医療・介護を支える継続企業の知恵袋

毎日ブログを書き続け10年が過ぎました。2025年、2042年に向けた医療介護の厳しい時代を乗り切る策を考えます。

うしろ風

2009-06-25 06:52:58 | 薬局
どこまで進むか後発品!
2,200億円の社会保障費抑制が実質的に廃止となった。
どうするんであろうか?
このままでは医療も介護も制度として成り立たなくなる可能性が大きい。
平成17年度の介護給付費も6億円を超えたようだ。
このまま高齢者人口とともに伸び続けると、確実に制度は崩壊する。
ご存知のように小泉改革が示した社会保障費の自然増分削減が2,200億円だ。
選挙が近いせいか人気取りにも限度がある。
ここで出てくる「骨太」って表現が妙に不似合いだ。
太い骨が常にうねっているように感じる。
この削減策の中で唯一政策的に行なえるのが後発品への切り替えである。
その効果はせいぜい200億円程度である。
日本ジェネリック医薬品学会は、来年の診療報酬改定に向けた、後発品使用促進を提言している。
政府が掲げる2012年度までに後発品の数量シェア30%以上を達成させる内容だ。
一つは、後発品の自由価格制度の導入である。
特許が切れた先発品の薬価を原則70%の水準まで引き下げ、後発品はそれ以下の範囲で厚労省に申請するものである。
先発品と後発品との薬価差をより一層大きくして、患者の負担軽減を刺激する狙いがあるらしい。
価格が安くなるのはいいが、あまり頑張り過ぎると撤退となりはしないのか。
また、再度処方箋様式の変更も提案している。
「変更不可」の蘭をやめて、単品ごとに意思表示を入れる方式である。
既に行なっている医師もいる。
パソコンで印字する処方箋は簡単に変更不可の文字くらい打ち出せる。
いつもの事であるが調剤薬局についても指摘がある。
調剤薬局へのインセンティブとして基準調剤加算Ⅰの算定用件にある「500品目以上の医薬品の備蓄」を後発品備蓄数にするというものだ。
これには少し無理があると思う。
もし採用するとなれば500品目は無理でしょう。
大手だけが対応可能となる。
更に、後発医薬品調剤体制加算については、処方箋件数ベースから数量ベースへと改める。
これは現実的で既に対策を練っている薬局も多いと思う。
何はともあれ、風はうしろに吹いている。



コメント
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