医療・介護を支える継続企業の知恵袋

毎日ブログを書き続け10年が過ぎました。2025年、2042年に向けた医療介護の厳しい時代を乗り切る策を考えます。

開かれる窓

2016-12-13 06:22:53 | 薬局
これがいいなら…これもいい。

厚生労働省では、あまり大きく取り上げて欲しくない話題に、薬の宅配システムがある。
これは今年の4月に「日本郵便 薬を宅配」の記事から始まった。
何時から始まるのかと様子をうかがっていたが、最近あるメディアで取り上げだしている。
現時点では在宅の患者で注射薬などの重い薬に限ったサービスのようだ。
詳しい仕組みは今まで出されたメディアからの情報しかないが、薬局が処方せんを受け取り薬剤師が患者宅に赴く。
そこで実際の薬はないが服薬指導などを行う。
それを踏まえてゆうパックで薬が患者宅に届くようだ。
現在は試験運用として札幌で2薬局、名古屋で1薬局とのこと。

輸液パックなどは重量があり患者宅への運搬が大変だ。
女性の薬剤師からは好評のようだ。
患者側も特に問題はないとしている。

これに対して厚生労働省医薬・生活衛生局の担当者は「在宅環境でそのまま継続して薬を使ってよいかどうかを、もちろん処方せんではチェックするが、在宅に行ってみて初めて気付くこともある」と前置きして「本来薬剤師自身が薬を持ち運んだら、その時に処方をどう変えるかと言った議論は出来るが、それが薬が配達されることになると切り離される」と苦言を呈している。
要は、薬を伴なわない服薬指導では適切な服薬指導が行われるのかと問題提起をしている。

ただ、ダメとは言っていない。

そうなると外来患者が薬局に処方せんを持ってきた。
その処方せんを薬剤師が受取、素早く処方監査を行い、とりあえず「薬剤情報提供文書」(薬情)をプリントする。
その薬情を使って患者に服薬指導を行う。
薬は後から配達員がお届けする。
でもいいような気がする。

さらに、高齢者施設の処方せんを受け付けて調剤をしている間に薬剤師が施設に赴き、患者一人一人に対面で服薬指導を行う。
あとから職員は薬だけを施設に届ける。
実は、在宅の業務で意外に時間を要するのが、施設でも薬の設置である。
これに時間がかかる。
服薬指導だけならかなり時間の節約が可能になる。

上場企業は法令遵守(コンプライアンス)が原則となっている。
何をやるにも疑わしきは行政に確認している。
その結果でなければやらない。
今回のも厚生労働省に確認してコメントまで出ている。
実態は見ていないので定かではないがメディアの記事からの理解である。

法の目は意外に粗い。
以前、調剤とピッキングの違いも書いたが、どちらもコンプライアンス上の問題はないようだ。







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