一昨日、常連のYさんが面白い石を持って来てくれました。どうでしょうか?石の右側下部に花柄のような鉱物があります。
上の写真がそれです。酸化鉄で赤茶けた母岩の中で、一際目立っています。これは福井県の細野口鉱山産の紫水晶ですが、このような規則正しい破断面が現れる事は珍しいと思います。
その石の裏側はあまり面白くありませんが、採集地はズリ場なので、大半がこのような状態で落ちています。それらの中から、魅力的な鉱物を見つけ出すのが鉱物採集の醍醐味なのです。
上の写真は、花柄部分を拡大してマクロ撮影したものです。立体視すると、規則正しい六条の構造が見えます。
水晶は三方晶系の鉱物ですから、このような結晶構造が読み取れます。
上の写真は紫水晶の頭の部分を切断して、その切断面を撮ったものです。原子力マークのような構造が現れており面白いと思います。
また、このように複数個を並べてみても面白いと思います。
アメシストの中にはスライスしてその断面にトラピチェ構造が出るものもあります。それらはアクセサリーとして使われているようです。
鉱物結晶は、正直で、結晶構造そのものが現れるところが良いのです。やはり、その辺が鉱物最大の魅力なのかもしれません。