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国博で「グレートジャーニー展」-ナイナイ岡村さんモデルの猿人模型も

2013-03-23 | 先住民族関連
(上野経済新聞 2013年03月21日)
 国立科学博物館(台東区上野公園)で現在、「グレートジャーニー 人類の旅」展が開催されている。
 1993年より南アメリカから東アフリカまでを自らの力で踏破する「グレートジャーニー」プロジェクトを行った探検家の関野吉晴さんの旅をベースとしながら、熱帯雨林、砂漠、高地、極地などで生きる人々の歴史と生活を紹介する。関野さんは同展の監修も務めている。
 展覧会のテーマについて、関野さんは「人類が世界中に拡散していく過程で直面した生活困難な土地の展示を行う。私たちの社会も気候変動や地球温暖化、人口爆発、石油資源の枯渇など様々な問題を抱えている。この解決にあたり、これまで人類がたどってきた歴史や、地球上に暮らす3000の民族の多様な価値観がヒントになるのでは」と話す。「これからの時代を生きていく若い人たちに展覧会をご覧いただき、私たちが直面している危機を解決する方法を考えてほしい」とも。
 関野さんがこれまで探検した中で、最も印象に残っているのはアマゾンの熱帯雨林。「アマゾンの人々は、競争をせず、自然のものを使いながらゆったりと生活していた。時にはそのペースの遅さにイライラすることもあったが、消費を追い求めるばかりの私たちの社会とは全く異なっていた」と振り返る。
 主な展示品は、同館10年ぶりの展示となるアマゾンの先住民が制作した「干し首」や、関野さんが旅の中で実際に使用した船「縄文号」など。チリ北部アタカマ砂漠から発掘された「チンチョロ文化のミイラ」は日本初上陸となる世界最古の人工ミイラ。「とても壊れやすいため、海外で展示を行うことはほとんどない。昨年の『インカ帝国展』をはじめ、チリ側との信頼関係を築いたことによって今回の日本初公開に至った」と同館人類研究グループ長の篠田謙一さん。
 第2会場では、360万年前に東アフリカで生活したアファール猿人の家族を復元した等身大の模型を展示。制作にあたって、よりリアルな表情を得るためにナインティナインの岡村隆史さんに協力を得た。同館名誉研究員の馬場悠男さんは「表情が豊かで、猿に関連した役なども数多く手掛けていたことからお願いした。決して顔が猿に似ているという理由だけではない」と話す。「岡村さんは教養が深く、表情をつくるために人類進化の歴史を説明すると、とても面白がってくれた。表情の再現にも真面目に取り組んでくれた」と振り返る。展示会場には、岡村さんによる「まじめにがんばりましたので、笑わないでください」というコメントも掲出されている。
 開館時間は9時~17時(金曜は20時まで)。入場料は、一般・大学生=1,500円、小・中・高校生=600円。月曜休館。6月9日まで。
http://ueno.keizai.biz/headline/1285/
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