計画編
今年の3月に続き、再び香川県の離島にチャレンジです。7MHzでの移動運用はコンテストを避けないといけないため意外と日程選びが難しいです。今回もJLRSのQSOパーティーがありますが、こちらは午後からですので午前中は大丈夫でしょう。
前回JA5TNF 森岡OMに大変お世話になりましたので、お礼を兼ねてOMが未交信の島を回ることにしました。未交信の島の中から三豊市の粟島と観音寺市の伊吹島を選びました。
今回も夜行のジャンボフェリーを利用し、土曜朝から動くように計画しています。東海汽船と違って天気がある程度分かってから実行に移せるので便利です。
三豊市は人口約6.7万人。旧三豊郡の仁尾町・高瀬町・詫間町などが合併してできた新しい市で、備讃瀬戸と燧灘を分ける荘内半島などが市内にあります。俳優の要潤さん、女優の馬渕英俚可さんの出身地です。
要さんは香川県のキャンペーン「うどん県」の副知事で有名ですし、馬渕さんは「白線流し」や「梅ちゃん先生」などのドラマのほか舞台への出演が多く、「あまちゃん」に出演した安藤玉恵さん(栗原ちゃん役)と共演したり、渡辺えりさん(弥生さん)作の舞台にも出演しているようです。
粟島は旧詫間町に属し現在の人口は約300人。海員学校があったため船舶関係者には知名度の高いところです。島の形も船のスクリューに似ています。つい先日のNHKの番組(鶴瓶の家族に乾杯)で元チェッカーズの藤井フミヤさんがゲストとなり、粟島を歩く様子が取りあげられていました。
かつては小学生だけで300人いたそうですが、海員学校の閉校後は人口減少と高齢化が著しく、小学校や中学校も閉校して久しいようです。
一方の伊吹島は香川県観音寺市に属します。観音寺市は香川県の一番西の端にあり、砂浜に描かれた巨大な銭形で有名です。この銭形が金運を呼んだのか定かではありませんが、今年観音寺市で宝くじのロト7が2口(16億円)当たったことが話題になりました。人口は6.2万人で、大平正芳元首相の出身地です。大平さんは「讃岐の鈍牛」と呼ばれ「アーウー」の口癖で有名でしたが、これは相手を油断させるための演技だったそうで、実際は瀬戸大橋の架橋を実現するなど戦後の首相では指折りの政治力の高い人だったとされています。今は言うだけ番長的な政治家が増えてしまい大平さんのような政治家は出なくなりましたね。
伊吹島は燧灘に浮かぶ島で主産業はイリコ(カタクチイワシの煮干し)の生産です。香川では讃岐うどんやお味噌汁のダシにイリコを使っており、伊吹島産が最高品質とされます。長年1,000人以上の人口を誇っていましたが、この10年ほどで急速に高齢化と人口減少が進み今は700人台まで減っているようです。
大阪でも最近は讃岐うどんの店が増えてきましたが、イリコを使っているお店はごく少数なのが残念です。味になれないと雑味に感じてしまうのかも知れませんね。
伊吹島への旅客船は1日4便のみ。島の人口の割に便数が少なく、スケジュール上の大きな制約となることが悩みどころです。今年は瀬戸内国際芸術祭の会場となり(夏期間のみ)、船が1日6往復の特別ダイヤとなったっため、この時期に狙ったものの予定していた日が雨となり特別ダイヤを活かすことができませんでした。
1日4便しかない伊吹島のダイヤをうまく活用しないと1日2島回れません。観音寺側からの往復で考えると実現の可能性があるのは以下の組み合わせです。
(1)観音寺07:50発 伊吹09:00発(片道航海時間25分を引いて在島時間45分)
(2)観音寺11:20発 伊吹13:30発(在島時間1時間45分)
(3)観音寺 07:50発 伊吹13:30発(在島時間5時間15分)
(1)では短すぎて運用不能、(3)では他の島に行けないため事実上(2)しかないことになります。設営・撤収の時間を引けば運用可能時間は70分前後とかなり短くはなりますが、観音寺15時25分発の高速バスに乗れば当日中に帰宅できますのでこの組み合わせとしました。伊吹島のスケジュールが固まりましたので、近隣で朝のうちに行ける粟島に行くこととしました。
バンドは7MHz、アンテナはRD-S106にしました。長時間になりますから補助バッテリも持ち込みます。