医療・介護を支える継続企業の知恵袋

毎日ブログを書き続け10年が過ぎました。2025年、2042年に向けた医療介護の厳しい時代を乗り切る策を考えます。

拾い引き出し

2018-02-24 06:24:51 | 薬局
技あり!

今回の調剤報酬では患者から服薬情報を引き出すスキルが薬剤師に求められている。
21日に厚生労働省から公表された高齢者の医薬品使用ガイドラインは、ただ単に体調を確認して服薬状況を確認するだけでは意味をなさない。
まして「いつもと同じです。きちんと飲んでくださいね」などではあってもなくてもどうでもいい対応となる

厚生労働省では薬局でもらっている薬で、75歳以上の高齢者の約4割が1月間に5種類以上もあり、約25%は7種類以上だそうだ。
確かの我が家の老婆の薬は10種類以上あった。
65から75歳までの高齢者では3割弱が5種類以上だそうだ。
患者側も薬が多いことに疑問を持っていないような気がする
それは薬剤師が副作用の確認をしないからかもしれない
何と言っても薬に関して余計なことをいうと、処方元の医師からクレームが入ることがある。
それを危惧して「多過ぎる」と思いつつも「きちんと飲んでください」となる。

多剤投与による副作用には、ふらつき・転倒、意識障害、抑うつ、食欲低下、便秘などが多いそうだ。
何となく高齢者だから仕方ないような気もするが、高齢者だからじゃなく見落としている多剤投与の副作用のせいかもしれない。
薬は処方薬だけとは限らない。
意外にOTC薬も飲んでいることが多い。
さらにあまり影響がないのかもしれないがサプリメントも飲んでいる。
これらの情報を服薬指導時にいかに引き出せるかが薬剤師に問われている。
どんな仕掛けを持っているだろうか。

昨日で2月の「薬局経営研究会」が大阪、広島、博多が終わった。
そこで参加者に投げかけたのは薬剤師の患者ニーズの引き出し方である。
「薬剤服用歴管理指導料」では服薬指導から、次回の服薬計画を探るきっかけ作りが大事になる。
薬効別や汎用薬にはあらかじめ想定問答集が必要になる。
「かかりつけ薬剤師指導料」にも"かかりつけ薬剤師"の「必要性」や「要望」をいかに引き出せるのか。
患者からのニーズは必ずある。
それを今までは意識せずにきた反省があるような気がする。

さらに、今回の新設である「地域支援体制加算」の実績にも薬剤師力が試される。
「重複投薬・相互作用等防止加算」では、お薬手帳を確認して重複・相互作用を薬学的知見から提案となるが、残薬があるかどうかは患者との会話から引き出される。
「服薬情報等提供料」なども患者の服薬状況を生活スタイルから探る必要がある。
「きちんと飲んでいますか」と聞くと、決まって「飲んでます」となる。
これでは真実がつかめない。
「外来服薬支援料」も普段はあまり聞かないが「ご自宅に飲み残しなどありませんか」と聞くと、以外にも「ある、ある」となりそうだ。

先日の「薬局経営研究会」では、若手が集まって患者からのニーズを拾い上げる引き出しを考える企画が持ち上がった。
この企画は社内ではない。
企業の枠を超えた発想である。
やっぱりこれからは"俺が、俺が"ではなく"俺たちが"の時代だ。



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