今日は、いい天気。
汗ばむぐらい。
明後日、エリッククラプトンのコンサートに行く予定なのだが、ぎりぎりにしか行けないので、グッズのみ事前に買いに行った。
16時から、事前販売開始ということで、15時に行ったら、もう列ができていた。
16時ちょうどに販売開始となり、みな買うものを決めているようで、効率よく希望の品をゲットでき、16時15分には出口へ。
売り切れにならないかとか、公演に間に合うかとか、いらいらしながら待つより、精神衛生上きわめてよろしい。
かといって、いつも、時間的余裕を持って行けるとは限らないのだが。
今日の、メインは、丸キャリTravel×JR東日本企画の、『奈良を知る。日本を知る。』。
この企画は、もう30回近くやっているそうだが、私は、3回目か。
かつ、リアルはたぶん初めて。
オフィスから近いホールが会場なので、便利。
ネットで申し込んでいたのだが、抽選結果が届かなかったので、電話で照会したら、当たっていて、リアルで行けた。
610人入る会場だったが、超満員。
何故こんなにも人気があるのか?
今回も2部形式で、第1部は、米澤貴紀さんの「建物から読み解く春日大社の信仰」。
昨年も、春日大社がテーマだったが、違う切り口で、かつ先日訪れたばかりでもあり、たいへん面白かった。
隠岐の神社の建築様式が、出雲と伊勢と春日のごちゃまぜとガイドさんが言っていたが、春日大社の社殿を研究すると、いろんなことがわかるのだという。
神社の作りは、切妻が基本。
春日大社は、その妻入部分に、長い庇の屋根を付けており、切妻部分の曲線(波風板)を残すところが特徴という。
普段、見ることができないが、造替の際、古い社殿は、関係のある神社に譲られるということで、そこから、構造が研究できる。
千木、鰹木は位の高い神社の象徴。
土台の上に柱が立つのも春日大社の特徴の一つ。
鮮やかな朱色は、邪悪を避ける色という大陸の考え方を反映しているものと考えられる。
瑞垣という黒いぎざぎざがあるのは、知っていたが、意味はわからなかった。
この構造は、古墳から見つかる家の埴輪にも見られるもので、聖なる地域を区切る意味があるのだという。
神社の向きにも特徴があり、基本的な方向は、都から御蓋山を望む方向になるが、入り口は通常の神社と同じ南側にある。
何重もの回廊に囲まれているが、これは、お寺の影響。
もともと神仏習合の神社だった。
奈良国立博物館の裏の場所付近に、五重塔が二基立っていたが、一つは、藤原忠実の発願、一つは、鳥羽上皇の発願によるものだったという。
当時の、天皇家と、藤原家は、密接に、血縁関係で結ばれており、まさに国家を代表する神社だった。
などなど興味深い話が満載。
次回奈良に行った時、よく見てみよう。
第二部は、保山(ほざん)耕一さんによる「映像詩で巡る奈良~千年続く祈りの風景~」。
保山さんは、世界遺産の番組などで映像を手掛けたカメラマンだったが、直腸がんを患い退職され、その後地元の奈良の映像を撮り続けておられる。
見た感じ全くご病気は感じられなかったが、末期がんということで、命を削って活動されているものと思われる。
映像を3本見せていただいたが、すばらしい。
1本目は、早朝の春日大社万葉植物園の藤。
まだ入ったことはなかったのだが、池に美しい藤が姿を映す。
まさに今が旬で、昨日の藤の映像も、放映された。
この池は、御蓋山からの水を、春日大社が分けてもらっているものという。
2本目は、山の辺の道の棚田。
山の辺の道は、3回行ったが、神社仏閣・古墳中心で、あまり景色は見ていなかった。
長岳寺のアヤメもすばらしい。
3本目は、月。
奈良のお寺を前景にいろんな月を映している。
奈良の夜は、暗いそうで、月が夜空に映えてきれいという。
福井麻衣さんというハープ奏者とのコラボ作品。
奈良在住のカメラマンならではの視点で、一番いい季節、いいタイミングを狙って撮影。
撮影現場に自分が溶け込まないと、いい絵が撮れないという。
スナップ写真とは全く違う芸術の世界。
ということで、第二部も満喫。
奈良の魅力を再発見できた2時間だった。