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「こころの遺伝子」-西原理恵子編

2010年04月27日 | くまちん
 西原理恵子ファンである。「毎日かあさん」でブレイクし,にわかに「いいひと」化しているが,「黒サイバラ」時代からのファンである。
 個人的には「営業ものがたり」という単行本に収められた「うつくしいのはら」という短編が最高傑作だと思う(「営業ものがたり」自体は,サイバラ免疫のない人には,いきなりはつらいかもしれないので,「上京ものがたり」「女の子ものがたり」から慣らし運転した方がよいかもしれない)。それこそ,「むずかしいことをやさしく,やさしいことをふかく」描いた作品だと思う。西原をして,このマンガを書かせしめたのは,間違いなく元夫の戦場カメラマン鴨志田穣氏の存在である。
 昨夜(26日)はNHK「こころの遺伝子」に西原自身が出演して,鴨志田氏との出会いと別れを語り,西田さんを泣かせていた(「毎日かあさん」では4巻の書き下ろし部分)。偉大な師・橋田信介氏に戦場カメラマンになりきれないと指摘された鴨志田氏だが,橋田氏が命を落としたことが鴨志田氏の短い命の燃焼につながっていく。橋田氏が鴨志田氏に指示を出しながら撮影した映像と肉声の生々しさ。
 見逃した方は,本日(27日)夜中の再放送(近畿・北海道除く)か,5月3日のBS2午前11時の再放送を是非ご覧いただきたい。
 文部科学省,「うつくしいのはら」を教科書に載せなさい。
(くまちん)

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