医療・介護を支える継続企業の知恵袋

毎日ブログを書き続け10年が過ぎました。2025年、2042年に向けた医療介護の厳しい時代を乗り切る策を考えます。

よせて、よせて大きく見せる

2014-09-10 06:30:42 | 薬局
どうもいやらしい。

最近、良く目にするのがM&Aに関するセミナーである。
まるで誘っている様な内容が気になる。
事業の継承の一つの手段としてM&Aも選択肢としてある。
でも…“もう少し頑張ってみよう”の方がいい。

あるセミナーでは、10年先に生き残れる薬局企業は少なくとも3,000億円規模が必要じゃないかとコメントがあった。
そして、大手と呼ばれる会社は5社くらいに集約されるのではないかと話している。
さて、どうだろうか。
たまたまその会社が5番目に入れそうな規模だから5社なのか。

M&Aをされる要因は何だろうか。
大きく2つある。
1つは何と言っても薬剤師不足である。
地方では薬剤師の紹介料が想定年収の35%だそうだ。
こうなるとさすがに欲しくても手が届かない。
また、地方では即戦力が必要とのことで経験者を欲しがる。
でも、永い目で見ていくと新人を自社のカラーで染め上げた方がいいような気もする。

私が薬局の社長をやっていたころも薬剤師には悩まされた。
夜中に何度も薬剤師が辞める夢を見て飛び起きたものだ。

当社のHSEセミナーでも薬剤師の確保について取り上げている。
先ずは、最低限としてホームページの充実があげられる。
そして今どきの若い薬剤師の選択の一番は、どうやら“雰囲気”にあるようだ。
雰囲気を表現するには飲み会や社内の楽しいイベントなどの写真の活用がある。
そう言われれば自社のホームページには、社員が楽しそうにしている写真が無かったって気が付く。
それもさることながら、楽しいイベントもなかったって事に気が付く。
社長の自己満足でやるイベントには笑顔がない。
そして、社長をはじめとした幹部の方は、社員への接待のつもりで笑顔と声掛けが無ければやった意味がない。
逆にホームページなどで人気がないのは社長の誇らしい“自慢”だそうだ。
どうしてもホームページには社長の凛々しい姿を載せたくなる。
これはかえって威圧的に見えるかもしれない。

知り合いの会社は地方都市にあるが薬剤師確保にはあまり苦労をしていないようだ。
給料が高いわけではない。
休みがきちんと取れるのが女性に人気とか。
その代り男性の薬剤師の確保に苦労している。

次の要因は収益性の悪化である。
調剤技術料はますます厳しくなることが予想される。
薬価差益も気が付かないほど上手に圧縮されている。
処方せん枚数も減少傾向にある。
近所に新しい診療所などが出来るとおのずと患者が減ってしまう。
マンツーマンの医師の高齢化にも拍車がかかる。
さらに、ドラッグストアが「調剤ポイント」を使って患者を呼び寄せている。
ドラッグストだけじゃない。
大手スーパーも客寄せパンダ的に医療モールを併設し、平日の来店客対策を図っている。

こんな動きを知らずして経営は出来ない。
もっとアンテナを張ろうじゃないか。
そして、大手とのM&Aを選択するのではなく、地域での連携を築こうじゃないか。
名付けて“スイミー作戦”である。
俺が、俺がの時代じゃない。
これからは俺たちの時代だ。




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