医療・介護を支える継続企業の知恵袋

毎日ブログを書き続け10年が過ぎました。2025年、2042年に向けた医療介護の厳しい時代を乗り切る策を考えます。

逆手に取る

2024-08-08 04:25:41 | 薬局
そろそろ曖昧にせずはっきりさせる必要があるのではないか。

大阪市で始まる調剤業務の一部外部委託が、早くも10月から次なるフェーズ2が名乗りを上げている。
8月からのフェーズ1では4社8薬局が同一法人での開始となった。
10月からのフェーズ2では10社13薬局が別法人間での運用となるらしい。
しかも受託先の薬局が直接患者に届けるのではなく、委託先の薬局が調剤済みの一包化を受け取って患者への投薬になるそうだ。
何と手間のかかる仕組みだろうか。
この移動させる物流費はどうなるのか。
時間的な部分はどうなるのか。
私が心配することじゃないけど気になる。
それにしても10社13薬局となると外部は3薬局ってことなのか。
同一法人でやるってした方がいいように思うけど。

先日、近畿地方の薬局で事務員に調剤をさせていたとして18日間の業務停止処分があった。
その薬局では事務員に水剤を調剤させていたらしい。
管理薬剤師は0402通知を誤って理解していたとか?
本当に、そうだとしたら困った薬剤師である。
もちろん知らなかったのか、知れんけどなのか経営者もとんでもない。

さて、調剤の一部外部委託で現段階では一包化のみ認められている。
思い出して欲しいが、平成31年(2019年)4月2日の「調剤業務の在り方について」が課長通知として出されている。
これによると、細かい表現は省略するが、薬剤師以外に認められている業務として「判断を加える余地に乏しい機械的な作業であること」がある。
さらに具体的に「処方箋に記載された医薬品(PTP シート又はこれに準ずるものにより包装されたままの医薬品)の必要量を取り 揃える行為」が認められている。
そして「薬剤師による監査の前に行う一包化した薬剤の数量の確認行為」も認められている。
もちろん軟膏、水剤、散剤は不可となっている。
先ほどの近畿地方の薬局は最もわかりやすい不可の業務をやらせていたことになる。

さて、ここで悩ましいのは分包時のバラマキの是非である。
たまにまれに一部の薬局で薬剤以外の人が行っている姿を見かける。
個人的には「判断を加える余地に乏しい機械的な作業であること」に該当すると考える。
ただ具体的な事例の中には入っていない。
もちろん外部委託を受ける薬局は、オール機械化が進んでいるので薬剤師以外の関与は少ないのかもしれない。

結論から言うと中小薬局の一包化に時間を要して対人業務が滞るとしたら、何のことはない薬剤師以外に一包化の業務が可能としたらいいだけじゃない。
今回の調剤業務の一部外部委託の解禁を機に、薬剤師以外の一包化を認めるように動いてはどうだろうか。
いい考えだと思わない。

頼むよ!新体制!!
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4 コメント

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Unknown (ぱんや)
2024-08-08 21:28:51
一包化の監査をどうするか?
キモはそこだと思っています。
返信する
Unknown (駒形SAN)
2024-08-09 02:44:55
責任の所在が曖昧ですね。

合理化や効率化が人の命より優先される時代なんでしょうね。
薬剤師職能を軽視した医師的発想のように思います。
返信する
Unknown (駒形ファン)
2024-08-09 12:10:04
医薬品不足解消を実現します。
地域フォーミュラリを実現します。
調剤医療費適正化を実現します。

地域調剤センターでね。
これを薬局3.0というのかも?

先生は冬の時代と夏の時代を提唱されています。
先生曰く「2.0の薬局は冬」

この変化は調剤報酬、調剤薬局の是正、適正化ということなのでしょうか?

適正化ということになると
調剤薬局が抱える社会的課題は改善されるのでしょうか?

急速な人口減少地域、過疎地、離島では、薬局はおろか医療提供側の人員確保が困難になりつつあります。しかし、今度の「無医村」は遠隔診療でなんとか無医村ではない体裁を保つでしょう。無薬剤師地域は、無医村と同様の対応となるのでは?そうすると、薬局DXは先見の明がある多くの人にとって良い取り組みとなります。
それでは、薬局DXが人々に与えるへの影響はどのようなものなのでしょう?

薬局DXというより、ほぼほぼ保険調剤DXな気がする駒形ファンでございます。保険調剤利権トランスフォーメーションである気もします。

現実的にここまで国策として話が進むと、どんでん返しはよほどのことがない限り起こらないですよね。

駒形Sanがご指摘の「軽視」、駒形ファンも感じとっております。先生は本職?より、御家業の方が「儲かる」から薬局経営を志したと以前どこかでお聞きしました。起業動機、経営動機が儲かるからというわけです。共存共栄をしているのかな?しているようでしていないのかな?もしかして、気がついた時には仲間と思っていたのに内側から食い尽くされてしまうのかな?

良くも悪くも、業界再編の時代がすぐそこまで迫っています。様々なセミナーや会合でお金の話ばかりする場合、怪しさが漂うものです。しかし、お金ではなくて、中身のある話が中心の集まりでは真実味が帯びます。中身のある集まりとは、そう、駒形セミナーのことですよ。

仕事があるってありがたいですね。
明日も楽しみです。
返信する
謎の先生? (駒形SAN)
2024-08-10 03:04:38
人の為と言いながら自分の為にやることは、ある面では無意識な行為なのかもしれません。

私も人の為と言いながら自分の食い扶持の為に活動しています。
ただ、自分の為が大きいか小さいかの違いかもしれません。

地震が気になります。
”日本沈没”が現実味を帯びてきました。
防ぎようがないですが、しっかりと備えだけはしておきたいです。
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