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皇室へ作家が贈った“宝” 札幌・近代美術館 21日から特別展 道内ゆかり 絵画、工芸「普段と違う一面」

2024-09-20 | アイヌ民族関連

大沢祥子 会員限定記事

北海道新聞2024年9月19日 11:05(9月19日 16:29更新)

 皇居三の丸尚蔵館などが所蔵する美術工芸品をまとめて紹介する特別展「皇室の至宝」(北海道新聞社など主催)が21日、札幌の道立近代美術館で開幕する。伊藤若冲(じゃくちゅう)(1716~1800年)の代表作で国宝の絵画「動植綵絵(さいえ)」や道内ゆかりの作家の絵画や工芸品など計69点が並ぶ。

 展示される国宝は、全30幅からなる若冲の「動植綵絵」のうちの2幅で、ニワトリのつがいを鮮やかに描いた「紫陽花(あじさい)双鶏図(そうけいず)」とタイなど18種類の魚を緻密に描いた「群魚図」。「動植綵絵」は若冲が40歳を過ぎたころから約10年かけて描き、京都・相国寺に寄進された後、1889年(明治22年)に皇室に献上された。

 展示は3章で構成。第1章は江戸後期に松前藩の家老で画人でもあった蠣崎波響(かきざきはきょう)と京都や江戸の画家らとのつながりに焦点を当てる。波響がアイヌ民族の指導者を描いた「夷酋(いしゅう)列像」を徳島藩の御用絵師・渡辺広輝が模写した「夷酋列像模本」や、波響が師事したと言われる画家・円山応挙の「牡丹孔雀(ぼたんくじゃく)図」などが見どころだ。

岸光景「蝦夷地奇観」(1873年 皇居三の丸尚蔵館蔵)。絹本に丁寧な筆致でアイヌの伝説や習俗、北海道の動植物などが絵や文で書写され、明治天皇に北海道の習俗や風土を報告するために献上されたとみられている。幕府の役人だった村上島之允が1800年(寛政12年)に完成させた「蝦夷島奇観」の模本。本展が初公開

 第2章は、明治時代の写真や献上品が中心。明治天皇が76年(同9年)に函館周辺、81年(同14年)に小樽や札幌、苫小牧などを訪れた際の写真や、千島列島の状況を知るために91、92年(同24、25年)に派遣された侍従が撮影した現地の様子などを飾る。

 第3章は、道内ゆかりの作家の美術品を紹介。1924年(大正13年)の皇太子(後の昭和天皇)結婚時の祝い品である棚に飾られている山口蓬春(渡島管内松前町出身)の絵巻や、江別市で北斗窯を開いた陶芸家・小森忍がアイヌ文様をモチーフにした花瓶などがある。

 道立近代美術館の久米淳之・上席専門員は「皇室に献上することを意識して作られた作品からは、作家の普段とは違う一面を見ることができる。道内ゆかりの作家らの新たな魅力を感じてほしい」と話す。

 10月27日まで。観覧料は一般1700円、高大生1000円、中学生700円。小学生以下無料(要保護者同伴)。休館は9月23日と10月14日を除く月曜、9月24日、10月15日。問い合わせ先は同美術館、電話011・644・6882。

■アイヌ民族描いた作品も 和人との関係知り、より深く

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https://www.hokkaido-np.co.jp/article/1064624/

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