読書三昧(26年11月)
月の後半「腫瘍マーカー」が悪い方に急上昇。急遽薬の一つが変更になった。今度の薬の副作用は、顔にニキビのような吹き出物が出ること。最近つるつるになっていた頭に黒い毛がはえてきたし、加えてニキビが出たら若返るかも。そんな呑気なこと言ってられないんだけど・・・。
11月に読んだ本
柚月裕子『蟻の菜園』
村上春樹『羊をめぐる冒険』
平岩弓枝『私家本椿説弓張月』
湊かなえ『Nのために』
野田秀樹『20世紀最後の戯曲集』
森岡正作句集『風騒』
☆柚月裕子『蟻の菜園』
ミステリーとしては、にぶい私でも途中で結論がわかってしまう程度。ただ小さい頃父親からDVを受けた姉妹が、手段を選ばない方法で助け合いながら生きていく話としての迫力は凄い。
☆平岩弓枝『私家本椿説弓張月』
滝沢馬琴の原作『椿説弓張月』を平岩弓枝が現代文で書き直し手を加えたものであるが、これがびっくりするほど面白い。鎮西八郎為朝が京都・肥後・筑紫・八丈島・琉球まで駆け回り活躍する話。
スケールが大きくおおらかさが半端でない。あらためて江戸時代の作家の凄さを感じる。
☆湊かなえ『Nのために』
テレビのドラマが終わるまで本は開けないと決めていたが、テレビが第三話に来た時点で誘惑に負けて読んでしまった。面白い。本が先だったら少しわかりにくいかもしれないが、ドラマで概略の筋が見えていたのでするする読めた。
ドラマは12月まで続く。テレビではどういうラストになるか楽しみ。
☆野田秀樹『20世紀最後の戯曲集』
「Right Eye」「パンドラの鐘」「カノン」の三篇を所収。
舞台で見る野田芝居は動きや言葉遊びに目を取られてしまうが、戯曲に見る野田はもう少しシリアスな面が見える。比較が面白い。
☆森岡正作句集『風騒』
畳拭く始終を萩の風通し
弁慶のやうに煤竹振り回す
園児らのはるばる蝌蚪の国に着く
ゐのこづち付けて世継ぎの帰りけり
白神の風騒風狂雪来るか
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