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門先の銀杏の木が色づきました。三本の幹は3人の娘息子たちをあらわしていると、勝手に思ってます。
第2回やぶ医者大賞の表彰式が、おおやホールで執り行われました。やぶ医者の語源が「養父の名医」であることにちなみ、へき地で頑張っている医師を顕彰する制度です。
後援は、日本医師会、全国国民健康保険診療施設協議会、全国自治体病院協議会、兵庫県医師会、兵庫県市町診療施設運営協議会、兵庫県、養父市医師会、公立八鹿病院。
今回受賞されたのは白石裕子医師と十枝めぐみ医師のお二人。お祝い申し上げます。
審査にあたっていただいた9人の先生方です。
井上正司養父市医師会長、岡山雅信神戸大学大学院地域医療教育学部門特命教授、小谷穣治兵庫医科大学救急災害医学講座主任教授、武田以知郎奈良県明日香村国民健康保険診療所管理者、谷風三郎公立八鹿病院院長、永井良三自治医科大学学長、中尾一和京都大学大学院医学研究科メディカルイノベーションセンター教授、中村伸一福井県おおい町国民健康保険名田庄診療所所長、広瀬栄養父市長。
受賞者講演の様子です。
白石医師の紹介。
診療所のある島根県西ノ島町は隠岐諸島の一つ。島前地域に位置し、人口約3000人、65歳以上の高齢者が42%を占める、一島で一町を形成する町である。
浦郷診療所は人口約1000人の浦郷地区にあり、移動手段に乏しい高齢者にとってなくてはならない診療所となっている。
普段の診療では、認知症サポート医として認知症ケアに特に力を入れ「病は気から」の考えのもと「一患者・一笑い」を心がけている。
平成16年度以降は内科系総合医として町内全ての保育園医、小中学校医を引き受け、乳幼児健診事業や母子保健事業、発達障害など地域の将来を担う子ども医療に取り組んでいる。後進の育成にも力を入れており、積極的に研修医・医学生を現場へ受け入れ、離島での生活や医療を通し、離島地域の医療者の心得を肌で感じさせている。
地域に根ざし、住民一人ひとりに密着した診療を続けており、浦郷地区に住む多くの高齢者から信頼され、多くの患者が定期診療に訪れている。
十枝医師の紹介。
診療所のある香川県綾川町綾上地区は、四方を山に囲まれ、交通手段は日に5便の巡回バスとデマンドタクシーだけという高齢過疎の進んだ地域である。
旧綾上町国保直営診療所長として赴任以来、特に在宅医療には力を入れている。近年は週末在宅医療にも、24時間365日体制で他職種との連携を密にしながら細やかに対応している。
地域包括ケアを目指し「患者一人ひとりにあったケースを考える上で、患者の生活や家族関係を把握すべき」というモットーの元、毎週行う保険・医療・介護関係者との連絡会は、診察の場だけではわからない患者の情報交換の場になっている。
地域の子どもたちの健康管理にも力を注ぎ、学校医を務める綾上小学校では、毎月1回朝礼時や給食時に全校生を対象とした保健指導を行っている。旧町内の小学校が統合した綾上小学校は、半数の児童がスクールバス通学であり、運動不足が問題で肥満児童の割合も多い。そこで小児生活習慣病予防検診に取組み、診療所内で「じゃんぐるくらぶ」と名付けた運動教室を開催し指導に当たっている。
「やぶ医者と地域医療」をテーマにしたパネルディスカッション。
これからの地域医療は面白くなってくる、と若い医師に捉えられるようになればいいな。