチャーという文化的、そういった産業とは少し違う発想が大部分を占めていた農業の在り方から、アグリカルチャーという部分は否定はしません。しかし、アグリビジネスが成り立つ環境をしっかり根付かせていきたいと思います。

(つづく)


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vol.229 農の日

2017年04月27日 18時11分18秒 | Weblog
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朝倉山椒の実となる房を確認。植付け二年目で、順調です。


梅干し用の小梅も。


そしてトマトの苗に屋根を被せる作業。糖度を上げるためで毎年恒例ですが、毎年、屋根作りのやり方が違います。今年も周りに有るものを有効利用。ビフォーアフターで出来映えは如何に。




今日は農の日でした。


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vol.228 農家を守る②

2017年04月26日 16時57分23秒 | Weblog
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高野山教法(4月15日発行)から転載。ことばの伝道「心の花」



vol.227の続きです。

(文責:勝地、小見出しは勝地)

自由民主党農林部会長 小泉進次郎 氏 講演詳報
~ 2020年以降の日本の行方 ~
一般社団法人内外情勢調査会 〈8月全国懇談会〉
ホテルニューオータニ東京 2016年8月25日


農業の衰退
私は昨日、ある新聞を読んだら、象徴的な言葉に出会いました。80歳の農家の方のこういうコメンントでした。「今の安倍政権の進める、攻めの農政というものに反対である」。その後の言葉が私は象徴的だと思う。こういうことだ。「儲からないのが、農業なんだ。攻めろといったって、そんなの無理なのは決まっている」。儲からないのが農業なんだという理解が農業の世界にあるとしたら、正直言って絶望的だ。なぜなら、儲からないのを前提に農業をやらなきゃいけないとしたら、頑張っている人は報われない。

今まで戦後の日本は、JAグループを中心に、競争よりも共同。突出することはよくないとして、美味いコメがあっても、マズイコメがあっても、全部一緒にして、国民の胃袋を満たすために、全国津々浦々隅々まで流さなきゃいけない。野菜もお肉も、果物も、そう。飢えることなく、全国隅々まで流さなきゃいけないから、出来たのは何かというと、全国に整備された卸売市場が出来た。
その結果、農家の皆さんは、どんなものが消費者から求められているかを考える前に、まずは作る、そして農協に出す、農協は市場に出す。しかし市場に出して、幾らになるかは分からない。こういうやり方は、食糧が足りない時代には良かった。しかし今、どういう時代になったかというと、食べ物が余ることが問題な時代になった。そういう時代に、何故、食糧難の時代のシステムのまま、これからも農業をやり続けることが農業の発展に繋がるのか。私は全く理解が出来ない。
仮に、この制度が上手くいってるとしたら、そのまま行けばいいでしょう。しかし、数字を全部見れば、全て右肩下がり。農業の総産出額は20年前のウルグアイラウンドの時と比べて、当時11兆円であったのが今は8兆円、農家の総所得5兆円だったのが今は2兆円、そして耕作放棄地は50万ヘクタールに増え、農家の皆さんの平均年齢は67歳、コメ農家の皆さんの平均年齢は70歳。5年後、誰が田んぼに出るんですか。10年後、人は居るんですか。
この数字を全部見たうえで、もう一つ見て欲しいのが農水省の在り方です。35年前、私が生まれたのは1981年ですから35年前です。その時の農水省の官僚の数は約7万人、今は2万2千人で3分の1以下の組織になりました。そして35年前の農水省予算は3.67兆円、今は2.3兆円。約1.3兆円くらい減っている。数字は右肩下がり。私は別に役所がスリム化されることは、悪いことではないと思っている、そのこと自体はいいんです。しかし、このように、どこを取ってみたって、このままでやっていけるという理屈が成り立つ方が難しいデータを見ていても、それでも根本的に変わりたくないというのは何なんだ。

儲かる農業
私がぶつかっているところというのは、さっきの農家さんの言葉に表されている。「儲からないのが農業だ、儲からないのが当たり前」と言う方に、「儲かるんだ」と示さなきゃいけない。これからそれを一つひとつやっていくために、私が何をやろうと思っているのか。
   
一つは、日本だけを見ていたら、農業は衰退の一途をたどります。輸出です。世界を見なきゃダメです。
今、日本は輸出の目標を、2020年の農林水産物輸出目標1兆円を1年前倒しして、2019年に達成するという目標を新たに建てました。しかし、輸出の現状を見れば見るほど、日本は農林水産物の輸出途上国です。今、輸出が7千億円、輸出が右肩上がりに進んでいるとしてたけど、最近、鈍ってきたという報道がありました。今、最も農林水産物で輸出を稼いでいるのは何か。ホタテ。ホタテ貝が伸びると輸出額が伸びる。ホタテが伸びないと輸出額は伸びない。ホタテの一本足打法から、脱却しなきゃいけない。そういったところも、見れば見るほど甘い。
そして、何処でも好きなように、外にモノが出せるわけじゃありません。どうやって食べ物が作られているか、生産工程が管理されているかいないかによっても、日本から外国に出せるか出せないかが決まってきます。その国際的な認証のことを、ハサップといいます。EUは、ハサップは義務化。それ取ってなければ出せない。アメリカは、来月から義務化。それ取ってなければ出せない。中国は、自分たち独自でチャイナ・ハサップというものを作った。中国らしいですね。日本は、義務化の方向で検討会が今進んでいる。検討、日本らしいですね。
このことによって何が起きるか。本来、出せるはずのものが出せないんですから。EU義務化、アメリカ義務化、中国も義務化。日本は義務じゃない。例えば日本から、美味しい和牛をアメリカに出したい。そうなっても、アメリカが指定をしたハサップを取っている屠畜場で処理された牛でなければ出せない。神戸ビーフ、アメリカで一番有名な日本の和牛です。神戸ビーフが、神戸港からアメリカに行ってる、と思うのが普通だと思うけど、そうはいかない。神戸ビーフは、鹿児島まで持ってって、鹿児島からしか出せないんです。これじゃあ、いくら作ったって、輸出で稼ぐことなんか出来やしない。私の地元の葉山牛だって、横浜港から出せるか。出せない。
だからこれからそういった拠点をしっかりと整備して、そして食べ物を作るというその工程管理も、業者の皆さん、生産者の皆さん、そういった意識で世界を見てもらわなかったら。日本は人口が減りますから、これから国内の需要はどんどん減る。だから世界を取らなきゃいけない。この輸出も、これからしっかり取り組んで行きます。

(つづく)


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vol.227 農家を守る①

2017年04月25日 22時01分12秒 | Weblog
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vol.222の続編。第四弾となり全④回続きます。

この講演に限っては、農業のこれからに関心を示してもらえるものと思い長時間の文字起こし、議員全員に対して「全文入り用の方は申し出を」としてきたが、農業特区調査特別委員会委員をはじめ誰一人として要望は見事になかった。あの時ほど虚しさ感を覚えたことはなかった。議長レポート発行は、一人パフォーマンスと映ってたのかなぁ。

(文責:勝地、本題に入る掴みの部分はここでは省略、小見出しは勝地)

自由民主党農林部会長 小泉進次郎 氏 講演詳報
~ 2020年以降の日本の行方 ~
一般社団法人内外情勢調査会 〈8月全国懇談会〉
ホテルニューオータニ東京 2016年8月25日


農業への思い
私は、農林部会長になるということは、全く自分でも予想してなかった。去年、当時の稲田政調会長から声を掛けられて「農林部会長、よろしく」と言われた時は、正直言って私の第一声は「ジョークですよね」と言いました。「何言ってるのよ、ジョークじゃないわよ」、「なんで僕がソコに行くんですか」、「一番大変だからよ」。

そういったこともあって今に至りますが、そのころに遡ると、私と農業関係者の関係というのは、非常に複雑です。今日私の前のテーブルに、農林中金の小森常務がいる。そして途中で私が握手したのは、神奈川県の農協の幹部、大変お世話になった……さん。私は野党時代から「TPP交渉に即参加すべきだ」と、ずっとそれを言ってきました。そういったこともあって、野党の時から、農協の中央会からは推薦が貰えなかった。
これはどういった手続きがあるかというと、県の中央会に呼ばれる、そして推薦が必要だったらコレにサインしてくれと言われる。そのサインをしてくれと言われる紙の中には「TPP交渉参加、断固反対!」、これが書いてある。私は出来なかった。コレにサインをして、自民党が与党になったときTPPに参加すると私は思ってましたから。そしたら「あの時書いたじゃないか」、そしたら間違いなく信頼は失われる。
だから、今後のこと考えたらココでサインをする訳にはいかないと思って、「今日はこれでお別れしましょう。農業のことは大切だから、私は私なりに頑張りますけど、今日、コレにはサイン出来ません」。それで推薦が貰えなかった。
しかし、そのあと地元に戻って何が起こったか。地元の農協が「TPPでは小泉さんとは考え方合わないけど、農業はTPPだけじゃない。税制のこと、都市農業のこと、TPPとは関係ない様々な課題。そこの部分で農業に対する思いをもって取り組んでいることは良く分かるから、中央会は小泉さんを推薦公認しないと思うけど、私たちは独自に支援をします」。
これがあるから、私がいま農林部会長に予想せずになった立場で一番大切に思っているのは、農協団体じゃない。団体栄えて、農業滅びる。団体栄えて、農家が泣く。こんなことは絶対あってはならない。
だから私は、今の自分があるのは、野党の時代から大きな施策で考え方が合わなかったにも関わらず、それでも、支えてくれた草の根で頑張っている農家に皆さんの為に何が出来るか、それを貫いて農林部会長として全力を尽くそう。そういった思いで一期目を取組み、今日から二期目の新たなスタートになりました。

農林部会長として
私は農林部会長になってから、自分自身に生まれた変化が幾つかあります。
先ず一つ目は、「天気」を今まで以上気にするようになりました。今も北海道、東北。石狩川も氾濫している。田んぼや畑も水浸し。今までだったら天気予報見た時に、直ぐに農業の方に頭が行かなかった。だけど今では、毎日の天気予報、そしてこういった台風、全ての天気に関して「あそこの産地、大丈夫かな?」。こういう発想が私に生まれたのは、農林部会長になってからの私の中での変化でした。

二つ目の変化は、「食」が変わりました。農林部会長なのに、トマト農家さんとこに行ってトマトが食べれないってマズイと思って。ナマのトマトが苦手だったんですけど、頑張って食べ続けていたら、美味しいとは思わないけど、食べられるようになった。大人になっても、35歳になっても、苦手なものは苦手。食が変わりましたね。最近、福島県の新しいミニトマト、これを食べた時に初めて美味しさを感じることが出来ました。また一歩、成長の段階を抜けたかなと。私はピーナッツも大好きで、よくビール飲むときに食べますけれども、千葉県の産地に行って、品種の違い、味の違い、ピーナッツの良し悪しも分かるようになりました。
そして地元、横須賀の農家さんで年間100種類以上の野菜・果物を作っているという、少量多品種で展開している農家さんのところを見たときに食べさせてもらった、ジェルパチコという野菜を初めて食べて、今では大好物は何ですかと言われたら、ジェルパチコというふうに答えられるくらい大好きな野菜というものが生まれました。ジェルパチコ、知らない方が多いかもしれませんが、時々、イタリアンレストランなどでルッコラという名前で出ているケースもよくある、ルッコラに似ている、そんな葉物の野菜。私はどんぶりでお代わりするくらい好きになりました。

 三つ目の農林部会長になってからの変化は、オリンピックの見方さえ変わりました。バトミントンで銅メダルを取った女子シングル、奥原。私は翌朝の朝刊一面で奥原という名前を見た時に、農水省のトップの事務次官の名前じゃないか。ホントに農林関係しか分からないこと。奥原という名前を見てそんなことが思い浮かぶようになったのは、間違いなく、私だけでしょう。
そして卓球女子団体、石川佳純さん頑張りました。あの石川さんの活躍を見て私がすぐ思い浮かんだのは、石川さんの所属先は全農だということ。石川さんが卓球の新時代を築いたように、全農、新しい方向に頑張ってもらいたいと。石川スピリットで頑張ってほしい。そういった思いを持ったのも、おそらく卓球を見て私だけでしょう。
そして、閉会式で安倍総理が、スーパーマリオの格好で出てきました。あの閉会式の総理の姿を見て、農業に力を入れるという、農業改革に対する総理の意志だと受け取ったのも私だけでしょう。なぜなら、スーパーマリオというゲームの中身を知っていたなら分かるであろう、マリオはキノコを食べると大きくなる。キノコ農家の方、喜んだんじゃないかなと勝手に私は思いながら、あのマリオに扮した姿から、これからアベノミクス、農業改革が大事だぞ。そんな勝手な解釈が生まれるくらい、農林部会長になった立場で変化が、私の中で生まれたものとして相当大きい。

戦後農政の反省
そんな中で、今から少し農業のことをお話しさせていただきますけど、よく誤解されることがあるかも分りませんが、私は今までの農業を否定しているわけではありません。
 私は今までの農業で特に評価している点は、戦後、食糧難の中でも、国民を飢えさせることなく、日本の長寿命な健康な国を築き、医食同源、日本の経済発展の礎を築いたのは、ひとり一人の命を支える「食」をしっかり作り上げてきた、この力というのは、間違いなく日本の農業関係者の皆さんの努力の賜物である。そしてそれと一緒になってやってきたJAグループ、行政とほぼ一体のカタチでやってきたその皆さん方の努力も、欠かすことの出来ない戦後の日本農業の大功労者であると思います。

 しかし、その時代、一緒になってやってきた自民党、いわゆる農林族。その大先輩方の言葉の中に、率直な反省の言葉が最近よく聞かれるようになりました。山形県の自民党の大先輩、私の父とはYKKという仲で一緒に政治を歩んできた加藤紘一大先輩がいらっしゃいます。私が今でも忘れないのが、初当選してまだ自分がどこの部会で勉強しようか腰が定まってない時に、党本部の中のいろんな会合に顔を出して、農林部会にも顔を出しました。そしたら加藤紘一先生がいらっしゃって「おお、小泉君。君の地元、農業あるの?」、「はい。キャベツ、ダイコンがメインですけど」、「そうか。コメは無いよね」っていう会話を、今でも私はよく覚えています。「そうか、政治の世界ではコメが無いと相手にされないんだな。キャベツ、ダイコンじゃあダメなんだ」。そう思ったことをよく覚えてる。
 その加藤紘一先生の言葉に、こういった言葉がある。「全ての農家を守ろうとして、全ての農家を守れなかった」、この言葉。そして、私が農林部会長になってからTPPの対策をすぐ纏めなくちゃいけない、そのタイミングでした。

そのTPP対策を纏める中で、決して20年前のウルグアイラウンドのような、公共事業のメインに金がいって、いったいそれが農業の発展にどこまで繋がったのかという批判を、今でも言われてしまうような、そういったイメージがついた二の舞を決して起こしてはいけないということで、その当時のことを知っている大先輩から直接話を聞こうと思って、党本部に来ていただいたのが谷津義男元農林大臣でした。
私が今、農林部会で一緒にご指導いただいている西川農林水産戦略調査会長に、こう言いました。「先生誰か、当時のウルグアイラウンドの対策の時、よく知っている人って、いま党内で誰かいらっしゃいますかね」、「そうだね、もう残ってないな。俺もその時政治家じゃなかったからね。谷津さんぐらいかな」って話になって、「先生、谷津さん、つないでいただくこと出来ますか」って言ったら、その場で西川先生が携帯をとって、「分かった、直ぐ電話する」。「ああ、ちょっと谷津先生。農林部会長の小泉さんがね、先生に来てもらいたい、話してもらいたいと言ってるんだけど、どうかな、ちょっと代わるね」といって代わってもらった。それで「TPP対策を纏めるにあたって、あの時の二の舞を起こしてはいけないと思って、大変僭越ですけど、当時の反省も含めて、当事者であった谷津先生からマスコミの前で直接その時のことを語っていただきたいと思っているのですが、いかがでしょうか」って言ったら、「小泉君ね、大失敗したんだよ私たちは。大失敗した。まさか、あんなに金が付くとは思わなかったんだよ。これから対策を作る中で、いいか、団体の云うことを聞き過ぎちゃダメだぞ」っていう言葉をいただいて、「ありがとうございます。党本部にお越しください。
それであの対策を作る中のヒヤリングで、谷津先生にお越しをいただき、そういった話を対外的にされて、そのことによって空気が変わった気がしました。あれが一つのターニングポイントだったんじゃないかなと思います。

今こういう先輩たちの話をした理由は、これからどういう農業の姿にしていきたいかを考えた時に、決して忘れてはいけないことは、今まで様々な反省や後悔がありながも、歯を食いしばって必死で、日本の食を支えるための農業に力を尽くしてきた方々に対して、感謝と敬意を持ちながらも、その当事者であった方々が反省の弁を述べていることも生かさなきゃいかんと思ってる。

(つづく)


*誤変換及び文章の瑕疵は後ほど推敲します。


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vol.226 草山

2017年04月25日 16時06分13秒 | Weblog
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昨日のこと。
ケーブルテレビセンターから全天候運動場に至る山道の脇で見つけた放られたソファー。


不法投棄です。人間心理で近くの人は近くには捨てないというので、遠い誰かの仕業か。
「あんたの要らん物はこちらも要らん。」

今日の草取り仕事は盛り沢山。草山になりました。腰が痛い。


花粉のせいか、目も痒いし、鼻水が無意識のうちに。抵抗力が落ちてきたか。


*誤変換及び文章の瑕疵は後ほど推敲します。

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vol.225 残雪

2017年04月23日 19時31分08秒 | Weblog
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今日のハチ高原高丸の下、地滑り対策の砂防堰堤の谷筋風景。


向かいに聳えるのは氷ノ山風景。




この29日に氷ノ山(新緑?だったかな)登山大会が開催されます。東尾根筋から登るというコースですがどのコースであろうとこの冬の例年にない豪雪で、神大ヒュッテから上の登山道は残雪というか雪だらけだと思われます。麓から見る限りは雪だらけの山肌です。運動靴ではムリ、両手にストックもいるだろうし、大丈夫かなぁ。天候悪ければ余計に。危機管理の業が要ります。


話は変わって
県下全域版で掲載されたようです。コツコツと、かな。新しい風を吹かせてもらえれば。



*誤変換及び文章の瑕疵は後ほど推敲します。

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vol.224 芽吹き

2017年04月22日 16時47分37秒 | Weblog
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昼から駆除班の活動に合流参加。
木々が芽吹いて次第に見通しが効かなくなります。



そして今日は杉木立の中はとても寒い。




4時45分で撤収。
明日も続くので、地形を覚えるのにこの経験は貴重です。

*誤変換及び文章の瑕疵は後ほど推敲します。

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vol.223 展二つ

2017年04月22日 10時48分32秒 | Weblog
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よい天気です。
今年も一部区文化祭に案内いただき、行ってきました。むらづくり実行委の主催で、12回目になるようです。


世話人役の一人、俊ちゃんの書。歳を重ねるごとに味わいが増してきてるように感じます。


一角に自由にお持ち帰りくださいコーナーがあり、なんと、「さよならミスター・ジャイアンツ☆長嶋茂雄現役引退挨拶の実況盤」があるではないですか。1974.10.14 の永久保存版です。


当時700円、今ではプレミアついて2000円くらいになってる。というほどに貴重なレコード。
貰ってしまいました。
「長嶋話法」は有名です。監督時代には「うーん」「ええ」「いわゆる」「ひとつの」などを多用し間を空ける喋り方。「ついうっかり発言していろんな人を傷つけちゃいけない、誤解を与えちゃいけないと、言葉を選んでいたらあんな風な話し方になっちゃった」とのことのようで、間は大事です。


次に向かったのは但馬ロマン・楽しい書展が開かれている文化会館。


筆で記名しなければいけないので、これだけは苦手。「書統」但馬支部・書を楽しむ会主催で第10回目とのことです。
但馬ロマンを求めて遺産や史跡、名所や風物を書にしてあり、読めて楽しい書展です。
「今 この時を 大切に」と書したカレンダーを選び、頂いて帰りました。

準備は大変ですが、このような、発表の場があることは大切ですね。


*誤変換及び文章の瑕疵は後ほど推敲します。

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vol.222 監視

2017年04月21日 18時20分26秒 | Weblog
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第三弾。

(ここから)

(28.10.21発行 第164号)

 10月19日(水)~20日(木)静岡市で第11回全国市議会議長会研究フオーラムが開催され、同会の評議員であること並びに、来年第12回が播但市議会議長会構成市の姫路市で開催され同会の現会長であること、などから出席してきました。
二日間にわたり「議会の監視機能は如何にあるべきか」をテーマに、江藤俊昭山梨学院大学大学院研究科長・教授、佐々木昭夫中央大学経済学部教授をはじめとして議論が交わされてきました。

 基調講演された大森彌東京大学名誉教授の演題「二元代表制と議会の監視機能」、その講演概要を以下にレポートします。

 「両者の関係がぎくしゃくし、対立が強まれば自治体としての意思を確定できず、行政が停滞して、地域の将来や住民の暮らしを危うくしないとも限らない。日頃から両者間で意思疎通を密にして、折り合いをつける必要がある。二元代表制の運用には、それなりの努力と工夫が不可欠」と説かれます。
 問題は政策展開の主導権の所在。自治法上は議案提出権は首長と一定数(議員定数の12分の1)の議員及び常任委員会にあるが、ほとんどの議案は首長提案。
もし議会が追認機関化しているなら議会のチェック機能は働いていない。施策案は地域の将来展望の中に位置づけられているか、他の施策案は考えられないか、軽視・放置・無視している施策課題はないか、立案過程で十分住民の声を吸収したか、施策の総合化が不十分なため無駄で不適切な経費をかけることはないか、住民に負担や不便をかけ新たな困難を生み出すことはないか、などを合議体の議会は議会審議を通じて明らかにしなければならない。 この役割を果たしてこそ、議会が自治体運営のもう一つの主役たりうるのである。
 議会がくっきりと存在理由を示すには「チーム議会」の実現が必要である。会派の相違を超えて意思決定出来るようになることである。例えば政策討論会議という場を設定し議員間で調査・検討・議論を重ねたうえで、全会派の代表者が政策提言をまとめれば、これを首長は簡単には無視できない。議員間の討議とその集約こそが議会たるものの本質である。
 二元代表制の下では、議会が首長を指名するのではないから、首長と議会との間に国の議院内閣制のような与野党関係はない。このことを自覚しているかどうかが重要である。議員が会派に分かれるのは自然であるにしても、議員多数派が首長に対して与党あるいは野党の意識を持ち、そう振る舞うのは二元代表制の主旨に忠実ではない。首長と馴れ合わず緊張関係を維持するためには、議会全体が野党的な感覚を持ちつつ、是は是、非は非として自治体としての意思決定を適切なものにしなければならない。
 また、首長に選ばれるのに当該自治体の住民であることは要件となっていない。だから施策案実現のために首長は、住民であることを要件として選ばれた議員によって構成される議会を説明しきることが求められる。
 一方において、首長を監視する機能をもっている議員自身が、政治倫理や政務活動費をはじめ住民から監視の対象になっているようでは、住民の信頼を得られるハズもない。

(ここまで)

最後の指摘の現実が目の前にあり当該議員の説明が仕切れていないので、議会基本条例を制定している議会として次の対応が必要不可欠なのですがどうなんでしょう。人の噂も七十五日? ではなく期待しています。

住民から信頼が得られてない中での議会活動は本来あり得ない。


次回、第四弾は自由民主党農林部会長小泉進次郎氏の予定。

*誤変換及び文章の瑕疵は後ほど推敲します。

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vol.221 1億総活躍は過度期の施策

2017年04月21日 10時46分29秒 | Weblog
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一年前のことなのでズレがありますが、認識持つべきとして第二弾。

(ここから)

(28.4.28発行 第153号)

第81回近畿市議会議長会定期総会が4月19日(火)奈良ロイヤルホテルで開催されましたが、総会終了後に経済ジャーナリスト・須田慎一郎氏から「1億総活躍社会」政策に行き着いた安倍総理の狙いについて講演があり、たいへん興味深く拝聴しました。その時のメモからの講演概要です。

「今起こっていること、これから起こること」

 アベノミクス効果が地方では実感出来ない、いつになったら景気は回復するのか? 講演での問いかけが多い。
 では、景気が回復とは、どういう状況になれば回復と捉えているのかと問う。
 答えは、人並みのことをしていれば、売り上げが増え給料も増えていく状況だと。
 終戦後、いくつもの景気拡大時期があった。
神武景気、なべ底景気、岩戸景気、オリンピック景気、いざなぎ景気これは57ヶ月続いて年率11.3%もの伸び率だった。1971年のドルショックで終わった。
 全ての景気において、人並みのことをしていれば売り上げが伸びてきた。ついついこの経験を期待してしまうので、人並みのことさえやっていれば良くなると期待してしまう。
 その期待の結論になるのはいつなのか?
 悪いが少なくとも存命の間は、20年や30年はやって来ない。

 何故か、根拠は?
1986年から続いていた株式や不動産の過剰な高騰による好景気の終わりの始まりが1991年から始まった。これがバブル崩壊。
 土地関連融資の抑制と金融引き締め。この時を境に反動として経済構造が全く変わった
 安倍総理も気付き、昨年9月の総裁選後の記者会見で「アベノミクスは第2幕へ入り、1億総活躍社会に向けて新3本の矢を放つ」と・・・いつの間に2幕へ?

①GDP→2020年メドに600兆円にする
②出生率→1.4を2025年に1.8まで引き上げる
③介護離職者ゼロを目指す

 なるほどど思った。
いまや世帯主一人だけの収入で家族を守れない、難しい。
①GDP600兆円 計算上は名目毎年3%成長していくと2020年には達成する。 しかし2015年はマイナス0.1%だったのにどう実現していくのか。
②出生率1.8人
少子化歯止め、どう実現するのか。
③介護離職者ゼロ
2025年問題、団塊の世代22~24年生まれ800万人が75歳になる。医療機関、介護施設の世話が出てくる。介護難民となるケースが2025年で43万人と予測。自宅で在宅介護ができるのか。
 団塊世代ジュニアは働き盛りで親の面倒見る余裕がない。介護離職となると日本経済、企業にとっても大損失。

 ここで熊本震災受けて、消費税は100%先送りの腹決めを安倍総理はしたようだ。足元を見ると正解だが中長期的にはどうか?
 このままいくと社会保障制度はもたないので消費税10%としたはず。
 現状の社会保障制度を維持していくためには20%でも足りない。2~3年先送りで維持できるのか疑問。

 そして一千億円借金ある中での財政再建、この2つの課題がある。
①~③をどうやって実現していくのか?

 具体策はないが「1億総活躍社会」に思いが込められている。
 
 アベノミクス第一幕の3本の矢。
①大胆な金融政策(円安株高でアベノミクス基盤を築いた)
②機動的な財政政策(一時的な刺激策で評判は今一つ)
③投資を喚起する成長戦略(規制緩和は道半ば)・・・ 
 株価は2倍になり、企業の業績も過去最高水準に回復してきたが、円安が輸出増に、企業業績拡大が設備投資増加に、雇用が消費増に、という好循環は明確ではない。

 今の経済を支えているのは日銀による異次元の金融政策とそれに触発された一部民間の回復が加わった結果。
 富士山の形のように、大企業が利益を上げるとすそ野の産業にシフトしていくと想定した。しかし大企業は利益配分せず、部品単価や工賃を上げていない。
 トヨタは今、国際競争力で大変。プリウスは利益率ゼロで販売、新車種4台目は利益率20%を乗せたが下請けの工賃や部品単価を下げている。最初に20%の利益率を乗せると国際競争に勝てない構図になっている。

 安倍総理は、大企業だけでは国内経済は伸びないことに気付いた、経済構造がバブル崩壊後は変わったことに気付いた、だから「1億総活躍社会」へと踏み切った。

 どの政権であろうが、国民一人一人を経済的に豊かにすることがゴールである。
 今まで、家のメインプレーヤーの収入所得を引き上げていくことにより豊かさを目指してきたが、いまやそれは不可能と気づいた。家族全体の収入所得を増やすことで豊かさを手に入れる方策に転換した。

 2014年に490兆円だったGDPを2020年に600兆円に増やすために、女性や高齢者、障がい者等の雇用を拡大していく。
職場には障がい者でもできる仕事があるはずだ。
 出生率1.4を1.8まで回復させるために幼児教育の無償化、結婚支援や不妊治療支援に取り組む。
 1億総活躍社会とは、どんな人が働くのか。中高年、女性、障がい者の人たちが働かないと景気回復につながらない。

 いま新たな仕事が発生しつつある。スーツの青木が女性向けスーツ専門店を全国30店舗に展開するという。冷凍食品ニチレイは共働き世帯用の食材を販売するという。冷凍食材でレンジででチンするだけ。
 新しい需要を産んで新しい市場マーケットが生まれてくる。

 名目GDP年率3%回復していけば、確実に景気回復していく。回復しない企業はバブル崩壊以前の感覚で仕事をしている企業ということ。

 人口減少社会で経済成長していくためには「1億総活躍社会」、そこしかなかったのだと思う。

 50年後も人口1億人を維持する国家として、バイオ産業、宇宙産業、エネルギー産業などの新産業で国際競争に勝てる企業が出てくるまでの過度期のやり方である。

 参院選を控え、新3本の矢を安倍政権がどこまで説得力ある道筋を示せるかにかかっている。(完)

(ここまで)

次回、第三弾は再び東京大学名誉教授大森彌先生の予定。


*誤変換及び文章の瑕疵は後ほど推敲します。

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vol.220 報告会の在り方に

2017年04月20日 18時40分39秒 | Weblog
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ケーブルテレビで先ほど、お知らせ放送してましたね「議会報告会があります」って。
選挙で選んだけど後は「お任せ民主主義」にならないよう、参加されてください。

経験則からいうと、まだまだ報告会の持ち方に一工夫も二工夫工もいるんだけど、議会運営委員会での前向きの協議は進みませんでした。班別に特別テーマの設定とか、報告会を持つ地域の課題を中心に自治協とコラボするとか、意見を政策につなげる努力をし議員提案の実績を積み重ねるとか。これからは、どうされるのかわかりませんが。
それと各班の報告会まとめの報告書は、HPで一般公開されてるのかな、失念していてどうだったのかなと、これは誰も見たいし必要だと思ってます。

参加した住民にとっては、この議案が可決されたことにより明日からこのように市民負担が増えます、とか、このような場合にこういう支援を受ける制度ができました、というように明日から変わる住民に直接係る事柄を中心に、何故そう決めたのかの理由を説明してもらうと参加した意義がより高まるのだと思う。

選挙後初の議会報告会。1時間半から2時間ですが、議論の多くは「選挙違反と政治倫理の対処」、「やぶパートナーズの存続」、「文化会館と図書館建設」の三つかな。


昔の議長レポートでも報告会の意義について取り上げてきました。

(27.4.10発行 第117号)

(ここから)

報告会議論を政策へ
   元栗山町議会事務局長~中尾修氏

実施方法は
議会報告会については、各地で地域の実情などに合わせて実施の形態は若干異なるが、概ね以下のような構成になっている。
 その構成とは、全議員がいくつかの班を編成して各地域に赴き、議会での審議の経過や結果を説明した後、会場から意見や要望を聞き、それに対して基本的には議会として答えるというもの。
 開催要領も同様で以下の通りになっている。
(1)開会挨拶、(2)議会報告、(3)質疑応答、(4)意見・提言等、(5)閉会挨拶
 議会報告会は、議会報告が議員からなされた後に、質疑応答や意見交換がなされるという構成を取っている。式次第の「(2)議会報告」の内容は、以下の三点があげられている。
(1)議会内部に関するもの(報酬、活動日数、政務調査等)
(2)1年間議決(否)した主な議案の審議状況
(3)総合計画の主な事業内容
 議会報告では、議会に関する基本的な事項や議案の審議状況、また自治体にあっては政策の重要な指針となる総合計画と議会の活動の関係などが議員により説明される。
 開催要領の中には議会報告会における注意事項として、以下の五つの点があげられている。
(1)参加者からの発言は、より多くの方が発言できるよう運営に配慮する。
(2)議員の発言は、特定の議員に偏らないようお互い良識をもって対応する。
(3)報告会終了後は、報告会の成果・効果等について全体で反省総括する。
(4)質問・要望等で重要なものは、議長から町長へ文書等で報告し、その対応を求める。
(5)会場の設営・準備は町内会または自治会と合同で行う。議会単独の開催となる場合は議会だけで行う。
(1)や(2)では特定の参加者や議員に発言が集中することがないよう心掛けることが確認されている。(3)(4)では報告会を単に開催するに留まらず、その成果を町政にも反映させることが目指されている。そして(5)に議会報告会の開催にあたっては、議会と地域の団体の協力が謳われている。

広報と広聴
議会報告会を議会における広報広聴の機能の中に位置付けるということ。
 ともすると議会報告会では議会活動の広報に重きが置かれたり、あるいは住民からの意見聴取が目的とされたりするが、議会報告会は広報と広聴の両面を合わせ持つべき取り組みである。この両面の重要性が認識されていないと、議会報告会を開催しても住民からの陳情や苦情に終始することになる。
 議会と住民が意見交換を行う上では、まず何よりも二元代表制での地方議会の役割についての住民の理解が不可欠である。地方議会や地方議員の役割について十分理解されていない場合、議会報告会での質疑が誤解による議会や議員への批判ばかりにもなりかねない。議会報告会の開催にあたっては、まず議会が丁寧に説明するということが重要である。
 議会の権能や権限、首長と議会の関係について説明し住民の理解を深める。地方議会への理解という土台があってこそ議会と住民の間で健全なコミュニケーションが取られることになる。

住民と共に
議会報告会というと、議会が主体となって、議員が自ら開催するものと考えられている。しかし議会報告会が議会と住民をつなぐコミュニケーションの回路として機能するということは、議会報告会は議会と住民が共に作り上げるものであることを意味している。 
 既に議会報告会を実施している議会では、議会報告会で使用する資料作成や会場の設営などを議員が主体的に行うとともに、自治会や町内会などの協力も得ている。議会報告会の実施主体は議会である以上、議会が主導権を握るのは当然かもしれないが、今後は開催自体を議会と住民が共に作り上げるという議会報告会のあり方を模索していく必要があるだろう。そして、そのような取り組みが、監視機能・政策立案機能・市民参加を合わせ持つ協働型議会の実現にも繋がっていくだろう。(参照:江藤俊昭『協働型議会の構想』、信山社出版)。

政策につなぐ
住民の意見を集めるだけではなく、その意見をどのように反映させるか。議会報告会のもう一つの面=広聴を機能させること、住民から出された意見を政策提言と捉え、常任委員会を通すなど様々な方法を駆使し、公式の議論の中に位置付けていく。単に住民からの意見を集めるだけでなく、その意見をどのようにして議会の活動の中に位置付けるのか考える必要がある。

議論を記録
議会報告会を開催する以上幅広い住民の参加を得る必要があり、地域や議会の委員会に応じたテーマ別の議会報告会を開催することも考えられるだろう。
 広く議会一般に関する議会報告会を開催しても、そこでなされる議論の内容が拡散してしまいかねないが、地域・テーマ別の議会報告会を開催することにより、自ずと議論の幅が限定され、その結果として議論が深まる可能性がある。
 そしてより深い議論がなされることで、住民の意見が政策提案につながっていくことにもなると言える。もちろん、議会報告会で出される住民の提言が直ちに実現するとは限らない。それでも、参加者の意見を聞き、それを公式のものとして残すことの意義は大きい。公式の記録の中に議会報告会における議論が記されていれば、その対応の当否などを住民が確認することも可能となる。
 議会報告会での議論を一過性のものにすることなく、議会報告会での議論は記録し、それを議会でも検討した上で必要な措置を取る。この一連の過程を記録して公開することは、議会の説明責任を果たすという観点からも不可欠となる。継続的に議会報告会を実施していけば、以前議会報告会で出された住民からの意見などに対する議会の対応についても、住民に説明することができる。

傾聴の姿勢
議会報告会を開催すると、住民の厳しい意見に議員が曝される可能性があり、それを危惧して、議会基本条例で議会報告会の開催を謳いながら実施をしない議会もあるようだ。あるいは議会報告会は開催しているものの、盛り上がりに欠けるという声も聞こえて来る。
 議会報告会の実施にあたって、議員側が認識しておくべきことがある。議員は住民に最も近い存在というが、住民にとってもそうであろうか。また議会は簡単に相談をもちかける存在になっているだろうか。
 報告会を開催しただけでは、住民の本当の意見、意思が集まらない場合も多いと心得るべきであろう。議会はまず「傾聴する」姿勢で報告会に臨むことが求められる。そして何といっても議論がなされるための工夫が必要である。
 住民の意見を反映するような議員構成も考慮したい。現在は支持地盤なども考慮し議員は抽選でグループ分けされ、そのグループ毎に各地域での議会報告会を受け持つようになっている。この方法自体、議員が赴く地域に偏りを持たせないという意味で意義はあるが、公平性を重視するあまり住民の声を集めるための工夫ができていないとしたら、本末転倒である。議会報告会を開催する地域、開催時間、議員の構成なども勘案し、住民の声が集まりやすい会を実現することを常に考えていく必要がある。
 議会報告会は、継続的かつ恒常的に開催することに意義がある。

参加者の減少
 継続的に議会報告会を実施している議会に共通して見られる現象として、議会報告会への参加者の減少と参加者の固定化がある。これは、議会に限らず、行政が主催する取り組みに共通して見られる傾向であり、裏を返せば、参加者が減少したり固定化したりするほどに、その取り組みが定着したとも言える。あるいは、数人の参加者しか得られない回があったとしても、継続して議会報告会を実施していかなければならない。
 地方議会は、執行側に間違いがあれば、それを糺す存在である。もちろん、多くの場合、首長からの提案は議会で承認される。逆に承認されなかった提案などについては、議会として、その理由を明らかにする必要がある。その場として、議会報告会が活用され得るだろう。そして丁寧な説明のためにも、議会報告会は年間でも一定の回数を継続的に実施する必要がある。 議会での審議の過程について、議会報告会でこそ、住民に丁寧に説明することが可能であり、議員も住民の反応を見て、審議の当否を改めて確認できる。

(ここまで)


*誤変換及び文章の瑕疵は後ほど推敲します。

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vol.219 野菜苗

2017年04月20日 15時31分38秒 | Weblog
今日も「勝地ブログ」にアクセスいただき、ありがとうございます。


アッラー! はるばる遠くから野菜苗を買いに来たのに、店終いか。


毎年、此の園芸店で苗を求めて来てました。たいそう繁盛してたのに、何があったのか知らないけど残念。

それならと、地元のコメリへUターン。種類も量も沢山ありました。
ケースに一杯になるまで24ポット苗。
苗箱抱えてて大屋の知り合いの方とバッタリ出会い、「元気かい、悠々自適か。その格好、あんたのイメージとはチョトちゃうな」と言われ、「なんでもやりまっせー、鉄砲撃ちも」「へぇー、そうかいな」。


ジューシーミニトマト、ごくうまトマト、フルーツルビートマト、キュウリ節成、ジャンボピーマン、オクラ、超やわらかナス、大玉スイカと盛り沢山。
上手く育つかなぁ。


*誤変換及び文章の瑕疵は後ほど推敲します。


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