曜日のない暮らし

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山本弘三の写真を中心にした日記帳

山本柑橘園の柑橘紹介ー7. あすみ

2017年02月02日 | 日記

今日の花

木瓜  いつ咲き始めたのか気が付いたらちらほらと咲いていました。

 


 今日は柑橘「あすみ」について紹介します。あすみは国の農業試験研究機関の農研機構から2012年に公表された柑橘の新しい育成品種です。

公開当初から食べて美味しい品種だなと感じていました。山本柑橘園では2014年に苗木を導入して試験栽培を始めましたが昨年初めて結実しました。今年の1月の初旬から試食していますが確かに味は良いと思います。果皮は比較的剥きやすく果肉もしっかりしているので果汁が出て手が汚れることもありません。中袋の柔らかさは中程度でそのまま食べることはできます。ただ種が少し入るようで気になりました。

このあすみは食べる果物としては美味しいのでとても優れた柑橘だと思いますが外観に問題があります。日本では果物は嗜好品として捉えられますので美味しいだけでなく見た目も美しいものが要求されます。特にお店では味よりも見た目の良さに重点が置かれているようで値段は見た目の良さに比例していることが多いのです。そのことを考えると、この「あすみ」はまったく不利です。あすみが熟する2月の初めになっても果皮の色に緑が部分的に残って全体がオレンジ色になりません。オレンジと緑のマーブル色になって素人目には未熟なみかんの様に感じられ一瞬見た目に美味しさは感じられません。ただお店に並べられただけでは試食販売かよほど詳しい説明がないかぎり、あすみの美味しさに気づいてもらうことはできないでしょう。その欠点を逆手にとって山本柑橘園ではあすみの特徴にしたいと思っています。デコポンにデコがあるように果皮の色がオレンジと緑のマーブル色と言うのは他にありませんからお客様に覚えていただく特徴としては良いのではないかと信じています。

見た目にきれいで素晴らしいけど食べてあまりおいしくない果物より、見た目はおいしそうでなくとも食べてびっくりするくらい美味しい果物の方を栽培者の私は選びます。「あすみ」はそんなみかんになるのではないでしょうか。

 


新しい柑橘 あすみ

2月2日収穫

色的には出初めの極早生みかん のようですね。

 

果皮はとても薄いです

さじょうがしっかりしています

時々種が入っています

 

成熟した種が3粒と不完全種子が4粒入っていました

 

甘さは申し分ありません。甘いだけでなく酸味とのバランスも良いと思います。 


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