曜日のない暮らし

日々の暮らしにあるささやかで素晴らしい瞬間
暮らしと心を癒してくれる生き物たち
山本弘三の写真を中心にした日記帳

春の京都 散策ー4

2018年04月14日 | 日記

今日の花

光悦寺の椿

 


 鷹ヶ峰にやって来たのは50年ぶりです。学生時代にはここまで何度も自転車でやって来たものです。出町柳から加茂川沿いの道を登って来るのです。坂道というほどではありませんがずっと登り坂です。帰りは楽ですよね。今回の京都散策は私の希望を入れていただいて鷹ヶ峰の光悦寺・常照寺・源光庵にしました。何となく懐かしい所で、もう一度訪れてみたくなりました。

鷹ヶ峰の地はご存知のように本阿弥光悦が徳川家康から拝領して開いた所で本阿弥一族をはじめ彼を慕う文化人や職人が集まって来て一種の文化村を作っていたそうです。都の中心から遠く離れていますがなかなかいい雰囲気の所です。私もここの環境が気に入り、もしも京都へ住むようなことがあればここもいいかもしれないなと昔思ったことがあります。

 


鷹ヶ峰 光悦寺

 

 

「南無妙法蓮華経」の文字が見えます。午前中訪れた本法寺と同じ日蓮宗のお寺です。

秋に来ると紅葉がきれいでしょうね。

茅葺きの鐘楼はめずらしいです。


境内には大虚庵、三巴亭、了寂軒、徳友庵、本阿弥庵、騎牛庵、自得庵の7つの茶室が散在していますが、みんな比較的新しい建物です。

有名な光悦垣です。本法寺の庭にもありましたね。

山つつじが満開でした。

鷹ヶ峰三山

春の日差しの中キタキチョウが飛んでいました。

南の方を見ると京都の町が見えます。

確かめることはできませんでしたが、前翅の先がとがっているのでツマグロキチョウだったのかもしれません。

本阿弥光悦さんはここに眠っています。京都の町を遠くに見下ろすいい所です。

 

 

ここにも我々より他の観光客の姿はほとんどありませんでした。


春の京都 3. 昼食

2018年04月13日 | 日記

今日の花

鷹ヶ峰の椿 黒っぽい赤色ですが、こんな色もいいですね。 

 

 


 午後の京都散策の予定は 鷹ヶ峰です。それで近い所でと考えて同じ鷹ヶ峰にある「しょうざんリゾート京都」の中にある京料理の店千寿閣に予約を入れました。

「しょうざんリゾート京都」というのは、着物のしょうざんの松山正雄が風光明美な鷹ヶ峰の地に35000坪もの広い土地を求め、和風庭園と峰玉亭という宿泊のできる着物展示用の建物を作ったのが始まりで、総合リゾートとして楽しめるようホテル・レストラン・プール・ボーリング場・結婚式場などの設備を整えて今に至っています。古都の雰囲気にはそぐわないような気もしますが京都人は常に新しがり屋でもありますのでこれはこれでよいかなと感じました。予約していた千寿閣は静かな部屋でお食事ができて、とても良い雰囲気でした。窓の外はもうすっかり新緑の季節でした。

千寿閣の門の前はこんもりとした小山になっていますが、これは秀吉が16世紀末に作った京都の城壁「御土居」の一部が残されたものです。京都の街の中と外を分けるために作った土塁ですが、ここと他にも少し残っていますが今ではほとんど残っていません。

 

 


しょうざんリゾート京都

 

右の建物がボーリング場です。

結婚式用のチャペルでしょうか。

前の洋風の建物は中華料理の店です。

料亭 千寿閣 です。

千寿閣の二階から下の庭園を見る。今回は庭園を歩くことはできませんでした。

最初に作られた峰玉亭の正門

 

 

秀吉の作った御土居

御土居の上から桜の花びらが牡丹雪のように落ちてきます。

もう、清々しい新緑の季節になろうとしています。

お腹もいっぱいだし、幸せそうですね。  日ごろの習慣で、ちょっと一と時「お昼寝」ができるともっと幸せなんですけどね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


春の京都 散策ー2

2018年04月12日 | 日記

今日の花

京都のお寺巡りをしていると素敵な椿に出会えます。

 


 今回本法寺へ入るとき堀川通の方から入りました。境内を抜けて東側の通りに出るとそこは小川通りです。せまい通りですがいかにも京都らしい街並みの所へ出ました。立派な落ち着いた門構えの家が並んでいます。ここはどこのお家かなと近寄ってみると門のそばに石柱が立っていて「不審庵」と書いてあります。何も知らずにここへやって来たのでびっくりです。もしかして利休さんの不審庵でしょうか? ということはここが表千家であちらが裏千家ということになりますね。抹茶を頂くのは好きですが、わたしは茶道の心得が全くないので千家が何処にあるのかなど全く知りませんでした。それを知っていた友人が本法寺へ来たついでにこの通りを見せてくれたのだとわかりました。表千家の不審庵に裏千家の今日庵はちょっとのぞいてみたいけど共に非公開なので見ることは叶いませんでした。失礼を覚悟で門の内を少しだけのぞいてみました。千利休が自分の好みの草庵茶室に不審庵と名付けたのは「大徳寺の古渓和尚が筆をふるった『不審花開今日春』の墨跡から不審庵と呼ばれ・・・」と伝えられているそうですが、わたしもこの言葉は何となく好きですね。「不審花開今日春」不審にして花開く今日の春と読むのでしょうか、春になった今日この頃こんなにも花が開くのは何ともいぶかしい不思議なことだ。自然を讃えた言葉でしょうね。質素で狭い空間で心静かにお茶をたてる、花一輪とともに。いつか私もこんな心境になれるのでしょうか。



小川通りの街並み

 

 

こちらは裏千家でしょうか

 

 

千家の反対側にはお茶道具のお店がありました。

 

不審庵の石柱

門の中をそっと覗くと中は広々として静かなたたずまいです。

 

南側の通りは寺之内通りです。前のお店は茶房になっていてお抹茶などが飲めるようだったので、仲間の一人がお茶が飲みたいと提案しましたが、時間が無いと却下されました。

ここには昔小さな川が流れていたのです。


表千家 この奥に今日庵があるのでしょうか。

石畳が素敵です。


この界隈は一般の観光客がいないのがいいです。


春の京都 散策ー1

2018年04月11日 | 日記

今日の花

京都 叡昌山本法寺の桜と椿

 


 学生時代の仲間で集まる恒例の京都の花見は、今年も4月4日と5日で行われました。仲間みんなが60歳の還暦を迎えた時に青春時代を過ごした京都で花見をしようと呼びかけたことからこのような集いが始まりました。春の花見会は今年で12回目ですが、京都の秋の紅葉狩りや京都以外の所で集まったこともありますのでそれを加えると17回になります。とても気の合う仲間なので毎年みんなで集まることを楽しみにしています。

今年も正月3日からプランを立て始めました。春の桜のころの京都観光は早めに計画を立てて宿や食事処を押さえておかないとね、間近だとなかなか予約が難しいようです。京都を訪れる観光客は国内・外国を合わせて年間4500万人と聞いています。特に最近は外国からの観光客がものすごく増えていて、今年も京都駅に着いた途端、歩いている人の半数以上が外国の方てはないかと思えるほどでした。

京都へ着くと真っ先にレンタカーを借ります。みんな昔住んだことのある街ですから土地勘はありますし、仲間の一人がつい最近まで京都へ仕事で毎月来ていたこともあり街中の事情に明るく、彼に運転を任せておけば下手なタクシーよりはるかに上手に目的地へ連れて行ってくれます。自分たちでどこへでも移動できるのはすごく便利です。今年の計画ではまず堀川通りを上がって(京都では北へ向かうことを上がると言い、南へ向かうことを下がると言います)寺之内通りまで行き本法寺へ長谷川等伯の大佛涅槃図を見に行くことにしています。縦10m、横6mの大作でこの時期にだけ本物を見ることができます。私は初めて見る仏画なので期待していました。涅槃図は多くの人が描いていますし展示されている所も結構ありますが、これほどの大きさのものはあまり見たことが無いのではと思いました。この絵が掛けられるということは当時のお寺の本堂は大きかったのでしょうね。

本法寺の境内の桜はかなり散っていて遅咲きの八重桜が咲き始めていました。そして、光悦作の巴の庭はもう新緑を迎えていました。

 

毎年この時期にこのブログで京都の旅の報告をしていますが、昨日、ある方から今年は京都は無いのと言われました。実は旅行から帰ってこの方毎日みかんの木や桜の木を植えるのに忙しく旅の写真を整理する暇がありませんでした。ようやく最初の訪問地の写真の整理ができたので、遅くなりましたがこれから例年のように少しづつご紹介して行きます。お付き合いくださいませ。

 


毎年のことですが、京都駅に着くと気持ちの上では一気に50年前の青春時代に戻ることができます。

 

1年ぶりに出会う友と元気であったことを喜びあいます。

 

レンタカーで目的地へ向かいます。堀川通りは南北に移動するのに便利な通りです。桜がたくさん街路樹に植えてあるのですが花はほとんど終わっていました。

 

最初の目的地本法寺へ着きました。駐車場に入ると車が一台もありません。境内にも私たちよりほかには人影が無くとても静かです。

脇の方から入りましたが、こちらが正門です。

 

こうして桜の花を透かしてお寺の建物を眺めるといかにも春の京都の雰囲気が感じられます。

 

 

涅槃図と巴の庭を拝観に入ります

ここも私たちだけでした。

十の庭(つなしのにわ)と呼ばれています。庭の中に据えられた石が10個あります。1個のことをひとつと言いますね。2個はふたつ、5個はいつつです。1から9個まではみんな数え数字に「つ」が付きますが10は「とお」と言ってつが付かないのです。それで「つ無しの庭」と呼ばれるのだそうです。

 

さらに奥へ進むと、おなじみの光悦好みの竹垣が組んでありました。そうなんです、ここの庭は本阿弥光悦の作なんです。

光悦作と伝えられているつくばいです。椿の花が落ちていていいですね。

築山には巴の形が作られていましたがいまでは良くわかりません。

これでも春の京都かと疑いたくなるような静けさです。私たちより他にはだれもいません。

 

長谷川等伯の大佛涅槃図です。(縦10m、横6m)

本物の写真撮影はできません。

 

 

 


椿の挿し木 2018春

2018年04月06日 | 日記

挿し木椿 の花

椿の花は挿し木した次の年の春に花を付けることができます。わずか数枚の葉で立派な花を咲かせることができるのはすごい力ですね。

 


 椿の花が盛りとなる3月になったころから、私のブログへのアクセスは「椿の挿し木」のページが急激に多くなって来ました。多い日にはアクセスの半数以上が椿の挿し木に関するものです。私のブログの記事としては蝶などの虫関連、柑橘関係の記事が多いように思うのですが、なぜ椿のアクセスが多いのか不思議に思うことがあります。

たしかに、最近わたしは椿山を作ろうとしていると話をしましたので、分かっていただけると思いますが、この何年か椿の苗を一生懸命作っています。椿の苗は比較的んたんに作れるので、以前にも2度椿の挿し木について書いているのですがもう一度作り方をご紹介しましょう。

今日は朝から雨模様なので挿し木の作業にはうってつけです。昨日椿の穂木を集めておいたのでそれを使って朝から挿し木をしました。活着率がよくて、後の管理が楽な密閉挿しの手順を写真を交えて説明します。椿の挿し木は一年中いつでもできますが、今の時期には花が見られるのでどんな椿を増やしたいのかよく分かり挿し木の適期だと思います。春の新芽が伸びきって緑化が完了した6月・7月頃も挿し木の適期ですが、その時期には花が無いため品種を間違えたりすることもあって注意が必要です。秋以降の気温の低い時期に挿し木をすると発根に時間がかかります。

 

 


椿の挿し木の準備

 

1. 挿し木用の枝は30分以上数できれば数時間くらい切り口を水につけて十分水揚げをしておきます。

 

2. 挿し木用の鉢は乾燥しないようにポリポットがよいでしょう。

 

3. 挿し土は雑菌が少なくて保水性のある土ということで、私は川砂と赤玉土か鹿沼土を半々で混合したものを使います。

 

4. 次に挿し穂を準備します。十分水揚げしたものを使います。

挿し穂は10㎝前後の長さで、健全な葉が4~5枚付いていて良い新芽が付いているものが良いでしょう。

適度な長さに切りますが切り口は良く切れる刃物で切り、切り口には発根剤を付けておきましょう。(ルートンなど)

 

5. 挿し土には5㎝程度埋まるようにします。12㎝の鉢で3本挿せます。

 

6. 鉢をビニールで密閉するための支えを針金で作ります。

これで、土に挿す所まで終わりました。

 

7. 次に、鉢に十分な水をかけて、挿し穂の切り口に土がよくなじむようにたっぷりの水と土をゆすって土中に隙間の無いようにします。

 

8. 鉢の水が引いて挿し枝がよく落ち着いたらポリ袋をかけセロテープで裾をきれいに密閉します。

あまり密封すると中の椿の枝が呼吸できないのではないかと心配する方がありますが、呼吸するくらいのガスは通りますので心配はいりません。

 

9. 中の土を十分湿らせておいて密封したら、3か月間一切開けてはいけません。挿し枝の持つ養分で新芽が伸びたり、新しい根っこが出てきたりします。

日光が直接当たるとポリ袋の中の温度が上がりすぎるので半日蔭くらいの場所が置き場としては最適です。椿は林の中の日陰でも十分成長できます。

 

このようにして3カ月間放置しておくときれいに発根しますので、良い根が出ているものから普通の肥料分を含んだ培養度に植え替えを行います。いきなり乾燥や乾いた外気に合わせると根があっても枯れることもありますので、しばらくの間もう一度ポリ袋をかぶせておくか、水やりをこまめにやりましょう。うまく行くと秋には蕾が付いて冬か春には開花が見られます。

挿し木をして3か月間はポリ袋を開けたり、根が出ていないか確かめようと抜いてみたりしない方が良いです。発根するまでは何もしないで放置することがこの密封挿しのポイントです。

うまく行くと活着率は80%以上になることもありますが、品種によっては活着しにくいものもあります。

 

 

 


名残の桜

2018年04月03日 | 日記

今日の花

八重桜 関山   本来4月の下旬に咲く遅咲きの桜ですが、もう咲き始めていました。

 


 ここのところ良い天気が続き、毎日20℃を越す暖かさです。待ちに待った桜はもう散り始めました。今日の花は明日には見られません。そう思って毎日毎日桜を見て回っていましたが、もうお終いですね。今日は最後のつもりで名残りの桜を見てきました。6時に出かけて日の出を待ち、朝日が桜を照らし始めると、ようやくカメラの出番です。道路に降り積もった花弁も早朝には傷んでいません。風が全くないので桜吹雪は見られませんでしたが、地球の重力に引かれてはらはらと散るさまは静けさを一層引き立てるようでした。

私の植えた桜も大きく成長したものです。今年はこれでお終い、桜たちはまた来年お目にかかります。


 


名残の桜

さくらと残月

 

ここのは我が家のレモン畑があり私の庭のようなものです。蝶たちの良く集まるビオトープもあります。

 

ここでは多くの人が花見の宴を開く所です。

 

 

大島オレンジロードはいまやさくらロードになりつつあります。

 

 

コーラスの仲間と一緒に植えました。

 

 

しだれ桜  私が小学生のころには、まだほんの小さな木でした。

 

 

 

 

 

 明日から京都です。