今朝、店内で捕獲していたトリバガが死んでいました。
上の写真がそれです。
トリバガとは昆虫のガの事で、先日、店内の外側の窓のところにいたところ、常連のDさんが捕獲していたものです。Dさんはスマホで検索を駆使して、それがトリバガの仲間だろうと教えてくれました。
私は虫(昆虫)は苦手で、あまりよく知りません。私と虫の関係は、もっぱら、店内の掃除の際、外側の窓のところで死んでいる虫をハンディ掃除機で吸い取る毎朝の日課作業の時位で、どちらかというと、虫は嫌いな方です。(虫入り琥珀だけは別ですが・・・)
そのトリバガ、最初の発見時には全く別の姿をしていました。
上の写真はその時の写真です。
それを初めて見た時は、奇妙なものだと思いました。特に、一直線に伸びた部分は、枯れ枝のようにも見えました。どうも、それはトリバガの擬態の一種だったようです。
擬態は動物の世界でも不思議な現象のひとつだと思いますが、中でも、昆虫の世界ではよく知られた現象です。特に、見事に花びらや枯れ葉に擬態したカマキリなどは、驚きと共に不思議な感動をおぼえます。それが生存目的の為だとわかっていても、どうしてそこまでやるの!と思わざるを得ません。生物は生きる事に必死なのです。
ところで、鉱物の世界でも擬態はあるのでしょうか?鉱物は生きているわけではないので、擬態の必要性がありません。擬態に近いところでは仮晶という現象がありますが、それは全く別ものです。(もしかすると、物質の世界にも空間占有競争のようなものがあるのかもしれませんが・・・)
そうえいば、直方晶系のアラレ石が三連双晶して六角柱状になる事が多いのは、三方晶系の水晶のように擬態しているようにも思えてしまいます。また、単斜晶系の灰十字沸石の双晶が等軸晶系のザクロ石のような菱形十二面体になる事があるのも、一種の擬態のようにも思えます。もしかすると、鉱物の世界にも擬態という現象があると言っても良いのかもしれません。それはいったい何なのでしょうか?
擬態、つくづく面白い現象だと思います。
ただただ、人間の世界の擬態、変装や仮装はいただけません。