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前回ブログで、「諮問会議、審議会、検討会議は行政の附属機関として存在しているのか」と投げかけてきましたが、附属機関とは何ぞや? 役割は何? 問題点はないのか等について思い感じてきたことのさわりを少しだけ。
附属機関は、設置根拠や担任事項が地方自治法に明記されていますが、
要するに、
①首長である執行機関に置かれ、
②首長の要請により行政執行や施策策定の前提として必要な調査・審査等を行い、
③法律又は条例により設置され、
④委員は非常勤の職員で報酬が支払われる
ものです。
私的諮問機関との対比では次表のように整理されます。
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特徴としては、
①合議制の機関であり、
②答申を行うのであって、最終的な意思決定は執行機関の裁量であり、(裁決権を有するものもある。)
③執行機関から直接の監督を受けず(委員の任免、予算執行などは除く)、委員の自由な審議に基づいて執行機関とは独立して意思決定をする
ものです。
何故設置されるのか、考えられる理由は、
①地方行政に住民の意思を十分反映させるため
②複雑化・高度化し、かつ広範にわたる行政需要に対応できる専門的な知識、技術を得るため
③第三者の視点を入れ公正な行政執行を図るため
④地域の錯綜する利害を中立的な立場から調整するため
といったことが挙げられます。
利点ばかりで問題点は無いのかというと
①執行機関の判断を追認する御用機関とならないか
②執行機関の責任を転嫁するための隠れ蓑にならないか
③本来あるべき議会審議を先取りするので議会を形骸化させないか(住民の意見を聴いたという実績づくり)。
④附属機関の要件を満たしているにもかかわらず「条例」で設置していない(議会の議決を回避する)
などが見てとれるのでは。
養父市の附属機関を市例規集から見てみると
第3編 執行機関 の中の 第8章 附属機関等 に以下の15件が掲載されています。(うち、5.地域審議会については既に26年3月に設置期間が終了しています。)
1.養父市振興計画審議会設置条例 平成16年4月1日 条例第32号
2.まち・ひと・しごと・ふるさと養父市創生作戦会議設置要綱 平成27年6月1日 訓令第20号
3.まち・ひと・しごと・ふるさと養父市創生総合戦略検証委員会設置要綱 平成28年4月15日 訓令第15号
4.養父市経済活性化戦略策定委員会設置要綱 平成23年8月16日 訓令第12号
5.地域審議会の設置に関する協議 八鹿町告示第67号
6.養父市行政改革推進委員会設置条例 平成16年6月30日 条例第286号
7.養父市地域公共会社運営委員会設置要綱 平成29年7月7日 告示第81号
8.養父市補助金等審査委員会設置要綱 平成18年10月25日 訓令第32号
9.養父市私立学校審議会条例 平成19年3月19日 条例第19号
10.養父市文化会館等建設基本構想策定委員会設置要綱 平成28年5月2日 告示第74号
11.養父市文化会館(仮称)建設基本計画策定業務公募型プロポーザル評価委員会設置要綱 平成29年1月30日 訓令第2号
12.養父市文化会館(仮称)整備CM(コンストラクション・マネジメント)業務公募型プロポーザル評価委員会設置要綱 平成29年7月24日 訓令第14号
13.養父市公共用地補償審査会規程 平成16年5月10日 訓令第42号
14.養父市空家等対策計画策定業務公募型プロポーザル評価委員会設置要綱 平成28年8月1日 訓令第21号
15.養父市空家等対策協議会設置要綱 平成28年11月17日 訓令第25号
一目瞭然でお分かりのように、事前に議会議決が必要な「条例」として設置されているのは3件のみ。
もちろん、これ以外にも数多くの委員会等が要綱設置されており、それは行政執行の上での必要性として理解できますが、附属機関なのか私的諮問機関なのかの棲み分けとしての課題が残されているように思われます。
話を戻すと、
前回ブログで話題にあげてきたように、市文化会館等の建設を議論し始めた委員会の設置も「10.養父市文化会館等建設・・・委員会設置要綱」というように条例でなく要綱です。現行の地方自治法では附属機関設置条例主義が採用されています。執行機関のチェックを大きな使命とする議会として、とおり見ると蚊帳の外状態とも取れる実態をどう考え対処していくのか、です。
ただ、こういう考えも有り得るのかも。
この付属機関条例主義は、首長部局の組織のあり様、編成に対して議会サイドが条例制定で統制を図ることに意義をもたらしているけれども、市民協働・市民参加を基本として選挙で選ばれた首長にあって、委員会等への市民参加手続きを緩和し機動的に要綱設置で行くとする姿勢に、住民代表としての議会といえども公選首長の自主性・独自性を過度に制約することになっては如何なものか、とも。
悩ましくなりましたが、
前回ブログで触れたように、所管部局の行政執行を把握監視する常任委員会さらには特定目的事業を与えられた特別委員会、その委員長の責任認識、姿勢によるところが大きいのではと考えます。その姿は、鳥の目、虫の目、魚の目を持ち合わせた姿だと。
市文化会館等建設の議論が市民の口の端にあまり出て来ないし、風の声も私の耳に入って来ないのでどうなんかなと、「市民参加会議」の切り口でブログアップしてきた次第。
また、市民の無関心、行政にお任せ、補助金頼りがまちを潰していくという女子高生からの指摘も鋭い。
話は変わって
この前の台風での大水で、八木川の河原の石ころがとても綺麗になりました。清流。汚れが下流に流れたのでソコは申し訳ないと思いつつ写真撮り。
*誤変換及び文章の瑕疵は後ほど推敲します。