kanekoの陸上日記

毎日更新予定の陸上日記です。陸上競技の指導で感じたことやkanekoが考えていることなどをひたすら書きます。

戦うために

2010-04-26 | 陸上競技
今回の支部大会のMVPがいるとすればakaneだと思います。個人種目とリレーを合わせて5冠、そのうち3つは大会新です。これは非常に大きい。支部大会は学校対抗ですからやはり「チーム」として取り組んでいるうちとしてはできるだけの努力をしていかなければいけません。その中心となりフル稼働したというのは以前のakaneとは違ってきていると思います。本人がその気になれば人は変わるという良い例だと思います。もちろん、まだまだですし浮かれないようにこちらから色々と話をしてかなければいけないと思っていますが。ここに来るまで何度激怒したことか・・・。最近は他校の先生からも表情が違うことをよく言われます。

今回は全て褒めらるわけではありません。4継でのミスは致命的でした。かなり動いていたのもあったと思いますが、またもバトンミス。これまでまともに渡ったことがありません。この部分を克服しなければいけません。基本的に待ち切れず少しタイミングが早くなってしまうのだと思います。加えてレースの時の集中力が増してきましたから練習の時よりも加速段階が良くなるのだと。今回の4継3-4走で完全に止まりました。減速したところからの再加速ですからかなりのロスをしています。何とか勝てたという感じですから。50秒9はもちろん、チームベストですしこれまで「4継のスピードがない」と言われていたチームとしては十分かもしれません。しかし、1走に1年生を使いこれまでと比べ0.5秒以上は速くなっているはずです。それで50秒9というのは良くありません。4継でも表彰台を狙うためには今のままでは4継で勝負しようとしているチームには絶対に勝てません。そのことを全員が危機感を持って考えていかなければいけないのです。

私も選手も女子は「マイルチーム」だと自負しています。マイルで戦う。そのためにこれまで何年もかけてチームを作ってきました。何度も書きますが中学時代に特別強かった選手はいません。エースrinaは1度だけ64秒9を出したことがありますがそれ以外は67秒台という選手でした。他の選手も同様。ほとんどの選手が長距離選手に近い状態でしたからスピードがありません。昨年、マイルでインターハイに出場した6チーム中5チームが4継でもインターハイに出場しています。そのスピードを生かしてのマイルなのです。もちろん持続系のマイルチームもいますが、それは圧倒的な持久力を持っています。インターハイで入賞するレベルの選手を抱えているなら可能かもしれませんが、うちのような普通のチームには到底到達できないレベルです。
だからこそ1年間、スピードを上げるための努力をしてきました。スピードを生み出すのは基本的な技術と基礎筋力だと考えていますからそれを繰り返し繰り返し地道にやってきました。そのスピードの中心にいるのがakaneです。唯一といっても良いほどのショートスプリンターでした。武器は最大スピードの高さです。身長があるので加速段階が上手くいきませんがスピードに乗れば簡単には負けません。しかし、今のミスが続けば4継での活躍は期待できません。生かされないのです。4継でも戦うためにもう一度考えていこうと思っています。このままでは勝てない。

持っている力を最大限に引き出せるか?大きな問題だと思います。いつも選手には「心」だと話し続けてきました。「心」が変わっていけば自然とやるべきことが見えてきます。今の上級生でsakiが力を出し切れるようになればチームのインターハイはかなり近づいてくると思っています。akaneにできたのだからsakiにもできると思っています。かなり労力がかかりますが、それでも手をかけるだけの意味はあると思っています。3年生がいるから強いと思われています。それでは非常に面白くない。他の選手も力を発揮していけば今の3年生には簡単には負けない選手ばかりです。ここがチームとして戦っていくためのうちの大きな課題だと思います。

男子は「想い」が強すぎる。絶対に強くなりたいという「想い」があります。一切の妥協を許さないotani、今回のレースは全く納得ができないと思います。マイナスに考えてしまう危険性があります。ここは何度も本人に話をしていかなければいけないと感じています。男子もかなりの力があります。取り組む意識も本当に高いと考えています。だからこそ「結果」という自信につながるものを出させたい。女子が力を発揮できるようになってきたということは男子も同じように出せるはずなのです。ここに大きな課題があります。私自身もっと多くのことを考えていかなければいけないと感じています。こちらは4継チームです。スピードを生かしてもっともっと戦える状態に持っていかないといけないと思います。アンカーに1年生を使わなければいけないチーム事情です。だからこそ上級生の3人が逃げ切れるだけの差を作り出してこなければいけない。プレッシャーを感じるのか、自分たちの力を示すのか。大きな差だと思います。

戦うためには様々な部分が不足しています。そのことを今回の支部大会で改めて気付かされました。選手に日誌、「心」が動いている者が多い。1年生とは温度差がかなりあります。仕方ない部分だとは思います。「感動した」と書いている1年生がいました。これは伸びる可能性があると思っています。自分が「走れた」「走れなかった」という自己評価ではなく、チームの取り組む姿勢を見て「心」が動いたのですから。上級生がどこまで自分の「心」を動かし、他者の「心」を動かせる選手になれるか。私自身も選手の「想い」に応えられるだけの「力」を身につけていきたいと思います。

インターハイへの道、スタートを切ったばかりです。絶対に届くと信じて戦っていきます。
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支部大会2日目

2010-04-26 | 陸上競技
日曜日、支部大会の2日目でした。かなり天候も良く風もない絶好のコンディションとなりました。少し暑くなりすぎた感じもあります。今までとの差が激しいのでそれだけで疲れてしまう気もします。

今回は女子2人を800mに出しました。1人はシードを持っていますが、もう1人は昨年1度走って2分27秒くらいでした。yukaは最近スピードが上がりませんから苦しいレースが続きます。レースは他校の長距離選手が引っ張ってくれる展開。1周目が71秒とかなり遅いペースとなりました。ラスト250m地点でyukaが仕掛ける。これは間違いなくタイミングが悪い。結局最後にhatuにかわされてしまいました。hatuは前日軽く走って2分24秒で走っていましたから強いのは強いなという感じでした。が、貧血ですからどこまで持つのかなと思っていました。決勝はhatuが2分25秒1、yukaが25秒5。慣れが大切かなと。

100mは昨日脚をつったotaniが出場。本人は問題ないと話していましたがレース中につってそのまま走っていますから筋肉に負担はかかっていたと思います。今回は勝てれば良いと思っていたのですが、思わぬ伏兵が現れて11秒2で2位となりました。本人は不満だと思いますが、良く走ったのではないかと思います。何とか総体では電気計時で11秒1台までに持っていきたいですね。

女子100mは1年生のmihoが決勝に残りました。中学時代の実績では出場選手の中では4番目くらいでした。が、2ヶ月近く身体作りをしてきた成果が最近少しだけ出てきました。1年生の間から試合を優先して調整ばかりしていたら間違いなく中学時代の貯金は使い果たしてしまいます。これは師事している方から教わってきた部分です。将来的に必ず差が付くと思っています。秋には中学時代に勝てなかった選手達に一泡吹かせたいと思っていました。長期的視点ですね。
決勝はスタートから抜群ね飛び出しを見せました。私はスタート地点から見ていたので全く分からなかったのですがなんと優勝してしまったようです。驚きです。冗談半分で「勝てなかったらマイルを走らせる」と言っておいたのが良かったのかもしれません(笑)。向風0.9の中で12秒9でした。すごい話です。まー今から総体まではまた基礎練習にしますからどこまで走れるかはわかりませんが、4継でもかなり戦えると思いますね。

女子の100mH、akaneとmikiを出場させました。県総体で総合優勝するために得点が取れる可能性がある種目はエントリーしておきたいので。またこの種目、akaneが壁を乗り越えるためには必要不可欠な種目だと考えています。中学時代、100mHの選手で決勝に残る位の選手(17秒後半?)でした。それが高校に入ってから全く跳べなくなりました。本人の苦手意識からです。ここを克服しない限りインターハイに行ける可能性は無いと考えています。殻を破るためには絶対に必要です。まー1回も練習していませんが、他の部分の力を考えたら100mHでも県の表彰台に乗るくらいの力はあります。結果は16秒1。合格点だと思います。まだまだですがかなり変わってきています。あともう一歩です。ちなみに大会新でした(笑)。

男子の400m組、ほとんど短長練習をしていません。走れないのは分かっていましたが走らせました。練習としての意味合いがかなり強くなっていました。予想通りラスト撃沈。もうちょっと粘ってもらわないといけません。不甲斐ない。400mHのことを考えたら明らかに走力不足です。これから必要なポイント練習がきちんと出来るようにしてもらいたいですね。
女子400mは最初からうちの選手同士の競争になることは分かっていました。rina以外の2人は800mも走っていますから400m決勝が3本目になります。貧血傾向があるので身体はかなりきつかったと思います。それでも他校に負けるレベルではありません。どれだけ走れるかを見ようと思っていました。レースはrinaの独壇場でした。前日久々にスピードが出て昨年の秋以来来たことがなかったハムストリングの筋肉痛(笑)。良い走りができ始めた証拠です。変わり始めた時がチャンスです。動きを本物にしてもらいたいと思いますね。で、レースですがrinaが「これでもか」という位のスピードで最初から飛ばしまくりました。見ていて気持ちの良いレース展開です。間違いなく飛ばしすぎですが(笑)。ラスト維持できませんでしたが59秒5で断トツでした。今まで出来ていなかったハイスピードのスピード持続練習がきちんと積めたらかなりのところまで行くと思います。やはり強い。
他の2人は精彩なく。61秒4と63秒4でした。ここ最近動きが悪いyuka、若干のオーバーストライド気味です。小さい身体をフルに使おうとしているため膝から下が出てしまいます。重心移動が伴わない動きですからスピードが上がりません。レース終了後、自分でショートをしながらその部分に気づいたようです。明らかに動きが変わりました。感じを忘れないようにしてもらいたいですね。元々うちは「スピード型の800m」で勝負するつもりです。63秒もかかっていたら走れるはずがありません。今回の気付きで大きく動きが変わることを期待したいと思います。

最後のマイル、400mから1時間後でした。貧血の上に800mと400mを2本走ったhatuにはかなりきつかったと思います。絶対にmikiは使わないと宣言していましたから無理矢理でも走らせます。同じくrinaもかなりダメージがあったようです。1時間では回復しません。こちらも関係なし。レース自体は1走のsakiが400mを61秒7で持ってきたようです。遅すぎる。他校と比べてというよりもタイムが悪いのは問題です。akaneが60秒3、rinaが59秒3、hatuが61秒2くらいだったようです。結果的には4分02秒3の大会新でした。この時期に単独でこのタイムが出せるというのはかなり良いと思っていますが、まだ物足りないですね。現時点でも4分切りはそれほど難しくないと思っていますから。さすがに疲れもあるでしょう。満足せずにやっていく必要があります。

女子は総合優勝でした。スプリント種目、800m、ハードルに加え両リレー全て優勝しました。今のチーム状態からしたらある意味「当然」だと思います。ほぼ取りこぼしなく得点しました。こちらの予想通りの展開です。逆に男子は取りこぼしが続き、7点差で総合2位。きちんと走れていれば十分届いた可能性があります。ここはもったいないですね。女子はかなり順調ですが男子はもう一歩が続きます。かなり力はあると思うのですがなかなか上手く発揮できません。なんとかしなければいけません。
一先ず(?)支部大会の結果を書いておきます。まだ思うことがあるのでまた書きます。男子の奮起に期待したいですね。
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可能性

2010-04-26 | 陸上競技
支部大会1日目、一番最初の種目は女子の400mHでした。mikiは先週末に軽度の肉離れをしてしまったためポイント練習は全く出来ませんでした。というか、走ることすらできないのでそれどころではありません。水曜日にウインドスプリント、木曜日に軽いダッシュ、金曜日に数本ダッシュという回復度合い。まー跳べるなら得点稼ぎに出場しようかというレベルでした。

逆にakaneはかなり順調に来ています。トータルの力が上がってきていますから非常に面白い状態だと思っています。大会記録は山口県記録保持者が出した67秒1。かなりの確率で更新するだろうなと感じていました。調子が良いというのではなく力自体が間違いなく上がっています。

実は今回の大会が始まる前にたまたま机の中にあった手紙を読みました。それは練習メニューを与える形で指導していた(練習はほぼ1人でやっていたはず)山口県記録保持者からのもらった「感謝」と「これから」について書いてあるものでした。いつの日か自分が指導した選手がこの子の記録を更新したいと思ってやってきました。考えてみると不思議な感じがしますが、本当にたまたまその手紙を読んだのです。

それで実際の支部大会のレース。故障明けのmikiは前半の歩数を1歩増やして交互に跳ぶことにしていました。まだレース展開としては不十分です。akaneは自分の感覚を作るために何台目まで17歩でいけるかを確かめさせました。今回は挑戦しても良い大会なので、少し余裕があるところで18歩に切り替えるように指示。
この2人が前半競り合いながら走りました。私からすれば今のakaneにmikiがついていけるとは思っていませんでした。仕上がり程度としては6割くらいでしたから。200mまでは少しmikiがリードするような展開。300mでakaneが少しリードをしてそこから一気に差が付きました。akaneの強さは最後まで歩数の増加が少なく19歩でカバー出来る事です。かなり強いです。mikiは心肺機能への負荷を全くかけていませんでしたからラスト持ちません。当然です。結果的にakaneは64秒6の大会新、mikiは65秒8でこちらも大会新のタイムでした。

この時期にこのタイムで走ったというのはかなり大きいと思います。400mH組の今年の目標は2つ。「インターハイに出場してラウンドを進むこと」 と「山口県記録更新」です。十分可能性があります。2人が高いレベルで争いますから自然とレベルが上がっていきます。今回はakaneが勝ちましたがどちらが強いとは言えないと考えています。昨年はmikiが勝ち続けましたが今年はどちらも強いのでどうなるかはわかりません。それくらいの力の差だと思っています。どちらが勝っても僅差だと。

今後の可能性を大きく感じると共にマイルにもつながる部分ですからチームメイトの自信にもなります。戦う準備が少しずつ出来てきています。
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