Cyclist(サイクリスト)-2016/01/17 06:00
インディヘナの女性と、標高4000mの峠を越える鉄道 Photo: Gaku HIRUMA
【2010年9月中旬~12月中旬】ペルー クスコ .
初めて走る標高4000mの世界はとても美しかった。上れば上るほどに空も草も雲の色も、どんどんと濃さを増し、余計な色が抜けて原色に近づいていった。
平地から100km近く続く上り坂を一気に標高3000mまで駆け上がる。初めは荒々しいと思っていたアンデス山脈だが、3000mや4000mでも台地が広がっていて、放牧されたアルパカやリャマが草を食む、とても穏やかで愛らしい光景も見られた。先住民族であるインディヘナがカラフルな衣装に身を包み、つつましくもたくましく暮らしている。
陽が沈む前に、道路から少し入った小高い丘の上にテントを張り、暮れゆく世界を眺める。少しずつ色を変えていく世界は、現実の世界とは思えないくらい美しい。そして夜の帳が降りると、満天の星空が視界を埋め尽くす。凍えるほど寒いにも関わらず、毎晩テントの中からこの星空をずっと眺めるのが楽しみだった。
かつてインカの人々はその星の多さに、星と星を繋げて星座を描くのではなく、暗闇を繋いで星座を描いたそうだ。
昼間岳(ひるま・がく)
小学生の時に自転車で旅する青年を見て、自転車で世界一周するという夢を抱いた。大学時代は国内外を旅し、卒業後は自転車店に勤務。2009年に念願だった自転車世界一周へ出発した。5年8カ月をかけてたくさんの出会いや感動、経験を自転車に載せながら、世界60カ国を走破。2015年4月に帰国した。ブログ「Take it easy!!」
http://cyclist.sanspo.com/226159
インディヘナの女性と、標高4000mの峠を越える鉄道 Photo: Gaku HIRUMA
【2010年9月中旬~12月中旬】ペルー クスコ .
初めて走る標高4000mの世界はとても美しかった。上れば上るほどに空も草も雲の色も、どんどんと濃さを増し、余計な色が抜けて原色に近づいていった。
平地から100km近く続く上り坂を一気に標高3000mまで駆け上がる。初めは荒々しいと思っていたアンデス山脈だが、3000mや4000mでも台地が広がっていて、放牧されたアルパカやリャマが草を食む、とても穏やかで愛らしい光景も見られた。先住民族であるインディヘナがカラフルな衣装に身を包み、つつましくもたくましく暮らしている。
陽が沈む前に、道路から少し入った小高い丘の上にテントを張り、暮れゆく世界を眺める。少しずつ色を変えていく世界は、現実の世界とは思えないくらい美しい。そして夜の帳が降りると、満天の星空が視界を埋め尽くす。凍えるほど寒いにも関わらず、毎晩テントの中からこの星空をずっと眺めるのが楽しみだった。
かつてインカの人々はその星の多さに、星と星を繋げて星座を描くのではなく、暗闇を繋いで星座を描いたそうだ。
昼間岳(ひるま・がく)
小学生の時に自転車で旅する青年を見て、自転車で世界一周するという夢を抱いた。大学時代は国内外を旅し、卒業後は自転車店に勤務。2009年に念願だった自転車世界一周へ出発した。5年8カ月をかけてたくさんの出会いや感動、経験を自転車に載せながら、世界60カ国を走破。2015年4月に帰国した。ブログ「Take it easy!!」
http://cyclist.sanspo.com/226159