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今年も狩猟シーズンが間近になりました。狩猟期間は11月15日から来年2月15日。ニホンジカ、イノシシに限り兵庫県全域では3月15日まで1か月延長されています。
昨夜は、猟友会の安全講習会と総会がもたれました。新会員も5名あり、養父支部全体で会員数は80名。罠のみは32名、第一種(銃)のみは9名、罠と第一種の両方は39名。私は両方です。会員が増えることは有り難い。反対にそのことは有害鳥獣が増え続けていて、やむにやまれず資格をとったという状況も察することができます。
兵庫県内のクマ(ツキノワグマ)は、平成8年度から狩猟での捕獲が禁止されています。ウズラ、メスヤマドリ及びメスキジについても捕獲禁止です。
ちなみに猟友会による今年4月から9月の間での有害鳥獣捕獲数は、シカ1358頭、イノシシ261頭、ヌートリア6頭、アナグマ120頭、アライグマ1頭、タヌキ87頭です。
兵庫県猟だより第34号に、つたない私の投稿記事が掲載されました。
支部長に頼まれて不安ななかでの投稿でした。公になってしまったので、原稿を紹介します。
養父支部 勝地恒久
新米ハンター
猟友会の仲間に入れていただき一年が経過した新米ハンターです。事故なく活動できたことで正直ホッとしています。また、有害鳥獣駆除や狩猟に関わるシーズン活動の実際が、大まかながらも理解でき、猟の「場を踏む」ことで備えておくべき知識が少しずつ身についてきたように感じています。
ハンターとして今の自分があるのは、何といっても但馬県民局が実施している「鳥獣害対策マイスター育成スクール」に第二期生として入校し、無事全てのカリキュラムを修了することが出来たからです。
六十齢を契機に何かに挑戦してみたいと思っていたところ、スクール生募集の記事が目に留まりました。地元の地域でも鳥獣被害防止対策の有効な手立てを求めていましたし、狩猟に関する知識や技術だけでなく、野生動物の生態や被害防止技術を身につけたオールラウンダー型のハンターを養成するということですから、願ってもないことでした。鳥獣駆除や狩猟という分野は日常一般的ではないので、そうそう手取り足取り教えてもらえる人もいません。何をどうすればいいのか分らないのが実情でした。
さっそく市役所に問い合わせましたが、残念なことに第一期生の募集は締め切られたところでした。来年の再びの機会にといわれ諦めたように一年間は忘れていましたが、今度は市役所から連絡が入り、待っているので早く申し込みをという訳です。ハンターを目指したゼロからの挑戦の始まりでした。
○ 第1ステップ(6月)、入校式と狩猟免許試験に向けた勉強会(法令、猟具の取扱い、鳥獣の判別)。
○ 第2ステップ(10月)、狩猟学セミナーと被害対策技術講習会(侵入防止柵設置実習、サル・クマ追払い実習、狩猟学概論、安全講習会、有害鳥獣捕獲シミュレーション、捕獲体験)
○ 第3ステップ(11月)、狩猟学セミナーと狩猟実習(罠猟の法的規制・マナー、くくり罠の構造、罠猟実習、解体実習)
○ 第4ステップ(1月)、狩猟学セミナーと狩猟実習(狩猟学概論、野生動物の生態、銃猟の法的規制・マナー・実施方法、銃猟実習、解体実習)、そして閉校式。
この間にスクール生は自学自習を重ねて、罠猟免許・第1種銃猟免許・4級アマチュア無線免許を取得しなければならないのです。これが大変ですが、スクール生に一番求められている資格取得です。
私にとって苦手な分野、大いに苦労しました。まず狩猟鳥類の見分け方。種類が多いカモの名を覚えることに加え、獲れるのか獲れないのかの判別がとても難しかったです。それとアマチュア無線。電波のことなど全く解らない私にとって理解は二の次、とにかく丸暗記に努めて試験に臨みました。
そんなこんなで誕生した60歳超えの新米ハンターです。自ら銃を持ち、腰にナイフを下げ、くくり罠を仕掛け、巡回して有害獣を獲る日々の姿を誰が想像したでしょう。
獲物の命と向き合うのがハンターの宿命です。せめてもの償いとして、し止めたあと、口元でひとり般若心経を唱えています。
この春、猟友会支部傘下の班による有害獣駆除の共猟に参加させていただき、実猟の実際を学びました。猟場の地形を熟知していないので足かせになったと思われますが、待ち位置の指示や、無線交信での気遣いなど、親身になった教えが有難かったものです。
「場を踏む」ことで早く一人前に育ち、社会的には有害鳥獣の被害防止に努め、個人的には趣味の狩猟を楽しみたいと思います。
出猟の準備にかからなあかんのですが、今年は実際に動ける時間があまり無いかもしれません。土日曜日ごとの諸行事が多いですね。