医療・介護を支える継続企業の知恵袋

毎日ブログを書き続け10年が過ぎました。2025年、2042年に向けた医療介護の厳しい時代を乗り切る策を考えます。

見逃すな!

2011-02-14 06:45:34 | 薬局
事件発生!

がん治療で入院中の患者に肺炎薬を投与したところ規定量の5倍だったそうだ。
それが原因かどうかはともかく患者は亡くなった。
医師は研修医で医薬品集をひも解きながらの処方だったらしい。
それが何を勘違いしたのかページを見間違えたとある。
これに伴い患者家族は東京地裁に訴訟となった。

結果は処方を行なった研修医とそれを見抜けなかった薬剤師3名に過失があると認定した。
医師の投薬ミスを巡る訴訟で、薬剤師の責任が認められたケースは異例だそうだ。
裁判官は「劇薬指定された医薬品で、5倍もの用量の処方せんだったことを考えれば、医師に照会すべき義務があった」している。
確かにその通りだ。

日本も徐々に訴訟社会になりつつある。
例えば、何かと話題にのぼる「リフィル処方せん」が導入になった場合どうなるのか。
アメリカの例で言うと1年分の処方せんは12リフィルとなるらしい。
要は1ヶ月分ずつ調剤され患者に渡される。
その際に必ず薬剤師が確認することがある。
それは体調の変化や副作用の有無である。
これを確認して薬剤師が大丈夫だと判断して初めて次の1月分が調剤される。
もしここで「何かありましたか」や「調子はいかがですか」などの簡単な会話で体調の変化も副作用の有無も見出せない場合どうなるのか。
そして何気なく渡した薬が、後から思いも寄らない問題を引き起こした場合、これは明らかに薬剤師の業務上の過失となる。

リフィル処方せんは長期に渡る。
その間の健康管理は薬を預かる薬剤師の責任となる。
日ごろから何気ない会話を通じて重要なメッセージが聞き取れるようにしたいものだ。

そう言えば2/8日のブログの「教育的指導」のタイトルで書いた、生活保護者に対する後発品の件が、昨日の日経新聞に掲載されていた。
薬剤師も処方設計に一役買って欲しい。




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