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アスペルガー症候群をご存じてすか

2007年12月04日 | 
アスペルガー症候群について,昨日3日の朝日新聞に芦屋大学の井上敏明という先生が書かれていました。一部引用しようと朝日のホームページを見ましたが見あたりません。私の勤務地が地方ということでおそらくだいぶ遅れて出た記事と思われますが大変良い内容でした。アスペルガー症候群は最近の重大少年事件ではよく原因の一つとして報道されていますが,要するに器質的な原因で対人関係がうまくできない子どもたちのことをいいます。しかし少年審判でそのような症状であると鑑定されたからといって何も解決するものではなく,レッテル貼りの危険も感じます。井上先生は,そのような子どもたちには特定の分野で優れた能力を発揮する場合があるとして,ニュートン,アインシュタイン,織田信長を例にひきながら,その子の特性を受け入れ,無理に矯正しようせず,むしろ伸ばすことが大切と述べておられます。少年審判を担当するものとして参考にすべきと思いました。HANA

2 コメント

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Unknown (Unknown)
2007-12-09 00:53:59
小学生の息子が、アスペルガー症候群なので、同記事を検索していて、たまたま辿り着いた者です。上の方のコメントに、本当に、同感です。そして、個性だから優れたところを伸ばして・・・と思っていても、やはり、誰かからの理解とサポートがなければ、集団の中での生きにくさを抱え続ける特性です。親でも、成長の先がみえにくくて、とまどい続けますし、本人にも不安感があると思います。少年を審判する立場の方には、発達障害(好きな表現ではありませんが)について、必ず深い理解を持っていて頂きたいです。
つけ加えさせて頂ければ、根は、人の心を計算したりすることのない、ユーモラスで魅力的な人が多いと感じています。
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Unknown (Unknown)
2007-12-06 08:13:55
発達障害に関わらず、ちょっと変わった人がいても自然に受け入れる心が全ての人に備わっていれば取り立てて「発達障害なんだから」と問題にする必要もないのですが、そうもいかないのは切ないですね。少年だけではなく成人になって発達障害が故に苦しみ、結果犯罪に手を染める人もいます。もちろん発達障害は罪から逃れる手段ではありませんが、要因のひとつではあります。裁判官だけでなくたくさんの人が身近な事としと発達障害の事を知って欲しいですね。
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