お百十(おおひゃくど)。高柳・住吉神社の12月1日早朝の神事です。
農家の豊作を祝って氏神様に感謝するお祭りで、昔から、一、準備は当番がする。二、後始末は次の当番がする。三、当番の引き継ぎの儀式を行う。椿の葉を盃にして御神酒を酌み交わす。四、総の餅をまく。
一年間の宮当番を務めてきた私たちの組は、昨日は境内の掃除と斎祷木、餅まき台の準備。今朝は午前4時、暗いうちから斎祷木を燃して境内を照らし、一年間の村出来事を話しながら6時を待ちます。6時と同時に、宮総代三人と次当番組長が台上から二斗余りの餅をまき、残り最後に二つの総の餅をまきます。この総の餅を運よく拾うことができれば、一年間ご利益(ごりやく)に預かれるという習わしです。無事、引き継ぎを終えました。次回は6年後に当番が回ってきます。
こもり堂には、一年間の神事の執り行い方がベニヤ板に絵図を描いて書き添えてあり、将来に渡って神事が風化していかぬようにの、熱い思いが伝わってきます。小さい頃からの記憶のとおりの神事で今日も何も変わっていません。ただ、小雪がちらつきとても寒かったように思いますし、年々、お参りの氏子が少なくなってきています。祭りを担ぐ人の部分で変化の兆しが現れ始めてきました。お参りの誘いの声掛けをし合うことで、まだ大丈夫と秘かに思ってはいますが。
朝6時、暗い内での餅まき。これって珍しいのでは。